ペーパーレス化が必要な理由と推進方法をご紹介

最終更新日: 2022.05.13 公開日: 2020.03.27

ペーパーレス化が必要な理由と推進方法

近年多くの企業が在宅勤務、テレワークの推進をしているなかで、注目されているのがペーパーレス化――すなわち、場所を問わずアクセスできる、デジタル化された資料の管理体制です。

クラウドサービスの普及によって以前よりもペーパーレス化を推進するための環境が整備されてきており、オフィスのペーパーレス化が進んでいる企業も増加しています。

本記事ではペーパーレス化の必要性を改めて振り返り、ペーパーレス化のポイントやメリット、便利なツールをご紹介いたします。


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ペーパーレス化とは

ペーパーレスとは、文字通り「紙をなくすこと」という意味合いの言葉です。「ペーパーレス化」といえば、これまで紙で取り扱っていた書類などを電子化する活動を指します。

    <ペーパーレス化の例>

  • 見積もりや請求書送付などをオンラインのみで完結
  • 会議資料は印刷せず、PPTやPDFを各自の端末で閲覧
  • パンフレット、カタログ資料などの営業ツールをデータ化
  • 業務マニュアルをクラウドで運用

ペーパーレス化の現状

推進の進捗は全体の4割程度

実際にペーパーレス化を進めている企業はどれくらいあるのでしょうか?
2021年に行われた一般社団法人日本能率協会の調査によると、この1年で職場におけるペーパーレス化が進んでいると答えた企業は、約4割でした

ペーパーレス化の調査

一般社団法人日本能率協会 2021年「ビジネスパーソン1000人調査」【ペーパーレス化の実施状況】より)

このデータからわかるのは、多くの企業がペーパーレス化に多かれ少なかれ取り組んではいるものの、実際のところ、半数以上の企業はこの1年で進捗を感じていないということです。
「紙をデジタル化する」と言葉で言うのは簡単ですが、実際に取り組もうとすると壁が発生し、推進が滞ることが多いのです。

ペーパーレス化が求められる理由

これまでビジネスにおいて紙は欠かせない存在でしたが、テクノロジーの進化によって徐々にデジタルへの移行が進められるようになっています。ではなぜ、昨今はペーパーレス化がしきりに叫ばれているのでしょうか。大きな理由は以下の3つです。

  • 生産性向上のため
  • 環境保全につながるため
  • 国が推進しているプロジェクトのため

生産性向上のため

前述の通りテクノロジーは日進月歩で進化を続けており、これに伴ってビジネスのスピードも加速度的に速くなっています。社会情勢のめまぐるしい変化についていこうとする際に、足かせとなるのが紙の書類の存在です。

情報伝達や文書管理を紙にのみ依存すると、印刷や内容の確認、保管、検索といったあらゆる業務に対して手間とコストがかかります。これでは生産性が低下し、競合他社のスピードに追いつけません。

また現在は労働人口の減少も叫ばれているため、ペーパーレス化を通して業務を効率化し、生産性を向上させる必要があります

環境保全につながるため

紙の利用と森林伐採の問題はセットです。ペーパーレス化に取り組むことは、間接的に森林保全につながります。現在多くの企業が取り組みをスタートしているSDGsのターゲットでも森林の保全活動が挙げられており、企業にとってペーパーレス化は最も身近な環境問題への取り組みだといえるでしょう。

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国が推進しているプロジェクトのため

国としてもペーパーレス化の動きは盛んです。遡ると1998年には電子帳簿保存法が策定され、国はこれまで段階的にビジネス書類の電子保存を推奨してきました。2022年の法改正では、文書の電子保存がさらに容易になります。

働き方改革の文脈においても、時間や場所にとらわれない働き方を実現するための具体策の一つとして、ペーパーレス化が挙げられています。

ビジネスにおけるペーパーレス化のメリット

上記で紹介した生産性の向上や働き方改革にも関連して、実際の業務の中でペーパーレス化を行うメリットをより具体的にご紹介します。

業務の効率化

デジタルデータとして保存された資料は、紙媒体と異なり検索・閲覧が簡単です。また情報の共有も、デジタルデータならばメールやチャットツールを介することで容易に行えます。
特に近年はクラウドストレージを利用することで、アクセスする場所や端末を選ばずに、いつでも同じ環境を利用できるようにもなりました。外出先や自宅からでも資料を閲覧しダウンロードできるようにすれば、より一層業務の効率化を進められます

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快適な在宅勤務の実現

ペーパーレス化が進んでいれば、企業が在宅勤務を導入するのは比較的容易です。自宅でも外出先でも社内と同じ環境で働ければ、より柔軟な人員配置も可能でしょう。

逆に、資料がほとんど紙媒体という状態では、従業員は社外で満足な仕事ができません。「紙の書類に判子を押す」という行為もテレワークを阻害してしまうため、現在はペーパーレス化とともに脱はんこ化が叫ばれています。

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コストの削減

ペーパーレス化によって、印刷コストや保管コストが削減できます。例えば、A4サイズのモノクロコピー1枚あたり3円のコストがかかりますから、マニュアル全てで1,000ページ、店舗が100店舗あれば、合計で30万円ものコストカットになります。

会議の資料などもペーパーレス化すればさらなるコストカットが見込めるでしょう。従来は紙で郵送していた書類を電子化すると、郵送費も削減できます

セキュリティ面の強化

紙で書類を保管しようとすると、資料保護のためのスペースや警備会社への依頼コストが発生しがちです。かといって誰でも閲覧できる場所に紙の資料を放置してしまうと情報漏洩のリスクが高まるうえ、破損・紛失することもあるでしょう。

一方、デジタルデータで保存されている資料ならば資料ごとにアクセス権限をかけることも可能なため、セキュリティを担保した情報管理が非常に容易です。紙媒体と異なり、破れたり汚れたりすることもありません。

特に企業が作成する資料には、法定保存期間に則り長期保存をしなければいけないものが多く、中には永久保存や30年間保存しなければならない資料なども存在します。こういった重要な書類こそ、セキュリティ面でも保存面でも安心できるデジタル媒体にするべきです。

バックアップやアップデートが容易

資料のデジタル化は、有事のためのバックアップを保持し、資料を更新する際の負担を軽減する点でもメリットがあります。紙媒体は万が一火事などで焼失すれば、失われた書類を復元することはほぼ不可能です。しかしデジタル化した資料をクラウド上に保存していれば、バックアップから容易に復元できます

またマニュアルなどは改定を重ね日々アップデートをしていくものですが、紙のマニュアルを使用していた場合、検索・作成・編集・管理全てに多大な工数がかかります。こういった資料のアップデートにおいても、ペーパーレス化は非常に有益です。

ペーパーレス化のよくある落とし穴

ペーパーレス化をする際は「自社では何のためにペーパーレス化を推進するのか」をはっきりさせ、常に念頭に置かなければいけません。目的を忘れ、闇雲に取り組みを押し進めると必ず失敗します。その上で、ここではありがちなペーパーレス化の落とし穴を紹介します。自社がこういった状況に陥っていないか、一度振り返ってみてください。

無差別なペーパーレス化をしている

ペーパーレス化は「組織を一つ上のステージに押し上げ、より高いビジネス目標の達成を可能にすること」という「目的」を達成するための「手段」でしかありません。そこを履き違え無差別に紙を削減してしまうと、足下の作業効率が大幅にダウンし、本末転倒です。

  • 書き込みし易い、記憶に残りやすいなど、紙媒体の良さも把握しておく
  • 電子媒体にすることでメリットがあるもののみをペーパーレス化する
  • 紙媒体の資料なども利用しやすい環境で、セキュリティに注意して保管する

上記を踏まえずに電子化し、「紙のほうが便利だった」あるいは「紙がなくて困った」という状況になると、ペーパーレス化は浸透せず、結局元の状態に戻ってしまうこともあります

ペーパーレス化の目的や意義の周知不足

オフィスでの運用に関わる施策は、従業員全員の理解を得て合意形成を行うことが重要です。当然ペーパーレス化でも以下のような内容をしっかり周知し、従業員の理解と協力が得られる環境作りが重要です。

  • 会社としてのペーパーレス化の必要性と目的
  • 従業員にとってのメリット
  • ペーパーレス化の具体的方法

もしペーパーレス化を推進するチームが周知を蔑ろにしてしまえば、「彼らは何が目的なのだろう」「現状のままでも何か不都合があるのか」と周囲は感じてしまうでしょう。その結果、ペーパーレス化が中途半端に頓挫してしまったり、結局紙の資料が使われたりすることになってしまいます

従業員のITリテラシーに歩調を合わせていない

せっかくペーパーレス化をするためにツールの導入などを進めても、使いこなせないのであれば却って不便です。また単に不便に感じるだけならまだしも、使用者のセキュリティ意識が欠けていれば取り返しのつかない事態を招くこともあるでしょう。

特に注視すべきは、デジタルネイティブではないシニア世代の従業員と、導入を決定する経営者や管理職自身です。上の世代がペーパーレス化やそのためのツールの有用性を理解して使いこなさなければ、社内浸透にはなかなか至りません。従業員ごとに異なるITリテラシーの度合いを測り、ペーパーレス化の推進と同時並行して教育を行う必要があります

ペーパーレス化推進の方法・ポイント

ではペーパーレス化を成功させるためにはどうしたらいいのでしょうか?落とし穴を踏まえ、ペーパーレス化を推進させるためのポイントを時系列順に説明します。

1.経営層にペーパーレス化の目的を伝え、必要性を理解してもらう

そもそも会社としてどういった課題があり、それを解決するためになぜペーパーレス化という手段を用いるのかを経営層に伝えましょう。ペーパーレス化は日頃の業務そのものを変えることであり、経営層の許可なしには進められません。ペーパーレス化を成し遂げることで具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、計画推進の上で障害となりそうなものは何かを整理しましょう。

2.従業員の理解を得て、ペーパーレス化に協力してもらえる体制を整える

ペーパーレス化の取り組みを支えるのもペーパーレス化がなされた環境で働くのも、従業員です。現場は普段の自分たちの仕事の進め方に慣れていますから、それを少しでも変化させるのは大きな負荷がかかります。ペーパーレス化を社内全体で推進していくためには、現場の声を聞きながらペーパーレス化の目的と意義を従業員全員で共有し、理解しましょう

3.社内の資料を「整理」し、資料を利用しやすいように「整頓」する

経営層・従業員ともに共通理解と合意形成を得られたら、具体的施策に進む前にまずは下記の項目に沿って資料を「整理」し、振り分けていきます。

  • 必要なのか/不必要なのか
  • 電子化するのか/紙のままにするのか
  • 誰が管理をしているのか

次に、整理した資料を「整頓」していきます。

  • どうグルーピングするか
  • どこに収納するか

また初めから全社でペーパーレス化を進めてしまうと、社内が混乱してしまいます。まずは部署単位など比較的小さな範囲に対して試験的に施策を導入し、その後全体へ展開するなど、ステップを踏むスモールスタートを切ると良いでしょう。

ペーパーレス化に活用できるサービス・ツール

ペーパーレス化の際には、デジタルサービスやツールの活用が不可欠です。紙を用いていたときよりも便利になるよう、機能を吟味して選びましょう。

オンラインストレージ

オンラインストレージとは、インターネット上でデータを保存・共有できるディスクスペースのことです。
チームで作業をする際には一つの資料やタスクを複数人で共有することがありますが、これらのサービスを利用すると、リアルタイムで作業が同期され情報の共有が可能になります。無料で使えるサービスも多いのでぜひ利用しましょう。

Web会議システム

最近はWeb会議システムの機能や付随サービスを利用して、Web会議もペーパーレス化できるようになっています。
例えば資料共有機能を使って各拠点と資料を画面共有しモニターやプロジェクターに映すことも可能ですし、会議自体を録画して手書きの議事録代わりにもできます。

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電子マニュアル作成サービス「Teachme Biz」

紙で作成した既存のマニュアルを電子に移行すれば、大量のマニュアルを紙で保管する必要がなくなり、より運用が簡易になります。

「Teachme Biz」の場合なら、画像・動画・テキストを駆使することで「誰でも簡単に内容を理解できる手順書」を作成できます。
また、クラウドでデータが同期されているため、改訂時もすぐに内容を更新でき、即座に現場へ伝えられます。手順書作成にお悩みの方、業務効率化を図りたい方はぜひ一度「Teachme Biz」にご連絡ください。

ペーパーレス化の取り組みに悩んだらまずはマニュアルから

上記でご紹介したオンラインストレージやWeb会議システムは、すでに自然に利用しているという企業が多いかもしれません。その上でもし「ペーパーレス化の取り組みに行き詰まりを感じている」「さらなる効果を得たい」という場合は、マニュアルの電子化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

    マニュアルをペーパーレス化するメリット

  • いつでもどこでも誰でも参照することができ、活用が活発化
  • わからないことがあればワード検索で参照できる
  • 変更や更新があった場合に即座に周知し、社内浸透を図れる
  • テレワークでも新人教育が容易になる

以上のように、マニュアルのペーパーレス化は日常的なあらゆる業務において、従業員の生産性向上に結び付くものです。ぜひ、わかりやすいマニュアルの作成をご検討ください。

マニュアルのペーパーレス化の成功事例

Teachme Bizをご利用いただいているお客様は、業務効率化やDX、人材育成の効率化など様々な効果を実感されていますが、中でもペーパーレス化に成功した導入事例をご紹介します。

 

 

まとめ

ペーパーレス化は国策としても推進されている、ビジネス上欠かせない取り組みとなっています。一方で推進が進まない現状があるとすれば、経営層や従業員にペーパーレス化の目的がしっかりと伝わっていないことが原因かもしれません。きちんと社内全体が歩調を合わせながら少しずつペーパーレス化を進めていくことが、成功の鍵となります。
もし取り組みに行き詰まりを感じていたら、生産性向上につながるマニュアルのペーパーレス化を検討してみてください

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