動画マニュアルの作り方! 作成ソフトや事例、メリット・デメリットも紹介

最終更新日: 2022.11.28 公開日: 2018.12.03

動画マニュアル作成のコツ

企業における業務マニュアルは、以前であれば紙に印刷した冊子やパンフレットの形式が主流でした。しかし、PCやインターネットの普及で、PDFファイルなどによる、活用範囲が幅広く印刷コスト不要のマニュアルも登場しています。さらに最近では、視覚的にわかりやすく業務の手順を学べる「動画マニュアル」が注目を集めているところです。本記事では、そんな動画マニュアルのメリットや作成方法、よりわかりやすい動画マニュアルを作成するためのポイントなどをご紹介します。

ただし、動画マニュアルにも向き不向きやデメリットはあるでしょう。そこで、あえて静止画やテキスト解説をマニュアルに用いるメリットもご紹介します。それらを効果的に動画と組み合わせ、よりわかりやすいマニュアルを作り上げる方法も詳しく解説いたします。ぜひご参考にしてください。


動画マニュアルの教科書

目次

動画マニュアルとは?

動画マニュアルにはいくつかの特徴があり、種類も複数に分けられます。さまざまな業務に適した動画マニュアルを作成するためにも、まずは動画マニュアルの特徴や種類について確認していきましょう。

動画マニュアルの特徴

一般的に動画マニュアルとは、作業内容を動画で確認できるマニュアル全般を指します。従来の紙に印刷されたマニュアルやPDFファイルではなく、PCやタブレットなどのデバイスで動画を再生し、視聴により業務手順を学べるのが特徴です。
テキストや画像だけのマニュアルではわかりにくい作業も、映像を用いると作業の流れが把握しやすくなります。また、何ページにもわたるテキストを読むのが苦手な人でも、動画ならテレビ番組を見るように必要なポイントを視覚的に理解できるでしょう。さらに、わからないところを繰り返し再生して学べるメリットもあります。

動画マニュアルの種類

動画マニュアルは業務手順以外に、営業や研修マニュアル、製品のチュートリアルといったものにも活用可能です。
ここでは、動画マニュアルの種類とそれぞれの特徴について簡単にご紹介します。

業務手順マニュアル

マニュアルの中でも、業務手順を解説するマニュアルは企業の中で最も作成・運用されているのではないでしょうか。
質の良い動画マニュアルが用意されていれば、新入社員や新たに業務を担当する社員などが、業務の全体像や流れ、作業手順、考え方を、短時間で効果的に学べます。それぞれの業務を担当する社員が自分の仕事に素早く専念できるため、指導係の負担も減り、効率的な業務運営が可能です。
また、業務手順を解説したマニュアル以外にも、トラブル発生時の対応などさまざまなテーマでまとめた動画マニュアルを準備しておくことで、業務を円滑に進められるでしょう。

営業マニュアル

営業マニュアルはセールスマニュアルとも呼ばれ、主に企業の営業部署の社員向けに作成・配布されます。具体的には、営業職のセールスプロセスを細かく視覚化・言語化した動画マニュアルです。接客業の場合なら、接客の手順や接客に対する考え方などをまとめたものが該当します。
こうしたタイプの動画マニュアルは、新入社員のOJTなどでも利用されやすく、その組織で働くにあたって必要となる実践的なノウハウを学べます。

研修マニュアル

新人研修など、研修のテーマ別に動画マニュアルを用意しておくこともあります。例えば、研修を受ける新人向けの動画マニュアルであれば、顧客からの電話対応やサービス説明の仕方、名刺交換のマナー、社内ルールなどを網羅したものが多いでしょう。
また、フランチャイズチェーンの本部が各地域の店長向けにまとめた「店舗運営マニュアル」なども、研修マニュアルにあたります。「新人教育マニュアル」といった形で、先輩社員自身が部下を指導するにあたってのポイントを学ぶための指導者向け動画マニュアルも同様です。
このように研修内容や目的によっては、新人だけではなく教育・指導を担当するベテラン社員向けの動画マニュアルを作成することもあります。

製品のチュートリアル

製品やサービスの取扱説明書のような内容をより具体的に実践していくチュートリアルとしても、動画マニュアルが活用されています。製品やサービスの基本的な使い方や組み立て方、操作方法などを解説するものです。
製品のチュートリアルも、従来は紙に印刷した冊子タイプが主流でしたが、近年では動画マニュアルが多くなっています。特にPCのソフトウェアなどは、基本的な使い方のチュートリアルを動画にして配信しているケースもよく見られます。


動画マニュアルの教科書

動画マニュアルの4つのメリット

女性がカメラの前で話す画像

動画マニュアルを活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、動画マニュアルならではの4つのメリットを取り上げます。

1.視覚的に理解しやすい

作業手順が複雑だったり、多岐にわたったりする業務をテキストや写真だけで説明するのは難しいものです。その点、動画マニュアルでは実際の作業を人の動きや音声を伴った映像として見られるため、テキストで読むよりも直感的に作業手順を理解しやすくなります。
また、テキストによるマニュアルの説明では、「しばらく時間を置く」あるいは「適時行う」など、曖昧な表現を使いがちです。それでは、読み手は具体的にどのくらい時間を置いたり、どのような頻度で作業したりすべきかを判断できません。
動画マニュアルでは、実際の作業の様子をリアルタイムで収録した映像と合わせ、音声や字幕などによる説明を行えます。視聴覚的な情報が得られ、文章では曖昧だった細かいニュアンスの把握も可能になるでしょう。

2.習熟度を上げやすい

動画マニュアルでは、利用者がわからない作業部分を繰り返し再生して学べ、習熟度を上げやすい点も大きなメリットとなります。
もし動画マニュアルがなく、実際に先輩社員が作業をして手順などを直接指導しなければならない場合、とても非効率的です。わからない点を何度もコーチしなくてはならなかったり、そうした相手が何人もいたりすると、逐一指導する時間を設けなくてはなりません。指導者の負担を軽減する上でも、動画マニュアルは役に立つのです。

3.時間や場所を問わず視聴できる

動画マニュアルのデータの多くは、DVDなどの記録メディアに保存するのではなく、サーバーやクラウド上にアップするのが主流となっています。そのため、社員はアクセス権を持つ社内のPCやタブレットなどのデバイスから、いつでも動画マニュアルを閲覧できます。アクセス権の設定次第では、社外からもスマートフォンなどで視聴可能です。

また、製品・サービスのチュートリアルなどユーザー向けの動画マニュアルを、YouTubeなどの動画投稿サイトで一般公開している企業もあります。PCやスマートフォン、タブレットなど、動画を視聴するのに便利なデバイスが広く普及している現代において、いつでもどこでも見られる動画マニュアルは、自己学習にも最適な形式です。研修や説明会にわざわざ足を運ぶ必要がないので、指導する側と学ぶ側の双方にメリットがあります。特に、新入社員などの若年層にとって、動画マニュアルはとても親しみやすい存在です。

4.コスト削減になる

動画マニュアルと紙に印刷したマニュアルとの大きな違いは、印刷コストの有無です。動画マニュアルは一度作成してしまえば、データが残っている限り追加のコストなく多くの人に共有できます。また、保管場所にも困りません。
一方、紙のマニュアルの場合は、必要になった分だけ印刷の手間と費用が発生します。保管場所も常に確保しておかなければなりません。ただし、現在では紙のマニュアルもPDFファイルなどの形でデータ化することで、大幅なコスト削減ができるようになっています。

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動画マニュアルのデメリット

多くのメリットを備える動画マニュアルですが、以下にご紹介するデメリットも念頭に置く必要があります。動画マニュアルを作るにあたっては、可能な限りメリットを生かし、デメリットの克服を意識しながら作成することが大切です。

作成に手間がかかる

動画の作成や編集を行えるツールが多機能であるほど、制作者のこだわりを存分に盛り込むことができます。しかし機能が多くなればやりたいことが増え、結果として作業に多くの時間と手間を要します。手順が感覚的で操作に慣れやすく、機能に無駄のない動画編集ツールを選ぶのがおすすめです。

一度作成すると手直しや更新が難しい

完成後に一部の内容変更や部分的な修正を行う場合、動画は文書の修正と比較しても作業が難しく煩雑です。また動画編集に携われるスタッフの人数が限定的な状況では、ちょっとした更新にも期間を要することがあります。

動画が長いと流し見になりがちで内容が頭に入りにくい

動画を最後まで見るには、再生中ずっとその場に居続けなければなりません。動画の再生時間が長くなればなるほど、見る人の集中力は途切れやすくなります。結果、つい他のことを始めるなど流し見の状態となり、内容が頭に入りにくくなってしまいます。

動画マニュアルのメリットを生かした事例

動画マニュアルを作成したことで、業務の効率化やスピード化に役立てている事例も数多くあります。ここでは、動画マニュアルのメリットを実務に生かした3つの例をご紹介します。

株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー様の事例

「ベックスコーヒーショップ」を展開する株式会社JR東日本クロスステーション フーズカンパニー様ではこれまで分厚い紙のマニュアルを使用していましたが、動画・静止画を活用したマニュアルを導入することで人件費を削減しました。更新性・再現性の高いビジュアル化されたマニュアルを使用したことで従業員の理解度がアップし、ひと月に約7件あったクレームが1、2件まで大幅に減少したといいます。

マニュアルによる業務の標準化で品質が向上。
クレーム大幅減でコスト削減が実現した事例

日本ホテル株式会社様の事例

ホテルのチェックイン業務に関するマニュアルに、動画を活用した事例です。従来の膨大な文書マニュアルは視覚的な情報が少ないのが難点でした。
現在は動画で分かりやすいマニュアルを作成し、接客シチュエーションごとに異なるチェックイン・チェックアウトのフローや、制服に合うネクタイの結び方など、さまざまな内容を配信しています。

拡大するインバウンド需要に向けたサービス品質や付加価値を向上Teachme Bizは業務でも研修でも活躍する万能ツール

株式会社フレッシュネス様の事例

店舗で提供する料理のレシピに、動画マニュアルを取り入れた事例です。動画と画像によるレシピを作成し、iPadでの閲覧環境を整えて新人スタッフを教育する場面でも活用しています。
画像で素材や料理の仕上がりをスムーズにイメージでき、動画では調理中の細かな動作を確認できるため、教育担当スタッフの負担も軽減されました。
店舗厨房での調理時も、注文が入るとすぐ動画レシピを確認でき、熟練スタッフでなくても指導を付けず安心して作業できる環境になっています。

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動画マニュアルの作り方

それでは、動画マニュアルの作成方法を6つのステップに分けてご紹介します。
動画マニュアルをよりスムーズに作成するにはコツがあります。それぞれのステップにおける作成のポイントについて、簡単にお伝えします。

1.構成案や目次を作成する

動画マニュアルを作成する前に、まず動画の構成案や目次を組み立てていきます。動画マニュアルを実際に、誰が、いつ、どこで、何のために使用するのかということを想定して、動画全体の流れを考えていきましょう。その際、特に押さえておくべきは「ターゲットの明確化」と「テーマを絞ること」です。

ターゲットを明確に設定する

動画マニュアルの使用者を明確に設定することで、どのようなコンテンツや解説が必要なのかを判断できます。動画マニュアルの視聴者のレベルについても、検討しておきましょう。実際に動画マニュアルを視聴する人のレベルに沿ってコンテンツを構成しなければ、十分にその内容を理解してもらえない可能性があるためです。
また、動画マニュアルの利用シーンを想定して構成を組み立てることも大切です。視聴するのは社内の人なのか、社外の人なのか、あるいは一般のユーザーに向けて公開する動画マニュアルなのかによって、求められるマニュアルの内容や質、適切な長さなどは違います。視聴に使用するデバイスが社内のプロジェクター(映写機)なのか、個人のPCやスマートフォンなのかによっても、適切な画面サイズやデータ容量は異なるでしょう。動画マニュアルの構成案を考える時点でこういったポイントを明確にしておくと、その後の作成作業がスムーズになります。

ひとつの動画マニュアルでひとつのテーマを取り扱う

原則として、「ひとつの動画マニュアルでひとつのテーマを取り扱う」ようにしましょう。動画マニュアルでは、テキストのマニュアルのようにテーマを検索ができないため、気になることがあれば実際に動画を再生して確認しなければなりません。ひとつの動画内にいくつものテーマを盛り込もうとするとそれだけ動画の時間も長くなり、視聴者が確認したい部分を見つけにくくなります。途中で飽きてしまうことにもつながるでしょう。そうしたリスクを防ぐためにも、テーマをひとつに絞ることが大切です。

2.情報・資料を収集する

組み立てた構成案をもとにして、動画マニュアルの作成で必要となる情報や資料を収集・整理します。このプロセスでは、最終的にどのような動画マニュアルにしたいのか、具体的にイメージしながら情報収集をするのがポイントです。
漠然としたイメージだけで情報収集をすると、実際には必要のない資料をあれこれ集めて無駄なリソースを割いてしまったり、本当に必要な情報の選択に時間がかかったりします。

3.台本を作成する

全体の構成案や集めた情報・資料をもとに、具体的なコンテンツを作成していきます。たとえ短時間の動画マニュアルであっても、いきなり撮影に入らずきちんと台本を用意しましょう。台本がない状態で動画撮影に入ってしまうと、途中で不足している素材が判明したり、撮り直しが発生したりするリスクがあるからです。
台本は、テキスト主体のものでも絵コンテでも、どちらでも問題ありません。動画マニュアルが完成したときの再生時間を想定して、台本を作成していきましょう。

台本には、動画のシーンの流れに沿って、次のような要素を記入していきます。

  • 挿入する図表やテキスト(テロップ)
  • 使用する資料映像
  • ナレーションのセリフ

台本は、動画マニュアルを利用する人のレベルに合った解説ができるよう、解説内容や順番をきちんと確認するのがポイントです。

4.動画を撮影・録音する

作成した台本をもとに、いよいよ実際に動画の撮影や音声の録音を行います。
まずは動画マニュアル全体のベースとなる、作業手順などの解説パートを撮影します。人がカメラに向かって説明する動画を撮影する場合は、マイクや照明をセッティングしたり、台本に落とし込んだセリフを準備したりする必要があるため、時間に余裕を持って取り組みましょう。
なお、動画マニュアルがPCの操作説明だけで済む場合は、PCの画面を録画するだけでも大丈夫です。

撮影する際は、下記のような点がコツです。

アングルを変えながら短時間で区切って撮影する

動画撮影時は、それぞれのパートをいくつかの異なるアングルで撮影するのがポイントです。同じシーンでもアングルの異なる映像を用意しておくことで、編集の際に「この場面はこちらのアングルのほうがわかりやすい」と差し替えることができます。

真正面から撮るだけでなく、ハイアングルやローアングルなどからの撮影を意識すると良いでしょう。いずれの場合も、背景に余計な物が写り込まないように事前確認は必須です。動画はワンカットではなく、なるべく短時間で区切って撮影するのもコツです。なお、カメラはできる限り三脚を使って、映像にぶれが生じないようにしましょう。

撮影場所の環境に配慮する

動画マニュアルを撮影する際は、周囲の環境へ十分に気を配りましょう。音声や照明に対する意識の持ち方次第で、同じ内容でも品質に大きな差が出てしまうからです。撮影現場では、照明によってきちんと明るい光があたっているか、マイクが音声をクリアに拾えているか、あるいはどこかから変なノイズがしていないかなど、注意が必要です。

特に照明による明暗は画面全体の印象に大きく影響するため、よく気を配る必要があります。室内撮影の場合は蛍光灯などに頼らず照明器具やレフ板(反射板)を用意してください。照明器具を複数使用する場合は影に配慮しましょう。

5.ナレーションを入れる

ナレーションが必要な動画マニュアルであれば、台本作成の段階でセリフを書き込み、ナレーションの収録を行います。ナレーションの役割は、動画マニュアル全体をナビゲーションしたり、図表や資料映像をわかりやすく解説したりすることです。

動画は音声が入っていたほうが理解しやすいため、できるだけ指導者のトークやナレーションを入れることをおすすめします。なお、ナレーションを聞かなくても理解できるよう、テロップを入れるといった工夫もしましょう。

ナレーションの収録には事前打ち合わせが必須

ナレーションを収録するにあたっては、ナレーターと話すスピードや抑揚などについて、あらかじめ打ち合わせをしておくことが大切です。そのため、ナレーターには早めに原稿を渡しておき、収録日までに内容を確認しておいてもらう必要があります。また、ナレーターは日によって声のコンディションが変わってしまう可能性もあるため、収録は1日で終わらせるようにしましょう。

テロップは簡潔に

ナレーションとともにテロップを挿入する場合は、誰が見てもひと目で理解できるよう、なるべく簡潔にするのがコツです。解説のテロップが多いと、動画を見ながら長い文章を読むことになるため、視聴者の負担が大きくなってしまいます。また、動画マニュアルの目的は、あくまで視聴者に作業手順などを正しく理解してもらうことです。難しい用語や遠回しな表現はなるべく避け、シンプルでわかりやすい表現を心がけましょう。

6.編集する

収録した映像や音声、収集した素材をつなぎ合わせて編集します。音声の編集ではナレーションのほかにも、BGMや効果音などを必要に応じて組み合わせると良いでしょう。こうした編集作業の中で、各カットの時間を調整しながら、動画マニュアルを完成させていきます。

動画が冗長にならないように注意する

一般的に動画マニュアルは、事務的な内容が多く、ユニークさに欠けるため、冗長な説明が続くと途中で飽きられてしまう可能性があります。さまざまな業務を抱えているマニュアル利用者には、長い動画を最後まで見る時間もありません。動画マニュアルはできるだけ短時間で、簡潔に伝えられるようにしましょう。また、動画マニュアルのタイトルも「何を解説しているマニュアルなのか」ということが簡潔に伝わるものにします。

編集段階で周りの人に見てもらう

編集段階で大切なことは、周りの人に動画を見てもらい、フィードバックを受けることです。自分以外の人にチェックしてもらうことで、不自然な内容になっていないか確認できます。また、編集の段階で不要と判断してカットした素材であっても再編集のときに役立つケースは少なくないため、すぐに削除はせずできるだけ保存しておくことが大切です。

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パワーポイント

多くの人が使用経験のあるパワーポイントでも、動画マニュアルを気軽に作成できます。バージョンによって手順が異なる場合があるので、注意しましょう。

1.動画の元になるパワーポイント資料を準備する

まず、動画マニュアルの素材であるパワーポイント資料を用意します。この時点で、アニメーションなどが問題なく動くことを確認しましょう。口頭説明も行う場合は、ヘッドセットも準備してください。

2.スライドショーの録画設定をする

次に、「スライドショー」タブから「録画」をクリックします。録画画面の赤いボタンを押すと、録画がスタートします。このときにビデオカメラをオンにすると、プレゼンターの様子も入れて録画可能です。

3.スライド操作・プレゼンテーションを行う

録画が始まったら、プレゼンテーションを実施してください。一般的な発表時と同じように、一時停止やレーザーポインターでの強調なども行います。

4.録画停止してファイルを保存する

プレゼンテーション終了後は、すぐに停止せずに約3秒間無音の時間を入れてください。録画が完了したら、編集画面に戻って「最初から」をクリックし、録画内容を確認します。問題なければ、「ファイル」から「エクスポート」をクリックして保存してください。

Microsoftフォト ビデオ エディター

次に紹介するのは、Windows10標準アプリであるMicrosoftフォト ビデオ エディターです。こちらも、バージョンにより手順が異なることがあります。

1.プロジェクトを準備する

まず、「新しいビデオプロジェクト」をクリックします。ビデオの名前を指定したら、「OK」を選択してください。この際、名前を入力しなくても問題ありませんが、再編集時にファイルを探す手間が省けるので、なるべく入力しましょう。

2.使用する写真やビデオを選択する

次に、「プロジェクトライブラリ」から「追加」をクリックします。「このPCから」を選択するとエクスプローラーが表示されるので、使いたい動画や写真を選んでください。該当する写真や動画を左クリックし、そのまま下部の「ストリートボード」までドラッグしましょう。

3.トリミングやテキスト追加などの編集作業をする

不要な部分を除去するトリミング、テキストやアニメーションの追加をはじめとした編集作業を行います。「ストリートボード」のメニューから「編集」を選び、実施したい編集作業を選んでください。好きなフィルターをかけて映像に雰囲気を出したり、3D効果や音楽を挿入して品質を向上したりすることも可能です。再生速度やタイミングの変更もできます。紙吹雪や風船などの多彩なエフェクト効果もつけられるので、さまざまな機能を使って思いどおりの動画を作成してみましょう。

編集が完了したら、「ビデオの終了」をクリックしてください。画質を選んでから「エクスポート」を選択したあと、保存先とファイル名を入力すると、動画の保存が完了します。ちなみに、「プロジェクトのバックアップ」を選択すると、他ユーザーと進捗状況を共有することも可能です。

Microsoftフォト ビデオ エディターのより詳しい操作方法や活用方法を知りたい人は、下記の記事を参考にしてみてください。その他のWindows10標準アプリの紹介も行っています。

【マニュアル付き】マニュアルの動画編集に役立つWindows10の標準アプリを紹介!

iMovie

Macユーザーは、iMovieの利用もおすすめします。iMovieは、Apple製品に標準搭載されているサービスで、すべての機能を無料で使用可能です。こちらも、バージョンによって作業手順が異なる場合があります。

1.新規プロジェクトから「ムービー」を選択する

まず、新規プロジェクトから「ムービー」を選びます。「ムービー」のほうが自由度の高い動画が作れるからです。ほかに「マジックムービー」や「ストーリーボード」も選べますが、こちらは編集の自由度が控えめな分、自動編集に長けているモードです。自分が作りたい動画内容に適したものを選びましょう。

2.編集したい写真やビデオを選択する

次に、素材として使いたい動画や写真を選びます。複数選択やあとで素材追加することもできるので、気軽に選択しましょう。全部選び終わったら、「ムービーを作成」をクリックします。なお、素材の動画や写真は編集されずにそのままの形で残るので、特別にバックアップを取る必要はありません。

3.分割やエフェクト調整などの編集作業をする

素材を選択し終わったら、動画編集を開始します。動画編集に必要な機能はほぼ揃っているので、それらを駆使して見やすい動画を作成しましょう。不要部分のカットは、ハサミマークのアイコンをクリックして作業を進めます。前半や後半部分の削除だけでなく、中間部分をカットして前後部分をつなげることも可能です。

また、エフェクトや色調を変更すれば、被写体の魅力をより際立たせる編集ができます。モノクロやセピア調にも調整できるので、幅広い動画表現に挑戦できるでしょう。加えて、iMovieの大きな特徴は「ピクチャ・イン・ピクチャ」機能です。「ピクチャ・イン・ピクチャ」とは、動画内に別の動画を挿入できる機能で、特に横画面の動画を作成する時に役立ちます。ほかにもテロップ追加やサウンド・BGMの挿入もスムーズに行えるので、いろいろな機能を使ってみましょう。

動画マニュアル作成ソフトの選び方

動画マニュアル作成ソフトを選ぶ際は、いったいどんなポイントに気をつければいいのでしょうか。

目的に合わせた機能が揃っているか

自分が求めている機能がソフトに搭載されているかが重要です。eラーニングなどのトレーニング機能や、紙面マニュアルのファイル出力にも対応したソフトもあります。特にテンプレートや自動翻訳などは、作業時間を大幅に削減できるため、必要な人は搭載の有無をしっかり確認しましょう。

作成工数や操作性はどうか

なるべく少ない工数で動画を作成できるか、操作性はスムーズかどうかをチェックします。無料トライアルで使用感を体験し、どのソフトにするかよく考えましょう。複数の動画を作成することになると、操作性の簡易さはとても重要です。

サポート体制が整っているか

使用時に不明点が見つかった場合、すぐに質問できるサポート体制が整っているかどうかも確認してください。電話やチャットでオペレーターにすぐつながる状態が理想的です。セキュリティに力を入れているソフトも人気なので、リスク対策の充実度も確かめましょう。

マニュアルは静止画と動画の良いところ取りで作るのがおすすめ!

これまでご紹介したとおり、動画マニュアルにはメリットとデメリットの両方があります。そこで、従来多く用いられてきた静止画による文書マニュアルの良さも生かし、静止画と動画両方の「良いところ取り」によるマニュアルの作成をおすすめします。

静止画が持つ特徴

1.強調すべき点が明確

強調されている箇所をはっきり見て覚えたい場合、動画の1コマをそのたびに一時停止しながら見るのは非効率です。「必要な材料・道具の一覧」や「何をどこに配置すべきか」といった情報を伝える際には、視覚的な変化のない静止画に説明文を加えた指示が適しています。

2.解説情報と合わせて説明できる

動画の音声による説明をその通り覚えるには、動画の一部分を何度も再生しなければなりません。言葉で解説される情報を確実に記憶しなければならない場合は、文字による解説の付いた静止画を用いるほうが、じっくり見て覚えられるため有効です。

動画が持つ特徴

1.動作やその流れ、スピードを表現できる

人が手や体を動かして行う作業の流れや速度を、その通りに伝えられる点が動画の大きな特徴です。静止画や説明文では伝えにくい「間合い」「動作の流れ」「スピード感」などを、動画なら視覚的に理解してもらえます。

2.音や声を合わせられる

動画は、音声と合わせて表現できる点も特徴のひとつです。作業にともなって聴こえる音や声を同時に伝えたい場合や、ナレーションによる実況で作業内容をより分かりやすくしたい場合は、動画の活用が適しています。

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