カスタマーサポート業務に役立つマニュアル活用方法とは?

最終更新日: 2022.05.13 公開日: 2022.01.27

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カスタマーサポート業務は、顧客満足度を大きく左右する要素です。たとえ商品・サービスが良いものであってても、問い合わせ時の対応が悪いと顧客満足度は下がってしまいます。またユーザーのフィードバックを得られることから、商品・サービスのPDCAを回す上でも、カスタマーサポートは重視されます。

一方で、カスタマーサポート業務は兼務で担当することも多く、人員の配置やスキル面の問題から、業務が上手く回らないといった悩みも多いものです。そんなカスタマーサポートの課題を解決するのが、「活用されるマニュアル」の存在。本記事ではカスタマーサポート業務におけるマニュアル活用のメリットについてお伝えします。


問い合わせホワイトペーパー

カスタマーサポート業務のよくある悩み

まずは、カスタマーサポート業務でどのような課題が発生しがちなのか、具体的に見ていきましょう。

対応品質にバラつきが生じる

カスタマーサポートを複数名で担当している場合は、対応品質を一定にしなければいけません。しかし現実には、同じお問い合わせ内容でも担当者によって回答が異なってしまう、対応の仕方に違いがあるなどバラつきが出て、顧客満足度の低下を招くケースがあります。その結果、顧客から「Aさんに担当してもらいたい」と特定の担当者に問い合わせが集中することも。誰もが同じように業務に当たれない、いわゆる「属人化」を招くと、業務自体も滞ってしまいます。

対応品質のバラつきを生む原因は、担当者ごとの知識量やスキル、業務処理速度の違いなどです。これをカバーするためには、社内でお問い合わせ内容ごとの対応ノウハウを構築し、業務標準化を進める必要があります。

問い合わせの回答に時間がかかる

お困りごとを抱えた顧客を待たせてしまうのは、それだけで満足度の低下につながります。特に問い合わせの回答に時間がかかりすぎると、クレームに発展するでしょう。

即座に回答ができない原因は、過去の対応履歴などを担当者がすぐに参照できるようになっていないからです。また、難しい内容の問い合わせに応えられるスキル・知識を持った担当者が限られている場合も、遅れが発生します。スキルに問題がないとしても、担当者同士で情報共有が行われていないと、やはり情報確認のために時間を取られてしまうでしょう。

問い合わせ件数が膨大でスタッフが疲弊する

商品・サービスの提供範囲が拡大し顧客が増加すると、その分お問い合わせ件数が多くなることがあります。顧客の規模に対して担当者が問い合わせをさばききれないと、当然スタッフは疲弊し、ミスやクレームの発生につながります。

要因としては、単純に対応スタッフの人数が限られている、あるいはチャットボットやFAQなどのサポートツールが上手く機能していないといった状況が考えられます。例えばFAQに必要な内容が記載されていないと、同じような問い合わせが何件も来てしまうということです。

悩みを解決するポイントは「自己解決」できる体制づくり

顧客や従業員が自分で調べて解決できることが重要

ここまでに挙げたカスタマーサポートのよくある悩みを解決するには、顧客と従業員の両方が「自分一人で商品・サービスに対する疑問を解決できる状態」を目指す必要があります。
顧客であれば、わざわざカスタマーサポートに問い合わせをしなくても、HPなどを見るだけで疑問が解決できる状態。従業員であれば、顧客から自分にはわからないことを聞かれても、自分一人で調べて適した回答を見つけ出し、対応を完結できる状態です。

「環境を整えたつもり」の落とし穴に注意

自己解決できる環境づくりの解決策としては、よく以下のようなものが挙げられます。

  • 従業員に対して研修を実施する
  • FAQを見直す
  • マニュアルを作成する
  • HPにチャットボットを導入する

しかし、これらの対策はすでに実施しているが効果がない……という企業も多いのではないでしょうか。

例えば研修で従業員のスキルを均質化しようと思うと、実際には時間や手間がかかりすぎ、問題が解決するまでに担当者が疲弊してしまいます。

FAQやマニュアルを作り直そうとしても、PPTやPDF、HTMLでは、更新に手間暇がかかり、専門知識も必要です。ただでさえ忙しいカスタマーサポート担当者ではこまめな更新作業ができず、いざお問い合わせが来ても情報が最新ではないという状態になります。
またFAQやマニュアルが読みづらいと、そもそもユーザーに見てもらえない可能性もあるでしょう。チャットボットも問い合わせ内容に応じてマニュアルやFAQに遷移させることが多いため、その内容がわかりづらいと結局お問い合わせが発生します。

課題の根本的な解決には「活用されるマニュアル」が必要

「形だけ環境を整えたものの研修やツールが活かされていない」という状態を解決するためにおすすめなのが、まずは商品の使い方やサービス内容を、一元化されたマニュアルとしてまとめることです。顧客からのお問い合わせがあった際に顧客・従業員の双方が「マニュアルを参照すれば解決する」という状況を作りましょう。
社内外両方に向けてオンラインで公開し、URLから参照してもらえるようにすると、さらに効率的です。

とはいえ、ただ単にマニュアル作成をしても効果がないことは先ほどご説明した通りです。活用されるために必要なポイントをしっかり押さえておきましょう。
最も重要なのは、画像や動画、そして難しい専門用語ではなく簡単な言葉を用いて「誰でも読むだけで理解できること」です。
さらに、専門知識がなくても簡単に更新できるようなツールを用いることもポイントとなります。なぜなら誰でも即座に更新できれば、常に最新情報を参照できるからです。

「活用されるマニュアル」を用いたサポート業務のメリット

マニュアルが真に活用されるとカスタマーサポート業務においてどのようなメリットがあるのかも、以下でご説明します。
もしマニュアルがすでにあるにもかかわらずこういった効果を得られていないのであれば、マニュアルそのものを見直すチャンスです。

対応工数の削減

複数の顧客から同じような質問をもらったとき、オンラインマニュアルがあればメールでURLを伝えるだけで操作説明を完結できるため、担当者の工数の削減になります。文面がシンプルになるので、スマホなどからの対応もしやすいでしょう。

また、わかりやすいマニュアルが完成すればそもそも問い合わせ件数も少なくなるため、人件費の削減や生産性向上につながります。

対応品質の担保

多くの問い合わせで「返信定型文+オンラインマニュアルのURL」という返信対応ができれば、担当者ごとに返信内容が違うといった状況は生まれにくくなります。例えばマニュアルを用いた返信対応の例が以下です。

操作方法案内メール

オンラインマニュアルを利用していない場合


オンラインマニュアル(Teachme Biz)を利用した場合

操作を逐一メールでベタ打ちする場合と比べて、マニュアルを用いたほうが簡潔でわかりやすいのは一目瞭然です。同じような質問があった際も、品質のバラつきを防げます。

また社内外で同じマニュアルを使えば、電話対応時などに顧客と同じ画面を見ながら不明点を確認できるため、ぐっと対応がしやすくなります。
このとき、文字ばかりのマニュアルだと商品のどの部分について説明をしているのかを把握しづらいので、やはり画像や動画をふんだんに用いることが重要です。

ユーザー体験(UX)の向上

顧客自身がいつでも好きなときに最新のマニュアルを参照できるようになれば、お問い合わせ後のUXそのものも向上します。

例えば前の項目でご紹介したようにメールで具体的な操作方法を全て記載してしまうと、長期の時間が経った段階で製品のUIに変更があった際には、再度サポートが必要になる可能性があります。更新性のない媒体でのサポートは、無意味になってしまうのです。しかしURLでマニュアルを案内すれば、顧客は常にマニュアルから最新の情報をたどれます。再度の問い合わせを防止しUXを向上させれば、顧客満足度も高まっていくでしょう。

社員教育の効率化

マニュアルは研修などの社員教育にも役立ちます。例えば社員がマニュアルを読んで内容を予習してからグループ研修を行うなど、インプットとアウトプットを繰り返すと、学習効率が高まります。常に参照できるマニュアルなら、自宅での自学自習もしやすくなるでしょう。

カスタマーサポートの担当者が素早くノウハウを身に付けられれば、従業員の急な増員や交代があっても、引き継ぎがスムーズです、社内でより優先すべき新規事業などのプロジェクトとの兼任もしやすくなり、会社全体としてメリットを享受できます。

マニュアルによるカスタマーサポート業務改善事例

実際にマニュアルを用いることでカスタマーサポート業務が改善した事例は、いくつもあります。ここでは特に大きな成果をあげた事例3件をご紹介します。

事例1:短期間でオンラインマニュアルを作成し問い合わせが50%減

特定非営利活動法人ITコーディネータ協会様は、これまでマニュアルをPPTで作成しPDFで公開していたため、作成時間がかかるだけではなく、操作の変更があると差し替えにも苦心されていました。
その結果マニュアルの整備が間に合わず、システム変更が起きると電話やメールで大量の問い合わせ業務に追われていたといいます。

事例2:紙媒体のマニュアルをオンライン化し問い合わせ業務を効率化

株式会社トレタ様では、ユーザーマニュアルを紙媒体で配布していました。その為、マニュアルの作成に時間がかかり、月に1回のペースで実施している機能のアップデートに対して更新が追いつかない状態でした。現在はTeachme Bizを活用することでマニュアルの作成時間が半分以下まで削減され、機能アップデートと同時にマニュアルを更新することができるようになりました。

Teachme Bizなら「読むだけでわかる」マニュアル作成・更新が簡単

上記でご紹介した事例のマニュアルは、全て当社のTeachme Bizを用いて作成されたものです。
事例を見て「でも、実際マニュアルを作成するのは大変そう……」と思われた方でも、Teachme Bizなら画像や動画ベースのマニュアルをドラッグアンドドロップで簡単に作成することができます。クラウドに保存するので修正や更新の反映もあっという間。顧客も従業員も、常に最新の情報を確認できます。マニュアルはキーワード検索ができるので、参照したい情報を探しやすいのも利点です。

まとめ

カスタマーサポートによくある悩みを根本的に解決するには、マニュアルの作成が有効です。ポイントとして押さえておきたいのは、「活用される内容にすること」と、「更新しやすいツールを用いること」です。

作って終わりではなく、お客様の声も基に改善を繰り返しながら、顧客・従業員両方に使ってもらえる「生きたマニュアル」を目指しましょう。

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