「分かる/見つかる/更新できる」動画マニュアルが付加価値を生む理由

公開日: 2022.04.07

「分かる/見つかる/更新できる」動画マニュアルが付加価値を生む理由

手間と時間がかかる製造業での技術指導。「マニュアルが活用されない」という問題を解決できるのが、ビジュアルベースのマニュアル作成・共有システムだ。現場での教育がどのように変わるのか、製造業での活用事例と併せて紹介しよう。

「マニュアルが使えないから聞く」がボトルネックに

「かつては職人的な業務だったものも、機械化、IT化が進み、現在では選択型、単純型の業務が業務全体の約8割を占めています。だからこそ、これらを効率化する必要があるのです」とスタディスト Teachme Biz事業本部 営業部 フィールドセールスG アシスタントマネージャーの島田隆太朗氏は話す。

あらゆる業務は3タイプに分けられる

島田氏によれば、マニュアルが必要になるシーンは、「はじめて」「へんこう」「ひさしぶり」の「3H」だという。しかしマニュアルが使われない状態だとすると、3Hのときにどのようなことが起きるだろうか。都度誰かに聞く、もしくはそれをせずに独自のやり方をしてミスを犯し、リカバリーに更なる工数を生んでしまう。

これは、実務を経験しながら業務を学んでいく「OJT」とも言える。しかし、OJTは個々人のスピードに合わせた指導ができる一方で、教える人によってバラツキが生じる可能性がある。いま効率化しようとしているのは、選択型、単純型の業務、つまり定型化された業務なので、バラツキはない方がいい。統一された手順通りに実施するには、マニュアルを使える状態にするべきだろう。

属人化のもう一つの問題は、時間がかかってしまうことだ。「機械が止まってしまったけれど、Aさんに聞かないと分からない」という状況を思い浮かべれば分かりやすいだろう。「誰か」しか分からないことがあればあるほど、ボトルネックが増えてしまうのだ。やはりマニュアル化しておくべきと言わざるをえない。

“本当に使えるマニュアル”の要件とは

付加価値を生み出すには、選択型、単純型の業務を効率化する必要があり、そのためには、誰でもできるようにしなければならない。誰でもできるようにするには、マニュアルが必要……ということは、お分かりいただけただろう。では、本当に使えるマニュアルとは、どのようなものを作れば良いのか。活用できるマニュアルの要件を整理してみよう。

一つは視覚的に分かりやすいこと。一連の作業は一つ一つの動作の塊なので、それぞれの動作を手順を区切ってビジュアルで伝えるとより分かりやすい。しかし、画像や動画をベースにしたマニュアルは作成の工数がかかり更新もままならないなど、これを自力で実現しようとするのは難しい。

もう一つは、必要な情報を見たい時に探せる容易に探せるということだ。さらに、常に最新の状態にしておくために、更新しやすいことも重要。そのためには、変更が必要な部分だけを更新できる仕組みが必要なのだ。

これらを実現するために開発されたのがTeachme Bizなのだ。

選択型、単純型の業務を効率化できる仕組み

 Teachme Bizは、テンプレートに沿って画像と文字をいれるだけで、マニュアルを作成することができる。1つの動画から、使いたいシーンだけを画像や動画として切り出すことができるため、一気に撮影した動画から必要な部分だけをつなげれば良く、非常に効率的だ。画像や動画への矢印マークやテキストの入力も、Teachme Biz上で簡単にできる。

また、Teachme Bizは動作の区切りごとにステップ構造で示せるため、手順が明確で分かりやすい。更新時も、変更があった動作だけを入れ替えればよいので容易だ。

フォルダごとにマニュアルを管理でき、キーワード検索の機能も装備されているので、必要なときに必要な情報を見つけることができる。

効果的に運用する仕組みも提供されており、「いつ、誰が、何を、何回見たか」といった閲覧状況や、検索されたキーワードの履歴を確認できる。マニュアルの浸透度合いや、トレーニングの進捗(しんちょく)、利用者のニーズなどを把握することが可能で、マニュアルや教育プログラムの質の向上に役立つ。

「現在、製造業の命題は『時間』と言えるでしょう。人材も不足しているなか、付加価値を高めるための時間を生み出すには、選択型、単純型の業務を効率化するしかありません」と島田氏は強調する。Teachme Bizなら、活用できるマニュアルの作成、共有、運用を実現でき、貴重な時間を付加価値を高めることに使えるようになるはずだ。

簡単でわかりやすいビジュアル型SOP(標準作業手順書)フォーマット

保守品質、人材育成が重要な通貨処理機――ローレルバンクマシン事例

教育に伴う課題を解決するため、2018年からTeachme Bizを導入しているのが、通貨処理機/システムの開発、製造、販売、保守を手掛けるローレルバンクマシンだ。通貨処理機は、セキュリティや不正対策など、非常に高度な技術が用いられる。近年はネットワーク化も進み、IT的な要素の比重が高まっている。同社の通貨処理機は約70年の歴史があり、企画から保守まで一貫して自社で行っているのが強み。顧客の信頼も厚い。

同社は全国に91カ所の営業/サービス拠点を構え、約450人のカスタマーエンジニア(CE)が保守にあたっている。全国のサービス部門へのサポート業務を統括しているサポートサービス事業本部 サポート技術部 部長の吉田真二氏は「社会インフラを支える金融機関で使用される機器なので、常に間違いなく動作するように性能を保つことが重要な使命です。開発、製造はもちろん、保守品質の向上にも日々取り組んでいます」と話す。使命を全うするためには、保守を担当するCEの育成が非常に重要であることから、サポート技術部内に「技術教育課」という教育の専門部署を設置し、保守講習、技術指導、またCEとしてのルールや注意喚起などを徹底して行っている。

まず入社1年目は、基礎知識から実機での実習まで、また硬貨包装機などの単能機から複雑な出納機まで、多様な機種の保守を集合講習で学ぶ。同社の通貨処理機のマニュアルは現在78機種。そのうち多く使われているのは50機種程度というが、それでも相当な数だ。2年目からはOJTで、現場でのさまざまな事象に対応する技術を身につける。ベテランCEも、新技術、新機種のリリースや、紙幣や硬貨の変更などがあれば、都度講習を受けなければならない。

マニュアルはPDF化されていたものの、文字と図で構成されているという点では、紙と同じ。保守の手順や注意事項を、的確に伝えるのは非常に難しい。またOJTはどうしても人に依存するので、保守品質の均一化にも課題があるうえ、何度も同じことを指導しなければならない。

マニュアルの作成や改訂作業も大仕事だ。インフラを担う機器であるために即時対応も求められる。さらに、保守現場で作業をしているCEからの問い合わせにも、随時対応しなければならない。

「従来の運用に限界を感じていたところ、出会ったのがTeachme Biz。これこそ、当社の教育に活用できる仕組みだと確信した」(吉田真二氏)

Teachme Bizは欠かせないものになっている

Teachme Bizは、先に紹介したように、動画や画像を活用したマニュアルを簡単に作成、更新できる。ステップ構造で分かりやすく表示されるため、まさに保守作業のような手順の習得や確認に非常に適している。

ローレルバンクマシンでは現在、Teachme Bizを集合研修にも、またCEが保守現場で参照するサービスマニュアルにも活用している。一方で、仕様書など文書として参照するものについては従来のPDFを使用し、それぞれの媒体の特徴を生かして使い分けている。

Teachme Bizを導入したことで、講習を担当する講師が割く時間、マニュアルの作成や改訂の負担は大幅に削減された。「すぐに改訂でき、全国の拠点にスピーディーに展開ができるのは、非常に大きな効果となっている」と吉田真二氏は話す。

Teachme Bizで作成したマニュアルは、CEの評価も高い。「やはり動画は一目瞭然なので、分かりやすいと好評です。保守の現場でもスマートフォンで作業手順などを確認できるので、非常に便利に使っているようです」とサポート技術部 技術教育課 課長の吉田順一氏。その場で自己解決できるケースが増え、現場からの問い合わせは減ったという。OJTの属人性も緩和されて、保守品質の均一化が進み、同時に指導者育成の課題も解消されてきている。

また同社では閲覧履歴も活用し、講習の進捗状況の把握に役立てている。Teachme Bizの運用を担当するサポート技術部 技術教育課の廣井正敏氏は、「検索キーワードの履歴も『何が難しいのか』『次はどんな手順書を作成すべきか』など、マニュアルの作成・改訂の指標にしています」と話す。

導入時には予想もしていなかったコロナ禍により、講習も拠点ごとに行わざるをえない状況になったが、Teachme Bizを活用することで、同じ質の講習を提供することができた。新年度の新人教育も、オンラインで実施する計画だ。「講習の録画をTeachme Bizで編集してコンテンツ化することもできるので、活用の幅はまだまだ広がると考えています。Teachme Bizは、当社にとって欠かせないものになっています」と吉田真二氏は話す。

マニュアルは、手順の統一やサービスの均質化などのためには必要なもの。Teachme Bizで従来のマニュアルの課題を解決することによって、マニュアル本来の役割を果たせるようになると言っても過言ではないだろう。その結果、サービスなどの質向上はもちろん、動画自体も企業の資産となり、競争力を高めることにつながる。ローレルバンクマシンでは、現在はサービス部門だけで使用しているTeachme Bizを、他部門にも展開していきたいと考えている。

(出典)アイティメディア営業企画/制作:TechFactory 編集部

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