マニュアルは「採用難」と「就職難」を同時に解決する(前編)
なぜ「採用難」と「就職難」が同時に起こるのか?
採用難、人手不足といったニュースをよく目にするようになってきました。一方で、就職難、仕事不足という問題も慢性的に生じています。まったく正反対のようにも見える「採用難」と「就職難」は、なぜ同時に起きるのでしょうか?
それは「雇用と人材のアンマッチ」という一言に尽きます。少子高齢化、東京への一極集中、職種による求職ニーズの違い、といった背景が複雑に絡まり合うことで、企業側が求める人材と求職者側が働きたいと思える職業が、うまくマッチしない場面が顕在化するようになってきました。(参考記事)
人手=リソースの確保は喫緊の課題
ITベンチャーである当社も、やはりいろいろな場面で人手=リソース不足に直面しています。社内でカバーしきれない業務は、なんらかの手段で対応していかなければいけません。
まず一般的なのは、外注(アウトソース)という考え方です。システム開発やデザイン、会計・法務など、専門的なスキルを有する会社や個人に業務を委託する方法です。
もちろん、社内人材を強化する(インソース)という方向性もあります。具体的には、正社員、派遣社員、インターン、アルバイトなどの採用が考えられます。
当社はこれまで、システム開発やデザインなどで多くの外部パートナーの方に業務を外注(アウトソース)してきました。一方、採用活動はあまり積極的に行ってきませんでしたが、いよいよ業務がオーバーフローするようになり何らかの手を打つ必要が出てきました。
ところが、いざアクションをしてみると冒頭の「雇用と人材のアンマッチ」に幾度となく直面したのです。
いろいろと模索をしましたが従来通りの採用手法では、なかなか雇用ニーズと求職ニーズをマッチさせることが難しいことを痛感しました。
「アンマッチ」の原因をなくせばいい
そこで、「アンマッチとは、お互いのニーズや要望がかみ合っていない状態にすぎない」と発想を変え、採用活動に力を入れるのではなく、アンマッチの原因解消に注力することにしました。
企業側と人材側が、それぞれの立場で希望を伝えるだけではマッチしないのも当然です。だったら、企業側が「働きたいと思っている人が働きやすいような状況」を整えておけば、自然と採用もしやすくなってくるのでは?という発想です。(後編へ続く)