国産ドローンメーカーとして、機体の開発、製造並びに販売から保守までを手掛けるVFR株式会社様。VAIO株式会社のPC事業で培った高度な設計・製造技術や国内外のサプライチェーンのマネジメント能力等の強みを活かし、 ドローンによる社会インフラの革新を推進・加速する機体開発、ソリューション提供を行う子会社として2020年3月に設立されました。
なかでも、2022年3月に販売を開始した、高セキュリティの国産ドローン「SOTEN(蒼天)」 のマニュアルもTeachme Biz で作成し、ホームページで無料公開されています。
社外向けと社内向けマニュアルの双方で活用を目指してどのように進め、どういった効果を感じていらっしゃるのか、またご利用中のコンサルティングサービスについて、VFR株式会社 シニアプロジェクトマネージャー 田所 秀貞 様、ビジネス開発本部 製造部 主任 吉川 健史 様にお話を伺いました。
ユーザー満足度の向上を目指した紙媒体マニュアルからの脱却
―――導入の背景を教えてください。
導入以前から私たちが作成するドローンのマニュアルは、ユーザー様に寄り添っていないのではないかという疑問を感じていました。ドローンを使う現場で紙媒体のマニュアルを見るのは煩雑で、見たいところにすぐ辿り着けないこともあります。それらを解決できるツールを探し求める中で、Teachme Bizと出会いました。非常に使いやすく、マニュアルとしてユーザー様に提供できると確信し、導入に至りました。
また、社員6名で創業した当時は何をやるにも人手不足な状況でした。ドローン産業自体が新しいものだということもあるのですが、ビジネスのスピードが非常に速い環境下で、日常の業務を簡単にしていくことも目標としてありました。

VFR株式会社 シニアプロジェクトマネージャー 田所 秀貞 様
―――導入の決め手はどんなところでしたか?
ドローン自体もアップデートされる中、マニュアルにユーザー様の問い合わせやご意見を素早く反映するためには、紙やDVDの媒体では時間がかかります。しかし、Teachme Bizのようなクラウドサービスは更新すれば、即時に新しい情報を提供できるメリットがあります。また、写真をいくつか撮って順番に並べるだけ、動画を撮るだけでそのままマニュアルが作成できるので、作り手側にとっても便利で億劫にならないところも良かったです。
Teachme Bizの有効活用でより良い商談やユーザー体験につなげる
―――具体的な活用方法について教えてください。
普段仕事をしていく中で「あったらいいな」と思うマニュアルを作ることで、現在の数は150~160くらいになっています。例えば完全テレワークである当社では、入社手続からパソコン・スマホ設定、オフィスの出入り方法まで、よくある質問はマニュアル化しています。質問に対してTeachme Bizをまず見てもらうようにすることで、勝手を知る社員がオフィスに常駐する必要もなくなりました。もちろん、ユーザー様向けの製品マニュアルや、デモ飛行のマニュアルとしても活用しています。

VFR株式会社 ビジネス開発本部 製造部 主任 吉川 健史 様
また、ドローンの製造は単純なライン作業ではなく、ひとつをひとりが生産していく体制で、その負荷は大きく、マニュアルが不可欠です。紙媒体のマニュアルでは臨機応変に対応できませんでしたが、Teachme Bizならタブレット端末1台で資材の調達方法やはんだのこて先交換といった特殊工具の使い方など、動画や写真をふんだんに用いた作業標準書を作成できます。作ってしまえば教える時間もかからずに、社員それぞれの技術力を標準化し、同じ土俵に乗せることができるようになりました。
Teachme Bizの導入効果を最大化するコンサルティングサービス
―――コンサルティングサービスを利用された経緯を教えてください。
導入にあたって私ひとりでは限界を感じていたところ、担当者様と社内浸透のステップや進め方などを相談する中で、提案もわかりやすく、Teachme Bizを使う文化をどのように醸成すればいいかがイメージできたので、コンサルティングサービスも依頼することにしました。
新しいことを急に進めると社員に敬遠されてしまいがちですが、結果が実感できるように身近なところから業務を改善し、仕方なく“やらされている”と思わないように自発性を促しました。社内のマニュアルコンテストをはじめとした飽きさせない工夫も功を奏し、本当にこのサービスをお願いして良かったと感じています。

社内オペレーション基盤構築サポートの流れ
―――導入の効果はどのようにお感じでしょうか?
創業時から社員が4倍近くなり、毎日たくさん来る質問にひとつひとつ対応していたら、それだけで1日が終わってしまいます。親切丁寧なマニュアルを作ったとして、WindowsやOffice系ソフト、いろいろなアプリケーションが結局変わっていってしまうので、更新を社内に共有することが煩雑でした。それがTeachme Bizにある該当ページのURLを共有し、「ここを見てね」の一言で完結できるので大変助かります。
従業員からもその手軽さは好評で、Teachme Bizでマニュアルを作る、見ることが当たり前になりました。「Teachme Bizで作ろう」という会話が飛び交うようになったのは、非常に大きな変化です。コンサルティングサービスを利用した当初の目標のひとつであった社内浸透のほか、社内の問い合わせ対応における負担や不安の軽減、ユーザー様満足度の向上という点でも一定の効果があったのではないかと思います。導入半年も経たずここまで来たことからもコストパフォーマンスが高く、使えば使うほど、導入効果を感じることができるツールだと言えるのではないでしょうか。
―――今後はどのような活用の計画をお考えですか?
コンサルティングサービスのおかげもあり、簡単な業務から少しずつ効率化しながらTeachme Bizの使い方や効能を体験し慣れ親しむことで、ドローンのマニュアルを作るという目標まで短期間で到達できたのは非常にありがたかったです。
2022年3月に販売開始した国産ドローン「SOTEN(蒼天)」のマニュアルについては無料で公開していいものか迷いましたが、ドローンや当社について、お客様に対してもどれほど真剣に向き合っているかについて知っていただく機会になると考え、公開しています。
これからもいろいろな商品を創り上げていく中で、Teachme Bizは欠かせないものになっています。ユーザー様向けのマニュアルはもちろん、管理や製造のほか、開発でもどんどんマニュアル化を進め、さまざまな業務に対して活用していきたいと考えています。