日本最大手のグループウェアの一つ「desknet’s NEO」のASEAN市場開拓
―— タイを中心とした事業概要を教えてください。
Mr. Watanabe : 弊社は、日本本社が開発・提供している「desknet’s NEO」のASEANにおける販売・サポートを行っております。「desknet’s NEO」は、1999年にサービス提供を開始したグループウェアで、同分野では最古参の1つという位置付けです。誕生から20年以上、日本国内でビジネスを展開し、多くのシェアを獲得してきましたが、国内市場の縮小や欧米の競合他社の新規参入といった流れもあり、5年ほど前から経営戦略の一つとしてアジアの市場開拓・販路拡大に向けた取り組みを始めていました。そして2019年12月、マレーシアにASEAN初の拠点を設け、2021年2月にタイ法人を設立し、本格的にASEAN市場へ展開しています。
「desknet’s NEO」は、企業やグループ内での情報をシェアしたりコミュニケーションを図ることが基本になるのですが、ASEAN諸国では情報をシェアしたりコミュニケーションを図るビジネスツールとして、「紙」「スプレッドシート」「LINE」「e-mail」が主流でありこれらのツールが抱える様々な非効率業務を無くしたいと言うニーズが確認でき、我々の製品がアジア市場において需要があるのではと感じ、進出を決めました。
社内外をケアできる「使いやすさ」と「分かりやすさ」
―— Teachme Bizを導入した背景とは?
Mr. Watanabe : 前述した通り、我々の役割は「desknet’s NEO」の販売および導入後のサポートなのですが、本サービスはサブスクリプション型のビジネスモデルのため、新規のお客さまを獲得し、その方々に長くお使いいただくことで売り上げは自然と右肩上がりに伸びていきます。そのため新規獲得と同時に、一度ご契約いただいたお客さまにいかに継続していただけるかがビジネスモデルとして大きな肝になります。
ただ、当時は立ち上げたばかりということもあり、人的な手厚いサービスを提供することは難しいとは理解していました。マンパワーで補うのではなく、システム的にカバーできるツールを探しているなかで知人に紹介されたのがTeachme Biz であり、スタディスト タイランドさんにサービスの詳細を伺い、導入を即決しました。
―— 導入にあたり、不安を感じていた点はありましたか?
Mr. Watanabe : この手のツールを導入する際に「ローカルスタッフが使いこなせるか」「ローカルスタッフに浸透させられるか」という点は、弊社を含め日系企業の多くが感じることだと思うのですが、デモンストレーションを拝見した時に、Teachme Biz は直感的に簡単にマニュアル作成を進められると感じられたので、特に不安に感じる点はありませんでした。加えて、作成したマニュアルを弊社のお客さまが簡単に理解し、使用できるかという社外に向けた使いやすさも重要なポイントでしたが、Teachme Biz はその点もクリアしており、双方へのケアが実現できることが導入の決め手となりました。
K.Yhok: 弊社ではITソリューションのプラットフォーム「desknet’s NEO」を提供しており、その操作方法に関するマニュアルをTeachme Bizで作成し、社内外で共有しています。例えば社内の営業担当者が操作方法を勉強したい時にTeachme Bizで確認したり、カスタマーサクセス担当者がお客さまにTeachme Bizのマニュアルを送ってサポートをしたりと、社内外の情報共有で活躍しています。
ゲーム感覚でスタッフに浸透。3言語のマニュアル作成へ
―— Teachme Biz を社内で浸透させるために工夫した点があれば教えてください。
Mr. Watanabe : 予想通り、スタッフが使いこなすようになるまでの時間は短かったと思います。先ほど申し上げた通り、Teachme Biz は直感的に操作がしやすいツールだと感じていたため、スタッフに対しても「習うよりも慣れる」という方針で、Teachme Biz を使った簡単な社内コンテストを実施しました。自己紹介や趣味の紹介といった自由なテーマを通してスタッフが気軽にTeachme Biz に触る機会を設けたことで、より早く社内に浸透したと感じています。
―— 実際にマニュアルはどのような流れで作成したのでしょう?
Mr. Watanabe : 前提として、弊社はマレーシアにも拠点があり、また日系企業の方々のご利用もあるため日本語・タイ語・英語と3言語のマニュアルが必要でした。その素材はもともと日本本社にあったので、まず私自身が各コンテンツをTeachme Biz に落とし込み、そこからタイ語・英語へとローカルスタッフが作り替えていきました。
K.Yhok: 私はマニュアル作成を担当しているのですが、以前はPower Pointを使って1つあたり30分程度かかっていましたが、Teachme Bizを導入してdesknet’s NEOからは5~15分程でできるようになりました。マニュアルができたことで(「desknet’s NEO」の使い方に関する)質問に繰り返し対応する必要もなくなり、全体として70~80%もの工数を削減できました。さらに、出来上がったマニュアルは画像や動画があり、またStep構造であることでより分かりやすくなりましたし、アップデートも簡単にできます。
導入後の問い合わせが半分に! 顧客トレーニングにも活用
―— お客さまに対するTeachme Biz の活用方法を教えてください。
Mr. Watanabe : お客さまに「desknet’s NEO」をご契約いただいた際、管理画面にデフォルトでTeachme Biz へのリンクを埋め込むことで、誰もが簡単にアクセスできる環境をつくっています。
Teachme Biz導入前は、ご契約いただいたお客さまから「desknet’s NEO」の使用方法について月に50〜60件の問い合わせを頂いていたのですが、導入後は20〜30件と約半分になりました。他方で、「desknet’s NEO」をご契約いただいたお客さまへのトレーニングの効率化にも効果を発揮しており、従来2時間〜2時間半ほどかかっていたトレーニング時間を1時間半ほどに短縮できた点においても非常にメリットを感じています。
K.Yhok:以前はマニュアルの更新をする際、そのファイルを探すことに時間がかかり、更新を完了するまでにかなり時間がかかっていました。さらに、マニュアル更新をお客さまへ連絡する際、ファイルの添付を忘れて別途ファイルを送ることがあり、お客さまにご迷惑をおかけすることが度々ありました。Teachme Bizを導入してからは、更新も簡単にできますし、お客さまへの連絡も「マニュアルを更新したのでリフレッシュボタンを押してください」と伝えるだけで済みます。また、私たちがすぐにお問い合わせに対応ができない時にも、お客さまご自身でキーワード・タグ検索で知りたい情報を調べていただくことができます。
マニュアル作成が“顧客に対する理解度向上”にも繋がる
―— その他の変化についてはいかがでしょう?
Mr. Watanabe : お客さまに対するスタッフの意識にも変化がありました。コロナ禍ということもあり、また「desknet’s NEO」の特徴を踏まえるとお客さまとはオンラインでのやり取りが基本になるのですが、その際にスタッフ側はどうしてもお客さまの立場やサービスに対する理解が希薄になりやすいという懸念がありました。
しかし、お客さまの立場になり、お客さまがいかに使いやすいかということをイメージしながらTeachme Biz でマニュアルを作成することで、スタッフの意識が変わり、これまで以上に鮮明にお客さまを理解することができるようになったと感じています。
―— Teachme Biz の使用方法について、今後の展望をお聞かせください。
Mr. Watanabe : 現在は、主にお客さまに対するサポートに焦点を当てて使用していますが、次のステップとしては社内の業務・情報をマニュアル化し、各スタッフがスムーズに業務に取り組めるような仕組みを構築したいと考えています。今後、ビジネスを拡大するなかでスタッフの採用が増えていくことは明らかなので、それぞれがスムーズに業務を始められるよう社内マニュアルの作成にも注力していきたいと思います。
K.Yhok: 将来的に、desknet’s NEOのユーザー様向けのオンライントレーニングにTeachme Bizを活用したいと考えています。リアルタイムでトレーニングに参加できなかった方や、参加したものの内容を忘れてしまった方が、Teachme Bizで復習したり、学んだりできるようにしたいです。