マニュアル整理の方法は3タイプ|最適な運用方法もあわせて解説

最終更新日: 2025.09.04 公開日: 2015.11.09

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業務を効率化するうえで欠かせないのがマニュアルです。しかし、自社のマニュアル整理に悩む経営者や担当者は少なくありません。実は、マニュアルの整理方法には大きく3つのタイプがあります。本記事では、それぞれの特徴について解説するとともに、スムーズにマニュアルを整理するための運用方法を紹介します。

マニュアルの整理は3タイプある

マニュアルの整理方法には、主に「きっちり型」「なりゆき型」「ミックス型」の3タイプがあります。

タイプ1:きっちり型

マニュアル作成を始める前に、業務全体を詳細に把握し、マニュアルのテーマを明確にする方法です。作成担当者や完成予定日をあらかじめ設定しておくことで、短期間で効率的にマニュアルを仕上げられます。大企業が本社主導でマニュアル整備をする際などによく用いられるタイプです。

    【このような企業におすすめ】

  • 本部主導で計画的にマニュアル作成を進めたい
  • 短期集中で網羅的にマニュアルを整備したい
  • 業務効率化の効果を定量的に確認したい

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タイプ2:なりゆき型

タイプ1とは対照的に、マニュアルのテーマや内容などを細かく設定せず、現場が必要と感じたタイミングでマニュアルを作成する方法です。必要に応じて少しずつマニュアル化するため、現場の従業員の業務改善意識も醸成され、持続的なマニュアル作成が実現できます。現場参加型でマニュアルを整理したい中小企業に向いています。

    【このような企業におすすめ】

  • マニュアルの整備は現場主導で柔軟に進めたい
  • 継続的に自発的なマニュアルをつくりたい
  • 従業員に業務効率化の意識を根付かせたい

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タイプ3:ミックス型

タイプ1とタイプ2を組み合わせた方法です。タイプ2の「なりゆき型」で必要なマニュアルを作成し、一定数がたまったら全体を整理します。これを繰り返し行います。途中で全体を整理する手間はかかりますが、総合的に見てバランスのよいマニュアルがつくれることがメリットです。

    【このような企業におすすめ】

  • 本部主導と現場主導の両方を取り入れたい
  • 現場の自主性を尊重しながら全体の統一感を保ちたい
  • 業務効率化と意識改革の両方をかなえたい

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マニュアル整理術の最適解とは?

データでマニュアルを管理する場合、基本的にはタイプ2の「なりゆき型」が最も適した整理術です。なぜなら、データ形式のマニュアルには検索性があり、必要な情報を「探す」、情報を「使用する」、情報が存在しなければ「作成する」ということが容易だからです。
従来の紙ベースのマニュアルでは、見出しや目次を手がかりに求める情報を探索する必要があり、情報検索に相当な時間と労力がかかっていました。しかし、電子マニュアルの場合、検索機能を活用することで必要な情報を即座に見つけられ、更新や修正もスムーズに行えます。

マニュアル整理の要は「検索性」にあり

マニュアルを効率よく整理するうえで重要なのは「検索性」です。どれほどマニュアルが整備されていたとしても、必要な情報が素早く見つけられなければ意味がありません。特にIT化が進む現在では、検索機能をどれだけ有効に活用できるかが、マニュアル運用の鍵になります。

ぱっと探して、さっと使いたいのは当然

マニュアルが増えてくると「どうやって必要なマニュアルに早くたどり着けるようにするか?」が、問題になってきます。紙ベースのマニュアルであれば、書棚やファイルに見出しや目次を付けて管理するのが一般的です。しかし、見出しや目次を継続的に更新し続けるのは大変で、なかなか長続きしません。その結果、「かたっぱしから探す」か、「探すのも面倒になって使わなくなる」といった状況に陥る可能性が高いです。

「マニュアルを探すストレス」はデジタル化が解決

現在は、何かが気になった瞬間にスマホから即座に検索する人も珍しくありません。これは裏を返せば、必要な情報がすぐに見つからないとストレスを感じる人が増加しているという見方もできます。
マニュアルがどれだけ大量に整備されていても、使う人が知りたいのはその中の限られた一部の情報だけです。そのため、効率的にマニュアルの整理をするのなら、検索機能で必要な情報にすぐにアクセスできるデジタル化が求められます。

▼関連記事
読みやすいマニュアルの作り方は?良いマニュアルにするテクニックと注意点

マニュアル整理を助ける運用方法

マニュアルは検索性によって活用しやすくなりますが、それだけでは十分ではありません。きちんとした運用体制があってこそ、継続的な整理が可能になります。具体的には以下の手順に沿って、管理者を設けて全体を把握し、ルールを明確にしたうえで、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。

マニュアルの管理者を決める

まずは、マニュアル全体を管理する担当者やチームを決めます。管理者や管理チームを置くことで、組織内のマニュアル全体を把握でき、体系的な整理が可能になります。さらに、担当者やチームがマニュアルの実態を十分に理解することで、新しいマニュアルの作成や既存マニュアルの更新が円滑に進められ、情報の重複や矛盾も防止できます。

マニュアルの運用ルールを徹底する

マニュアルの管理者が決まったら、マニュアルのルールを定め、それを徹底することが重要です。例えば、マニュアルの保管場所や内容に問題を発見した場合の報告先、組織内で使用するマニュアルの統一書式、マニュアルの更新のタイミングなどを事前に設定しておくことで、効率的な運用を実現できます。

定期的なメンテナンス・更新を行う

マニュアルは一度整備しただけで放置すると、時間の経過とともに情報が古くなり、役に立たなくなってしまいます。そこで定期的にメンテナンスを行い、必要に応じて改訂や統合を進めることが重要です。こうした更新作業を続けていくことで、常に鮮度の高い状態を維持できます。また、メンテナンスを重ねることで整理自体も自然に進み、使いやすいマニュアル環境を保ち続けられます。

マニュアル活用のお悩みは、マニュアルの専門家までお寄せください

マニュアルの整理・運用方法は、企業の業種や規模によって大きく異なります。もし自社のマニュアルの整理・運用で「少し使いにくい」「もっとよくしたい」と感じているなら、マニュアルの専門家に相談してみましょう。
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まとめ

マニュアルの整理方法は、大きく3つのタイプがありますが、いずれの場合でも共通して大切なのは、検索性と運用体制です。検索性が高ければ情報をすぐに見つけて活用でき、運用ルールやメンテナンスを徹底すれば常に整理された状態のマニュアルを保てます。
マニュアルは作成して終わりではなく、業務の変化にあわせて改善を重ね、従業員がストレスなく活用できる環境を整えてこそ、真の価値を発揮します。もしマニュアルの整理や運用に課題を感じているなら、専門家の力を借りることを検討してみましょう。

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