動画マニュアル作成ツールを比較!有料版と無料版の選び方とは
企業における業務マニュアルは、以前は紙に印刷した冊子やパンフレットの形式が主流でした。しかし、PCやインターネットの普及に始まり、動画コンテンツの流行からマニュアルの動画化も進んでいます。
動画マニュアル作成ツールには無料と有料の製品があります。無料と有料ではさまざまな部分に違いがあるため、利用前に理解しておかねばなりません。本記事では、動画マニュアルを作成ツールの無料版と有料版の違いや動画の作り方、作成時のポイントなどを解説します。
目次
有料ソフトと無料ソフトの違い
動画マニュアル作成ツールには、大きく分けて有料版と無料版があります。どちらのソフトでも動画マニュアルの作成そのものは可能ですが、機能性や運用方法、セキュリティ体制などに違いがあるため注意が必要です。
機能性
基本的に、有料版は無料版に比べて機能性に優れています。無料版は機能に制限が設けられているケースも多く、効率的に動画マニュアルを作成したいシーンには適していません。
また、マニュアル作成に特化した機能を利用できる点も有料版の魅力です。ソフトによって実装されている機能は異なるものの、作業の手順をステップで表現できる機能や、動画からの画像切り出しといった機能を備えた製品もあります。さらに、ビジュアル性が高く誰にでも見やすいマニュアルを作成できる点も特徴です。
運用方法
有料版の場合、動画マニュアルを作成するだけでなく、その後の社内への周知や活用を促す機能を備えています。具体的には、更新時に自動的に社員に通知を送ることができたり、各社員の動画マニュアルの閲覧状況などが把握できるようになります。
無料のソフトは基本的に撮影した動画の編集に特化しているため、社内への共有の際には別途フォルダやYouTubeなどのプラットフォームを用意する必要があります。
セキュリティ体制
無料ソフトの場合、適切なセキュリティ対策が施されていないケースがあります。そのため、不正アクセスによる情報漏えいや改ざんといったリスクが発生するおそれがあるため注意が必要です。
一方、クラウドで提供されている有料ツールなら、適切な安全対策を施していることがほとんどです。サーバーの常時監視や通信の暗号化、不正アクセスのブロックといった対策をしているケースが多く、作成したマニュアルを安全な環境のもと管理できます。
また、クラウドベースのソフトであれば、自然災害でデバイスが故障したとしても問題ありません。定期的なバックアップをとっているソフトなら、データが破壊されても復旧が可能です。
【無料】動画マニュアル作成ソフトの主な製品
無料ソフトの主な製品としては以下が挙げられます。
・VideoProc Vlogger
・Microsoftフォト
・iMovie
・Vrew
どのソフトもマニュアルを作成するのに必要な基本的な機能を実装しており、使い方もシンプルなので初心者でも問題なく利用できます。なかには、無料とは思えないほど多機能なソフトもあり、コストを抑えてクオリティの高いマニュアル作成が可能です。
動画マニュアル作成ソフト導入にあたって知っておきたいこと
無料・有料にかかわらず、動画マニュアルの導入にあたっては、以下のことを知っておきましょう。
動画マニュアル作成ソフト導入のメリット
導入によるメリットは複数あります。こうしたメリットは社内の業務効率化や属人化からの脱却に寄与します。
文章よりも理解しやすい
文章と画像だけで構成されたマニュアルより、理解しやすい点が動画マニュアルの魅力です。動きが連続するような作業の場合、文章と画像だけでは伝えたいことがなかなか伝わりません。一方、動画であれば細かい動きまで伝えられるため、利用者が細部にわたり理解できます。
動画なら作業者の動きがそのまま捉えられているため、利用者は直感的な理解が可能です。動画のなかの動きをそのまま再現すればよいため、新人の育成期間を短縮できる可能性もあります。
eラーニングに活用しやすい
eラーニングとは、インターネット環境を活用した学習スタイルです。近年では、新型コロナウイルスの影響によって対面形式での研修が困難となったため、eラーニングを育成に活用する企業が増えました。
eラーニングの特徴は、時と場所を問わず学習が可能な点です。インターネット環境とデバイスがあれば学習できるため、職場での休憩時間や自宅、電車やバスでの移動中などにも学習できます。
オンラインで共有できるマニュアルであれば、従業員は自宅からでもアクセスでき、業務時間外にも学習が可能です。
印刷代がカットされる
動画マニュアルはデジタルコンテンツであるため、紙に印刷する必要がありません。そのため、用紙やインク代、印刷代、印刷に要する人的コストなどをカットできます。
また、紙のマニュアルは破損してしまうと閲覧できなくなりますが、動画マニュアルならデータが残っている限り繰り返し利用できます。
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動画マニュアル作成ソフトのデメリット
一方でデメリットも存在します。例えば利用者が動画をきちんと見ていないと、理解できないおそれがあります。動画は次々とシーンが流れていくため、目を離してしまうと大切な部分を見逃してしまうこともあるのです。
また、連続してシーンが流れるため、作業をステップごとに分けて理解するのが難しいのもデメリットです。そのため、各ステップの頭にテロップを入れるなどの工夫が求められます。
【有料】動画マニュアル作成ソフトの価格帯
動画マニュアル作成ソフトの価格帯は、製品によって異なります。また、複数のプランを用意しているソフトの場合、各プランによって料金が大きく変化するため注意が必要です。
おおよその相場としては、月額2~5万円の料金を設定しているケースが多く見受けられます。一方で、なかには月額20万円以上の料金を設定しているソフトもあるように、製品によって大きな差があります。なお、ソフトを選ぶ際には、月額料金だけでなく初期費用もチェックしましょう。
クラウド型とオンプレミス型が存在する
動画マニュアル作成ソフトには、クラウド型とオンプレミス型がありますが、基本的にはクラウド型がおすすめです。オンプレミス型はソフトを購入し、インストールして使用するタイプで、クラウド型はオンラインから申し込み、利用が可能です。
クラウド型はソフトの購入が必要ないため、初期費用を抑えられます。そのため、できるだけ初期費用を抑えてツールを導入したいと考える企業に適しています。
また、変更内容がスピーディーに反映されるのも魅力です。システム上で内容に変更を加えた場合、オンラインで即座に反映されるためタイムラグがほとんど発生しません。そのため、利用者は常に最新の状態でマニュアルを利用できます。オンラインで申し込みできるため、運用開始までの期間が短いのもクラウド型のメリットです。
動画マニュアル導入で必要になる作業
動画マニュアルを導入すると、次のような作業が必要となります。従来のマニュアル作成に比べ大きな成果が出る動画マニュアルの作成ですが、今までのマニュアル作成には存在しなかった作業工程もあります。
①素材集め
マニュアルに必要な素材を収集するプロセスです。どのようなマニュアルを作成したいのかをイメージしたうえで、必要な素材を集めていきましょう。
マニュアルに盛り込むコンテンツを決めてから素材を集めないと、不要な素材まで収集してしまうおそれがあります。余計な時間と手間が発生するため、何が必要なのか確認したうえで素材の収集に取り組みましょう。
②構成・台本決め
マニュアルの構成は、利用の対象となる層を意識することが大切です。入社したての新人を対象とするのか、それともベテランが利用するのかによって、マニュアルの構成が変わります。そのため、誰がいつどこで、何の用途に利用するのかを明確にしたうえで構成を考えていきましょう。
また、何を学習してほしいのかを考えることも大切です。学習してほしい内容によって、盛り込むべきコンテンツや全体の構成が変わってきます。構成が完了したら、それに基づき台本を作成しましょう。台本の作成によってよりスムーズにマニュアル作成が進みます。
③動画撮影
動画を撮影する際には、1シーンにつき複数のアングルでの撮影をおすすめします。アングルが異なる素材を複数用意しておけば、ベストな動画を取捨選択しつつ作成を進められます。わざわざ撮り直しをする手間が省けるため、面倒くさがらずに撮影しておきましょう。
音声も入れるとより分かりやすいマニュアルに仕上げられますが、手間と時間がかかります。音声の収録が難しいのなら、テロップを入れて利用者が理解しやすいよう配慮しましょう。
④動画編集・運用
マニュアルを完成形にするプロセスです。必要に応じて素材の統合や削除などを行いましょう。完成したら、想定している利用者が使いやすい、理解しやすいマニュアルに仕上がっているか確認します。
複数人で確認作業を進めることが大切です。1人の担当者が確認するケースでは、主観が入り込むおそれがあります。想定利用者も含めた複数でチェックすれば、客観的な視点のもとマニュアルを完成させられます。
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動画マニュアル作成時のポイント
手間と時間をかけて動画マニュアルを作成しても、見にくく使いにくいマニュアルでは意味がありません。作成時には、事前にマニュアルの目的やターゲットを明確にしておきましょう。また、テロップを入れすぎない、効果検証を行うといった点も大切です。
マニュアルの目的・ターゲットを作成前に決める
素材を集め始める前に、マニュアルの目的やターゲットを決めておきましょう。目的やターゲットによって集めるべき素材が変わってくるためです。
入社何年目までの従業員を対象にするのか、得意分野は何なのかといったことも設定しておくとよいでしょう。それを踏まえたうえで、必要な素材を探していきます。
テロップを入れすぎない
テロップを入れたほうが分かりやすいマニュアルに仕上がる可能性はありますが、入れすぎには注意が必要です。テロップを入れすぎてしまうと、肝心の動画が見えにくくなったり、利用者の集中が途切れたりといったおそれがあります。シンプルな作りを意識しましょう。
また、理解しにくい表現はNGです。曖昧で遠回しな表現や冗長すぎる文章は、利用者が内容を理解できないおそれがあります。伝えるべきことをできるだけ短く、簡潔に伝えることを意識するとよいでしょう。
作成したままにしない
マニュアルは作成してお終いではありません。もしかすると、作成したマニュアルが役に立っていない、業務改善につながっていない、となっている可能性があります。このようなマニュアルをそのまま継続して利用しても意味がないため、必要に応じて内容の見直しや改善が必要です。
マニュアルを作成したあとは、効果検証を実施しましょう。作成したマニュアルがきちんと役に立っているか、どの程度業務改善に貢献しているのか、といったことを定期的にチェックします。
分かりにくい、使いにくいといった声が多いのなら、内容の改善が必要です。現場の声をヒアリングしつつ、問題点の抽出と改善を繰り返していきましょう。その過程でマニュアルがブラッシュアップされます。
動画マニュアル作成ソフトならTeachme Biz
数ある動画マニュアル作成ソフトのなかでも、Teachme Bizは簡単でわかりやすいフォーマットを採用しているため伝わりやすいマニュアルを作成できます。また、オンラインで簡単にマニュアルを共有できるのもメリットです。
簡単でわかりやすいフォーマット
Teachme Bizは、誰でも簡単にマニュアルを作成できると評判のツールです。作業の手順をステップごとに表現できるため、利用者は業務の流れをしっかりと理解できます。
ビジュアルベースのマニュアルを短時間で作成でき、業務のプロセスや作業内容などを分かりやすく表現できます。静止画や動画に図、テキストで詳細な補足を入れられるため、画像、動画単体で作成したマニュアルより伝わりやすい点が魅力です。
どこでも簡単共有・閲覧
パソコンやタブレットなどさまざまなデバイスでマニュアル作成が可能なのも魅力です。また、作成したマニュアルはオンラインで簡単に共有できるほか、タスク配信機能によって従業員がきちんとマニュアルを閲覧したかどうかもチェックできます。
マルチデバイスに対応しており、どこでも画像ベースのマニュアルを閲覧できるのもメリットです。作業中に手順が分からなくなったときも、自前のスマートフォンからマニュアルへアクセスし、閲覧しつつ作業を行うといったことも可能です。また、検索機能も実装しているため、必要なマニュアルをスピーディーに見つけられます。
外部調査や比較サイトで人気No.1
Teachme Bizは、これまでさまざまな業種や業界で導入されてきた実績があります。大手の金融機関や携帯電話キャリア、大手物流企業などをはじめ、製造や小売、飲食、医療などあらゆる業界で活用されています。
2021年に株式会社アイディエーションが実施した、「マニュアル手順書ツールユーザー満足度調査」では、お客様満足度、サービス認知度、ツール利用率でNo.1を獲得しました。
無料で利用できるマニュアル作成ツールは、コストをかけずに利用できる魅力があるものの、セキュリティや機能などさまざまな面で不安が残ります。有料ツールであれば、無料版にはない優れた機能を実装し、セキュリティ面にも不安がありません。
動画マニュアル作成ソフトを利用すれば、利用者が直感的に理解できるマニュアルを作成でき、eラーニングにも活用できます。クラウド型なら初期費用を抑えられ、変更も即座に反映されるためおすすめです。クラウド型の動画マニュアル作成ソフトを活用し、時間をかけずに動画マニュアルを作成してみましょう。
Teachme Bizでは、動画を一時停止して、画像編集と同じように図形やテキストなどを簡単に追加することも可能です。操作は直感的にできるので、動画編集未経験の方にもおすすめです。Teachme Bizの機能についてご紹介します。
Teachme Bizは、AIを活用することでマニュアル作成・編集の工数を大幅に削減できます。動画の取り込みからわずか15分でマニュアルを完成できるなど、マニュアル作成の工数を90%削減することが可能です。
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