データから見る、わが社のリモートワーク-情シス編-

最終更新日: 2022.06.17 公開日: 2020.05.12

みなさん、これが何のグラフかわかりますか?

スタディスト社員からのTeachme Bizへのアクセスログの画像

実は、弊社スタディスト社員からのTeachme Bizへのアクセスログです。

弊社は2020/2/18(火)から完全リモートワークに移行し、リモート期間の延長を決めた2/27(木)からは弊社自身もTeachme Bizをフル活用して、リモートワークへの業務体制を整えはじめました。

Teachme Bizのデータを見るとリモートワーク開始から、Teachme Bizのアクセスが増加しはじめ、全社リモートワークへの本格移行が決まってからの1週間では、Teachme Bizへのアクセスが1.5倍にもなりました。
週ごとのTeachme Bizアクセス数の画像

週ごとのTeachme Bizアクセス数

みなさんの組織では、リモートワーク対応でどのような作業指示が生まれ、どのようなマニュアルが活用されているかご存知でしょうか?

Teachme Bizのレポート機能を使えば、社内教育やオペレーション変更に関するアクセスのログが計測、分析できます。弊社自身のリモート開始前後のデータの変化から、リモート対応で変更された業務や、リモート化した組織で社員が求める情報について明らかにしてみます。

弊社のTeachme Bizで取ることができるアクセスログを見ると、以下の5分野で特に利用が増えていることがわかりました。

  • 情報システム関連:新たに導入したツールの使い方やセキュリティテストなど
  • 新入社員関連:新入社員の紹介、新人教育の内容など
  • バックオフィス関連:目標設定・OKRや、勤怠・経費精算の方法など
  • サポート業務関連:リモートでの営業事務やお客様サポートの手順書など
  • 組織内コミュニケーション関連:コンディションチェックやフォロー施策など

まず今回は他社とも共通部分が多そうな”情報システム”に絞ってTeachme Bizのデータから分かるリモート化の実態を掘り下げていきます。

リモート化から2週間:Zoom, Kintone, ベルフェイスなど、リモートツールのアクセス急増

リモート化によってまずニーズが増えたのが、コミュニケーションツールです。弊社はリモート化のタイミングで多くの社員にZoomの有料アカウントを配布することを決めました。

そのため、リモートを開始した 2/18(火)には社内用の「Zoomアカウントのセットアップ方法」へのアクセスが急増しています。

Zoomのセットアップの手順書(社内用)の画像

Zoomのセットアップの手順書(社内用)

実は、この週に最もアクセスが多かったのは、「Kintone HRデータベースのレコード確認」の方法。リモートとは関係なく、このタイミングでKintoneの社員データベースの整備を進めていたため、ほぼ全社員からアクセスされています。

リモート化の翌週は、「Zoomの専用アプリをインストールすることなく、Web会議に参加する方法」が最もアクセスが多いヒットコンテンツになりました。Zoomを利用するとき、お客様側でもセットアップが必要になるためTeachme Bizで案内を作りました。事前に相手に送って活用いただくため、社内からのアクセスも非常に多くなりました。

Zoomの専用アプリをインストールすることなく、Web会議に参加する方法の画像 Zoomの専用アプリをインストールすることなく、Web会議に参加する方法

2/27(木)にはリモート期間の延長を発表し、一時的なリモートではなく、リモートワークへ本格移行が始まりました。

>>あわせて読みたい!「Zoomの使い方とは? マニュアルで分かりやすく解説!テレワークや教育現場で活用されている「Zoom(ズーム)」の使い方」

リモート本格移行直後:Zoom活用法とOKR関連がヒット

本格的にリモートワークを開始してからは、実践的なツール活用法や、設備の整っているオフィスで行っていた業務をリモートで実施する方法へのアクセスが増えました。

特にアクセスが増えたのは、引き続きZoom関連の活用法です。先ほど紹介した「社内向けのブラウザでアクセスしてもらう方法」に続いて「ZoomでiPhoneやiPadの画面を共有する方法」へのアクセスが急増しました。オンライン会議でTeachme BizのiOSアプリを紹介するときに大活躍する機能です。

 

ZoomでiPhoneやiPadの画面を共有する方法の画像

ZoomでiPhoneやiPadの画面を共有する方法

そのほか、セールスメンバーからのベルフェイスのスタートガイドへのアクセスも増加し、本格的にリモートでのコミュニケーションツールの使い方が注目されるようになりました。

そのほか、オフィスワーク時にはスムーズに行えていた大容量ファイルの送信が必要になったのか、サポートやバックオフィスメンバーから「Firefox Sendの使い方」へのアクセスも増加しています。

Firefox Sendの使い方の画像

Firefox Sendの使い方

 

3月以降:社内ルールの運用方法、本格リモート化のための手順書がヒット

弊社スタディストは3月から新年度が始まり、目標設定や体制も3月に変更されます。コミュニケーションツールへのアクセスは引き続き多いですが、社内ルールや通常オペレーションに関する手順書へのアクセスが増えました。

特に増えたのは、OKRの入力方法と閲覧方法です。コロナの影響でマクロ環境が激動する中、新年度の目標設定をするのは非常に大変でした。

 

OKRの入力方法(社内用)の画像

OKRの入力方法(社内用)

そのほか、「Slack運用ルール」や、「Googleカレンダー」の設定変更などのアクセス数も微増しており、体制変更や3月に入社した新入社員への案内のため、既存の業務の確認がされたようです。

3月の中盤には、セキュリティ周りの手順書へのアクセスが増えました。一番多かったのは、脆弱性が発見されたGoogle Chromeの更新の手順。そして、Seculioのログイン/受講の方法です。

 

Google Chromeの更新SOPの画像

Google Chromeの更新

セキュリティに関わることは、どちらもTeachme Bizの「タスク配信」機能で確実に行われるように運用されています。

 

各メンバーの実施状況の画像

タスク配信で、各メンバーの実施状況が分かる

脆弱性への早期対応はもちろん、リモート化によって今までとは違うセキュリティの考え方の理解が必要です。情報システムメンバーからセキュリティ学習・テストが全社員に配信され、早期に完了されるように促されました。

情シスメンバーに聞いてみた「リモート化で一番大変だったことは?」

ここまでTeachme Bizのアクセスデータから、社内の動きを見てみましたが、担当メンバーが感じるリモート化の実情はどうだったのでしょうか?
社内の情報システムを管理する岡村にリモート化による変化について話してもらいました。

Zoomでインタビューしました(左が岡村)

岡村さん、今回のリモートワーク対応で一番大変だったことは何でしたか?

リモート化は業務が集中する時期に行われたのが辛かったですね。

コロナの状況を見ながら適切なツールを選定し、その使い方を浸透させる負担はありましたが、新年度や新入社員の受け入れタイミングが重なってしまったことが最も辛かったですね。

弊社はまだまだ小規模ですし、新卒社員向けのITツール研修や、PCなどのツールの手配も情報システム部の私がやらなければいけません。

一番大変だったのは、新入社員全員分のPCを自宅でセットアップして各メンバーに郵送する作業ですね。それに比べれば、ツールの使い方を浸透させるのは非常に負担は軽かったです。

PCセットアップ時の画像"

自宅でPCをセットアップ

予想外だったのは、各メンバーのWifi環境などの作業環境が思ったよりも様々だったことでしょうか。今までも弊社ではリモートワークは認められていましたが、「これまでリモートワークをやっていたのはリモート環境が整っている人だけだった」ということを、改めて実感しました。

 

Teachme Bizが役立った部分はどこですか?

ビジュアルベースの手順書を簡単に作れるところと、タスク配信はフル活用しましたね。

リモート化してすぐにZoomを導入したのですが、自分で触りながら使い方をサクッとビジュアルベースで作って共有できるのは良いですね。

テキストベースだと作るのも大変ですし、相手がツールの用語を知らないと、問い合わせ対応が必要になるじゃないですか。Teachme Bizだと、画面のとおりに操作すれば実行できるので、ITリテラシーの差があってもいろんな操作を覚えてくれます。

社外にも公開している「Chromeの更新」なんかは5分ぐらいで作れているので、生産性は上がっていると思います。

あとは、タスク配信は重宝してますね。手順書を期限付きで配信できるので、「やり方がわからない」という質問が出てこないのが楽です。あと、実施状況もトラックできるので、できてない人を早く把握してフォローできます。セキュリティテストの時は、CEOがリマインドしてくれたので、非常に効率よく理解が進みました。

SlackでCEOからもリマインド

ChromeやZoomなどの脆弱性が発見されたときの対応もタスク配信ですぐに通知を浸透させているのですが、実質的に1回の周知に30分もかかっていないんじゃないでしょうか。

Teachme Bizがなかったらどんな不具合がありそうですか?

新入社員の業務の開始時期が遅れているか、私自身が長期間労働せざるをえなかったでしょうね。既存社員の仕事も一時的に止めざるを得なかったかもしれません。

ツールやセキュリティ関連の通知・浸透は少なくとも今までの数倍の時間は掛かりそうですし、新人研修等の準備も含めると軽く25時間くらいは追加で必要になったんじゃないでしょうか。

リモート化は大変ではありますが、それで自分のミッションが止まってしまうのも嫌だったんですよ。Teachme Bizがあったからこそ、ある意味”片手間”に近い負担でリモートに必要な情報システム環境を整えられたと言えるかもしれません。

あと、今回のコロナ対応で、日本中の情シスの皆さんが同じようなマニュアルや案内を、各社内で沢山作っていると思うんですよね。各社共通で使うものは弊社で作ったTeachme Bizの手順書をそのまま転用してほしいと思って、外部にも手順書を公開する”OPEN SOP”というプロジェクトを有志ではじめました。

Open SOPの例

私は営業側やマーケのメンバーではありませんが、CEOも「日本の助けになるなら」と全面的に応援してくれているので、私なりの形で同じような境遇の人達の生産性向上に貢献できたらと思っています。

ーありがとうございました。今後も社内外の生産性向上の担い手として、活躍を期待しています!

私の業務では、Teachme Bizの作成効率はもちろんですが、上で紹介したタスク機能が非常に生産性を向上させていると感じています。セキュリティ関連など”早く確実にやってほしい業務指示”が増えるこのタイミングでは特にTeachme Bizは活躍すると思いますよ。

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