Teachme Bizで個人のノウハウの見える化に成功。緊急対応時の対処が円滑に

  • サービス業
  • #1,000名以上
  • #業務の標準化
  • #業務浸透の徹底
  • #人材育成・研修
導入目的 有益なノウハウの全社展開
課題 緊急対応時などのノウハウの共有がされておらず、活かされていない
効果 サービス品質の安定。新人でも緊急対応を柔軟にできるようになった

大成株式会社 経営企画本部 取締役 本部長 加藤 憲博 様、経営企画本部 業務企画部 課長 加藤 千加良 様

―――御社の事業内容をお聞かせください。

弊社はビルを総合的に管理するサービスを多面的に展開しています。具体的には、オフィスビル設備の点検や警備員の派遣・最新システムを用いたセキュリティ管理、またホテル施設の清掃やお客様のリクエストに応えるハウスキーパースタッフの派遣事業などを展開しております。

―――Teachme Biz導入の背景を教えてください。

弊社の業務は、基本的にクライアント企業に常駐することが多く、ビルごとによってお客様に求められるものが変わるため、個別にマニュアルを作成する必要があります。こうしたマニュアルは、各常駐社員が紙で作成していましたが、紙のマニュアルはどうしても共有性に欠けるというデメリットがありました。共通して活かせるのにも関わらず、共有できないことで、ひとつの企業に留まってしまう有益なノウハウを横展開していきたいと考えたことが、導入のきっかけでした。

―――共通して使えるノウハウは例えばどういうものですか?

大きく分けて2つあります。1つ目は、設備の不具合などに関する緊急対応フローです。新入社員の多くは、経験がないために、緊急時にどう対応すれば良いのかわからなくなってしまうことがあります。そのようなメンバーのために、設備の不具合を写真や音声、動画などで保存しておき、経験の代わりになるものとして参考にしてもらっています。

ファンの異常音を理解できるマニュアル。動画と音で伝わりやすくしている

2つ目は、ベッドメイキングのやり方など基本的な作業ノウハウです。弊社のようなサービスを提供する業界は、流動性が激しく入れ替わりも多いです。そのため、こうした基本的な作業を新しく入社した社員に教える際は、なるべく動画を活用しています。

―――導入の決め手は何でしたか?

紙のマニュアルは共有性や更新性の問題が起きて結局活用されないで終わってしまう、という事態が起きやすいです。オンラインマニュアルは、お客様の要望を常に更新できて共有も簡単なので、私たちが抱えていた課題を解決する点が大きな決め手でした。他には、弊社は支店に在籍する担当者とクライアント企業に常駐する現場従事者とで分かれており、担当者140人に対して現場従事者は約6,000名(2016年4月末時点)もいます。両者の円滑なコミュニケーションの取り方も一つの課題でした。Teachme Bizを導入することで、現場従事者は現場における問題やお客様の要望を担当者に即時に共有できるので、従来のビル巡回やメールでは限界だったコミュニケーションが大幅に改善されると見込んだのも決め手の一つでした。

―――具体的にどのようなマニュアルを作っていますか?

メインは、ノウハウのところでもお話したような、緊急対応マニュアルですね。例えば、漏水などの事故が起きた時に、従来は写真を撮影してメールに添付して、担当者に送るといった流れを取っており、手間がかかっていました。Teachme Biz導入後は、Teachme Biz内に共有フォルダを作成し、小さな事故でもそこに投稿すれば、すぐに担当者に共有できるといったやり方をしています。

他にも、動画などを使って機械の異常発生時のマニュアルも作っています。例えば、モーターなどの異常は音で判断することが多く、従来はこれを擬音語にしてマニュアルに記載していました。しかし、それではなかなか伝わりづらく、現場従事者の過去の経験で見極められることが多かったのです。

―――単なる「マニュアル」として以外の使い方もしていらっしゃるということですね。他にも特徴的な使い方はあるのでしょうか?

弊社は、現場派遣以外にも、施設設備に関する機械の代理店もしています。お客様への商品提案時に提案書と併用してTeachme Bizの動画マニュアルも活用し、実際の稼働イメージなどを伝えるようにしています。紙だと実機の具体的な性能やイメージをお客様に伝えることができないので、動画機能は重宝しています。

現場でのTeachme Biz活用が進んでいる

―――導入の効果はいかがでしたか?

現場での効果としては、問題発生時の対処方法が変わりました。これまでは、個々人の過去の経験談を活かして問題に対処してもらうことが多かったのですが、Teachme Bizを導入してノウハウを見える化したことで、個人の経験によって問題への対処が左右されることがなくなりました。教育時間の削減にもつながっています。

社内のコミュニケーションが円滑になるという予想外の効果もありました。弊社は2年前までは名古屋と東京で完全にエリア分けをしていました。そのため、情報の共有や人の流動がなかったのですが、組織変革を行い、両拠点に存在していたクリーン事業部を統合することが決まったのです。それがきっかけで、拠点間の隔たりをなくして、横断的な組織図をつくることになったのですが、ここでもTeachme Bizが活躍してくれました。現在では、名古屋と東京の各拠点で、何をしているのかを全社で共有できています。以前は、お客様訪問時に各拠点に関する話を振られても適切な受け応えができないこともあったのですが、それが改善されました。

―――Teachme Bizを社内に浸透するための工夫を教えてください。

全社員にTeachme Bizの使いやすさを知ってもらいたいという目的で、弊社の人事評価システムであるバランス・スコアカードの項目欄に「Teachme Bizの件数」を盛り込んでいます。このカードは、各部署の業績、業務プロセスを評価するため、賞与の算定基準にもなります。点取りゲームのような形式で、営業目標件数、交渉件数目標といった項目のなかに「各部署でTeachme Bizを3件以上は作る」という項目を設けています。他には、Teachme Bizの使い方を広めるための勉強会なども各拠点で実施しています。

―――今後の活用計画を教えてください。

まだTeachme Bizの正式導入から3ヶ月くらいですので(2016年7月現在)現在はパイロット期間と考え、大きいビルだけにタブレットを配布しています。今後は台数を増やして、各ビルにつき、1−2台のタブレットを配布して、教育マニュアルとして活用してもらおうと考えています。

また、現在は設備などのマニュアルとして活用していますが、今後は社内での情報共有ツールとしての活用も強化していきたいです。弊社は海外事業として、ベトナムで技能実習生制度というものを進めているのですが、彼らは日本で働くためにベトナムで日本語や実技を学んでいます。そういった風景をTeachme Bizで動画共有することで、社員にグローバル化の流れを感じ取ってもらいたいと考えています。

会社名 大成株式会社
URL http://www.taisei-bm.co.jp/
所在地 愛知県名古屋市中区栄3-31-12(大成ビル)
事業内容 ビルメンテナンス業、警備業、建設業など

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