手順書作成の効率化によりDX戦略の推進に寄与
エシカルでクリエイティブな業務への注力を実現

  • サービス業
  • #100名以上500名未満
  • #マニュアル作成・更新の効率化
  • #人材育成・研修
  • #社内問い合わせの軽減
  • #システムの運用定着
  • #デジタルシフト
導入目的 手順書の作成環境改善
課題 手順書のフォーマットの不統一、保管場所の不徹底
効果 手順書管理の一元化、作成の効率化

百貨店や複合商業施設、書店やライフスタイルショップ、飲食店、オフィス、ホテル、教育・ヘルスケア・余暇施設など、幅広い分野の空間創造を手掛ける、株式会社船場様。その企画からデザイン、設計、メンテナンス、運営までの全プロセスを一貫してサポートしています。

長きにわたる社歴を誇る一方、時代の変化に即したDXの推進にも積極的で、オンラインストレージや名刺管理ツール、電子契約などのクラウドサービスを採用する中、2020年にTeachme Bizを導入されました。2021年には新規事業の展開や海外戦略の拡大、生産性向上を目標に、DX本部とエシカルデザイン本部を立ち上げ、経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定取得事業者」の認定を内装業界で初めて取得しています。

そんな船場様におけるTeachme Biz導入の経緯から活用法、効果について、同社 DX本部 ICT部長 和泉田 満 様、同 法務・総務部 竹内 淳子 様にお話をうかがいました。

株式会社船場 DX本部 ICT部長 和泉田 満 様

画像加工機能搭載のTeachme Biz で手順書作成を効率化

――導入の背景を教えてください。

和泉田様(以下、敬称略) 2014年プラットフォームとしてSalesforceの導入を機に、さまざまなシステムや制度を採り入れて全国各地で説明会を実施することが多くなり、資料作成や出張に時間や労力を取られて業務に集中できない状況に陥っていました。また、それぞれのソフトやフォーマットでマニュアルや手順書を作っており、まったく統一されていませんでした。今後のことを鑑み非効率な説明会に代わる手段として、もっと分かりやすく、短時間で作成できるツールはないかと考えていました。

竹内様(以下、敬称略) 作ったマニュアルを保存・掲載する場所が定まっていなかったため「どこにあるのかわからない」という問い合わせも多く、文字ばかりのマニュアルで理解しづらいという意見もよくありました。その場合は必要に応じて私たちが直接質問者のところへ行き対面で指導をするようなこともありました。手順書に関する問い合わせは1日平均4~5件。当然こちらの作業を止めて対応しなければならず、その解決が大きな課題でした。

株式会社船場 法務・総務部 竹内 淳子 様

――導入の決め手はどんなところでしたか?

和泉田 Teachme Bizならフォーマットが統一されるほか、キャプションを入れる、ボカシを入れるといった画像加工の機能を備えているので編集また公開しやすく、また動画を使える点でも利便性が高いと感じました。Salesforceの活用も大きなテーマとなっていたため、連携できる点は導入の決め手の一つでした。

BIM利用技術者育成のためのe-ラーニングコンテンツとして活用

――具体的な活用方法について教えてください。

竹内 総務では、経費の精算や災害時の安否確認システムへの登録、年末に実施している大掃除、お客様を招待して行うイベントの案内などに活用しているほか、複合機のトナー交換といったイレギュラー時の対応はすぐ見られるようにQRコードとして掲示しています。また人事面では、コンプライアンスやビジネスマナーに関する動画を作成し新入社員の研修に活用しています。

和泉田 Salesforceの具体的な使い方の手順書はもちろん、業務に関わることには活用するようにしています。例えば、DX本部のメインテーマであるBIM推進の一環として、教育コンテンツを作って全社向けに展開しています。BIM利用技術者を増やすため、基本講座や一部のプログラムをe-ラーニングとして学べるようにしているところです。それ以外にも、役員が朝礼のコンテンツを録画して配信しています。

Teachme Bizは、特別な編集ソフトがなくても画像加工が簡単にできる

――「Teachme Bizがあるからこそ作れた」という手順書はありますか?

竹内 稟議の申請に関する手順ですね。紙の時代は上司や先輩から部下へ直接指導しながら手順を引き継いでいて、形としての手順書はありませんでした。コロナ以降、リモートワークによって直接伝えることが難しくなりましたが、Teachme Bizがあったことで申請の手順書をスムーズに作り込むことができました。また、法務では外部パートナー様向けにTeachme Bizでシステムのマニュアルを公開しているのですが、契約関連のやり取りが電子化できたことで手間が省け時間短縮になったと好評です。

マニュアルを見る側から作る側への転換により編集権限も拡大

――社内へ浸透させるためのコツはありますか?

和泉田 以前はWordやExcel、PowerPointなどを使っている社員も多かったのですが、社内SNSなどを通じて積極的な利用を促すことによってTeachme Bizを浸透させてきました。Salesforceを経由して手順書へ直接飛べるようにも工夫しています。また、Salesforceの「ナレッジ」を「教えて!」という名前に代えて展開し、しっかりとした手順書はもちろん、手順書を作るほどではない簡単な質問も一元的に確認できるように集約しています。

竹内 その代わり、「手順書がわかりづらい」というような意見があった場合はすぐに改善し更新するようにしています。Teachme Bizのコメント欄を使って社員が改善点を共有してくれるケースもあります。

――編集権限はどの範囲まで付与していますか?

和泉田 コーポレート部門の社員を中心に責任者を含めたプロジェクト担当者、常駐のコンサルタントさんにも権限を付与しています。他のフォーマットで作ってもらうと、結局こちらでTeachme Bizに落とし込むことになり、二度手間となってしまうためです。

マニュアル・手順書の作成時間を年間で2,000時間削減

――導入の効果はどのように感じていらっしゃいますか?

和泉田 検索機能があるTeachme Bizに集約したことで、マニュアルが見つからないストレスの軽減とともに、問い合わせ件数は7~8割削減されました。問い合わせする前に検索する習慣が定着しつつあり、探して無ければ作成するといったように、見る側から作る側への転換が始まったとも感じています。

また、効果的なマニュアルを作成できるようになり理解度が深まったほか、システム導入や新制度のためにおこなってきた説明会の機会が減りました。従来は参加者のスケジュール調整といった準備に手間取り、リリースから何週間も空いてしまうことがありましたが、そうしたロスや出張費、移動時間の削減にもなりました。

竹内 私も、PowerPointでの資料作成に本当に時間がかかってしまい悩んでいたのですが、Teachme Bizならサクサク作ることができ本当に助かっています。2022年度は画像編集や構成、レイアウトの考案にかかっていた、およそ2,000時間を短縮できました。コーポレート部門の社員も、手順書作成の時間が削減されたことでクリエイティブな業務により注力できるようになっているようです。

オフィスの各所にTeachme BizへアクセスできるQRコードが貼られている

――今後はどのような活用の計画をお考えですか?

竹内 手順書を見る流れができてきたとはいえ、やはり全社員が同じように見てくれるとは限りませんので、今後はトレーニング機能やタスク機能を活用して社員の行動をより手順書に寄せて、さらなる効率化を図っていきたいと思っています。

和泉田 これまではパソコンが中心でしたが、スマホやタブレットで活用できる手順書も増やしていければと考えています。例えば、工事の進め方やルールをまとめた施工管理基準書の電子化を進め、拡充していく予定です。現場に紙媒体を持ち込まなくてもよくなれば大変便利になります。

また、当社が企業改革のテーマとして掲げる「エシカルとデジタル」において言えば、 今後はもっとエシカルの領域にも拡大していきたい。Good Ethical CompanyとしてTeachme Bizを活用して地域や自然環境に配慮し、より良い社会の構築をめざしていきたいと思っています。

会社名 株式会社船場
URL https://www.semba1008.co.jp/
所在地 東京都港区芝浦1-2-3 シーバンスS館9F
事業内容 商業施設及びインテリアの企画、設計、監理並びに施工 など

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