手順書作成の効率化でDX戦略の推進に貢献
「デザイン思考の実践」への一助に

  • サービス業
  • #100名以上500名未満
  • #マニュアル作成・更新の効率化
  • #人材育成・研修
  • #社内問い合わせの軽減
  • #システムの運用定着
  • #デジタルシフト
  • #Teachme Biz for Salesforce
導入目的 DX化による手順書の整備
課題 手順書のフォーマットの不統一、保管場所の不徹底
効果 手順書管理の一元化、作成の効率化

百貨店や複合商業施設、書店やライフスタイルショップ、飲食店、医療施設に至るまで、幅広い分野の空間創造を手掛ける株式会社船場様。クリエイティブな商空間の創造で成長を続けています。

70年以上にわたる歴史を誇る一方、船場様では時代の変化に即したDXの推進にも積極的に取り組んでいます。新たな事業の創造や海外戦略の拡大、生産性向上の追及を目標に独自のDX戦略を策定。各種クラウドツールを積極的に導入される中、2020年1月にTeachme Bizを導入されました。2021年4月には、経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定取得事業者」の認定を内装業界で初めて取得しています。

そんな船場様におけるTeachme Bizのご導入の経緯から活用法、効果について、株式会社船場 DX本部 小谷口 瑠美様、同 法務・総務部 竹内 淳子様にお話をうかがいました。

株式会社船場 法務・総務部 竹内 淳子様(左)同 DX本部 小谷口 瑠美様(右)

Salesforceとの連携が導入の決め手

――導入の背景を教えてください。

小谷口様(以下、小谷口) 以前はWordやExcel、PowerPointなど各部署が別々のソフトやフォーマットを使って手順書を作っており、まったく統一されていませんでした。また作成の工数やテクニックの面でも課題を感じており、簡単でわかりやすく、かつ短時間で作れるツールを探していました。

竹内様(以下、竹内) 作ったマニュアルを保存・掲載する場所が定まっていなかったため「どこにあるのかわからない」という問い合わせも多く、文字ばかりのマニュアルで理解しづらいという意見もよくありました。そうした場合は必要に応じて私たちが直接質問者のところへ行き対面で指導をするようなこともありました。手順書に関する問い合わせは1日平均4~5件。当然こちらの作業を止めて対応しなければならず、その解決が大きな課題でした。

――DXにも積極的に取り組んでいらっしゃいますが、その動きとも関連してのご導入だったのでしょうか。

小谷口 はい。当社では、2019年2月に発表した中期経営計画において生産性向上の施策を掲げています。また2021年には、「デジタルとエシカル」を企業改革のテーマとしてDX本部とエシカルデザイン本部を立ち上げ、企業価値の向上に努めています。その取り組みの中、オンラインストレージや名刺管理ツール、電子契約などのクラウドサービスをここ数年で積極的に導入してきましたが、ツールの導入に際して従来おこなってきた説明会も非効率なものであり、説明会に代わる手段として手順書の作成環境を整備することは、企業改革の目標達成において欠かせないものでした。

――導入の決め手はどんなところでしたか?

小谷口 すでに2014年からSalesforceを導入していたものの充分に活用できておらず、その有効活用も社内の大きなテーマとなっていたため、Salesforceと連携できる点は導入の決め手の一つでした。

株式会社船場 DX本部 小谷口 瑠美様

Salesforceの「ナレッジ」に手順を集約

――具体的な活用方法について教えてください。

竹内 総務では、経費の精算方法や災害時の安否確認システムへの登録方法などに幅広く活用しています。また人事面では、コンプライアンスやビジネスマナーに関する動画を作成し新入社員の研修に活用しています。

小谷口 Salesforceの具体的な使い方の手順書はもちろん多く作成していますし、業務に関わることは基本的にTeachme Bizで作成するようにしています。見てもらいやすくする工夫としては、手順書へはSalesforceを経由しなければ飛べないようにしています。窓口を一つにすることで「あのやり方ってどこを見ればいいんだっけ」と社員が混乱することを避けるためです。Salesforceの「ナレッジ」を「教えて!」という名前に代えて展開し、しっかりとした手順書はもちろん、手順書を作るほどではない簡単な質問も一元的に確認できるように集約しています。


――「Teachme Bizがあるからこそ作れた」という手順書はありますか?

竹内 稟議の申請に関する手順ですね。紙の時代は上司や先輩から部下へ直接指導しながら手順を引き継いでいて、形としての手順書はありませんでした。コロナ以降、リモートワークによって直接伝えることが難しくなりましたが、Teachme Bizがあったことで申請の手順書をスムーズに作り込むことができました。

常駐の外部コンサルにも編集権限を付与

――社内へ浸透させるためのコツはありますか?

小谷口 口頭などでは極力教えないことですね。「教えて!」を整備する段階である程度の数の手順書を揃えましたから、問い合わせがあってもそこを案内して、直接は教えない。「教えて!」を見ざるを得ない状況を作りました。

竹内 その代わり、「手順書がわかりづらい」というような意見があった場合はすぐに改善し更新するようにしています。Teachme Bizのコメント欄を使って社員が改善点を共有してくれるケースもあります。

――編集権限はどの範囲まで付与していますか?

小谷口 コーポレート部門の社員を中心に付与していますが、一部の手順書作成においては常駐のコンサルタントさんにも権限を付与しています。その方に手順書を作ってもらうケースもあるのですが、Teachme Biz以外のフォーマットで作ってもらうと結局こちらでTeachme Bizに落とし込むことになり、二度手間となってしまうためです。

株式会社船場 法務・総務部 竹内 淳子様

クリエイティブな業務への注力がより可能に

――導入の効果はどのように感じていらっしゃいますか?

小谷口 まずはやはり手順書を作る時間が大きく削減されたことです。以前は一つの手順書を作成するのに2~3週間かかっているケースもありましたが、今は作成に慣れていない社員でも2~3日、慣れてしまえば半日あれば公開できているイメージです。

また、導入以降はツールの使い方に関する説明会を開かずに済んでいることも大きな変化です。説明会を開く場合は参加者のスケジュールを合わせるなどの準備に手間取り、ツールがリリースされてから説明会まで何週間も空いてしまうことがありましたが、そうしたロスもなくなりました。最初の頃は「説明会やらないの?」と聞かれたこともありましたが、現状説明会なしで済んでいるということは、みなさん使ってみたら大丈夫だったということなのだろうと思います。

竹内 私も、PowerPointでの資料作成に本当に時間がかかってしまい悩んでいたのですが、Teachme Bizならサクサク作ることができ本当に助かっています。コーポレート部門の社員も、手順書作成の時間が削減されたことでクリエイティブな業務により注力できるようになっているようです。

小谷口 今回のDX戦略の中には「デザイン思考の実践」という目標があり、私がその推進を担当しているのですが、これもやはり考える時間がなければ進められない項目の一つです。Teachme Bizの活用によりこの領域に時間を使えるようになったのは非常にありがたいです。Teachme Bizの導入こそが、マニュアル作成・展開に問題がある状況を観察し、そのソリューションとして導入したので、デザイン思考の正に実践と呼べるかもしれません。当社のDX戦略の推進において、もはやTeachme Bizはなくてはならないものになっています。

エシカルな領域へも活用を広げたい

――今後はどのような活用の計画をお考えですか?

竹内 手順書を見る流れができてきたとはいえ、やはり全社員が同じように見てくれるとは限りませんので、今後はトレーニング機能やタスク機能を活用して社員の行動をより手順書に寄せて、さらなる効率化を図っていきたいと思っています。

小谷口 最初にお話しした「デジタルとエシカル」という目標において言えば、デジタルの面に関してはTeachme Bizはすでに欠かせないものとなっていますので、今後はエシカルとTeachme Bizをどう関連させていくかを考えてみたいです。例えばパートナー企業様に向けて「こういうプロセスでエシカルを考えていきましょう」といったものを提示するとか、そんなことをTeachme Bizを活用して推進するのも一つの方法かもしれないと思っています。

会社名 株式会社船場
URL https://www.semba1008.co.jp/
所在地 東京都港区芝浦1-2-3 シーバンスS館9F
事業内容 商業施設及びインテリアの企画、設計、監理並びに施工 など

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