人材育成から業務効率化まで。マニュアル活用で社内プラットフォームに変革を

  • 卸売業・小売業
  • #50名未満
  • #マニュアル作成・更新の効率化
  • #業務品質向上
  • #人材育成・研修
  • #情報共有
導入目的 マニュアルの整備、情報共有のためのプラットフォーム構築
課題 情報共有の属人化による業務品質のばらつき
効果 マニュアル作成時間の短縮、人材育成の効率化、業務品質の向上

短時間・高出力・高精細を叶える「X線検査機」を提供

——タイ進出の経緯を教えてください

「NIKON SALES (THAILAND)」は2011年に設立しましたが、それ以前から現地の総販売代理店「Hollywood International(以下Hollywood社)」とパートナー契約を結び、タイでの製品販売に注力してきました。Hollywood社は業界トップクラスのエンジニア数と技術レベルを誇り、お付き合いはかれこれ40年以上です。その一方で、より多くの顧客を獲得していくために代理店だけに任せるのではなく、製品の魅力を自分たちから普及していくことが必要だと、タイ法人設立に至りました。

——近年は「X線検査機」の需要が高まっているのだとか

ご存知の通り、タイにはASEANにおける生産拠点の確立などを目的に、製造業を柱とする企業が世界各国から集まっています。その製造現場で不可欠なのが、製品の品質を最終確認するための検査・測定機ですが、細部まで精細な検査を実施するために長い時間を要するため、検査効率が上がらないという課題を抱えていました。短時間で検査を行おうとすると、精細なデータが取得できないのです。

そんなジレンマを解消するために開発されたのが、弊社の「X線CT検査装置シリーズ」です。光学機器メーカーとして培ってきた弊社のノウハウをもとに自社開発した高精度なX線源を用いることで、「短時間・高出力・高精細」を実現しました。機械電子部品やアルミをはじめとする鋳造部品を切断・破壊することなく検査でき、樹脂成形部品などにも応用可能。自動車や電気機器、医療機器、美容プロダクトなど業界問わず幅広くご活用頂いていて、珍しい事例ですと、考古学的な遺物の調査等にも導入頂いている例もあります。

——ショールームも構えていると伺いました

はい。BTSラチャテウィー駅から徒歩圏内にあるHollywood社ビル内で、2020年6月から運営を始めました。前述した「X線CT検査装置シリーズ」のデモ試験に加えて、実際の検査利用もできますのでお気軽にご相談頂ければと思います。

Teachme Biz 導入の決め手は“簡易操作と導入コスト”

——Teachme Bizを導入しようと思ったきっかけは?

私は2018年末にタイに赴任したのですが、月日を重ねるにつれ情報共有が属人化し過ぎていることによる業務レベルの差を痛感するようになりました。簡単な例で言えばスタッフによってビジネスマナーの認識の異なりや、製品情報の理解度の違いです。

そういった差異を正そうとしても結局人を介しての指導になるため、微妙なズレが生じてしまう。そのズレを正すために、再び説明を行う…という効率の悪さを強く感じていました。その問題を解消できるツールを探していたところ取引先の銀行様からTeachme Bizを紹介してもらい、このほど契約を開始しました。

——導入の大きな決め手は何だったのでしょう?

各業務を全員が同じように把握できるマニュアル作成と、情報共有のためのプラットフォーム構築という目的に当てはまっていたことはもちろんですが、操作方法がシンプルで使いやすい点は大きな魅力でしたね。

加えて、導入コストが安価な点も理由の一つ。事前にTeachme Bizのサービス詳細や利用方法、過去の事例など丁寧な説明を受けていたので運用イメージは明確にできていたものの、やはり導入してみなければわからないこともあります。万が一、想定していたイメージと異なる場合でもStudist(Thailand) に相談できますし、ミニマムプランで年間契約料は10万B以下とサービスの充実度に対して比較的ローコストなため、弊社にとって大きなダメージにはならない。「まずは試してみよう」という前向きな気持ちで導入することができました。

“ビジネスマナーの底上げ・均一化”を図るマニュアルを

——どのような場面での活用を想定していますか?

Teachme Biz導入の包括的な目的は業務効率の向上ですが、現場レベルで考えているのはスタッフ全員のビジネスマナーの底上げ・均一化と、製品に対する理解度の強化です。

ビジネスマナーについては先にも少し述べましたが、日系企業の皆さまとやりとりをすることが多い弊社ではこれまで、新しいスタッフが入社した際には担当者が日本式の作法を指導してきました。しかし、中にはもちろん正しく理解していなかったり内容を忘れてしまったりする人がいます。名刺交換一つをとっても、渡す向きが上下逆さになっていたり片手で受け取っていたりと間違ったやり方で覚えてしまっているケースはゼロではありません。

小さいなことですが、お客さまとのやりとりはビジネスの基本です。まずは挨拶やメールの送り方、会食時の振る舞いといった起こり得る場面を洗い出し、それに対応する手順や受け答えのマニュアルづくりに取り掛かりたいと思います。Teachme Bizならフォーマットに沿って動画や画像を交えながら視覚的に訴えかけることが可能なので、スタッフも情報を正確に、かつスムーズに理解できる点も嬉しいですね。

また作成したマニュアルはクラウド上に保存できるため、一度作ってしまえば誰でもその内容を振り返ることができる。新入社員への基本指導もTeachme Bizのリンクを送るだけで事足りるようになるなど人材育成の効率化、品質向上に直結すると期待しています。

——マニュアル作成の工程はいかがでしょう?

導入したばかりでまだ雛形を作れていないのですが、専門的な知識や技術を必要としないTeachme Bizの簡易な操作・機能は非常に魅力的です。実はこれまでにパワーポイントを使って自分でマニュアルを作ろうと思ったことはあったのですが、過去の経験から「マニュアル作成は、面倒で手間も時間も掛かる作業」という意識が刷り込まれ、腰が重くなっていたんです。

Teachme Bizを使った場合、大半の作業は既存のフォーマットに沿って文章や画像、動画を入れ込むだけ。これならタイ人スタッフもすぐに操作を覚えることができるでしょうし、作成時間も大幅に短縮できる。そして、同じ説明を何度も行う場面が減った分、自分の業務に集中できるようになるので作業効率が上がり、生産性も増すなどいいこと尽くしですね。

製品マニュアルで営業スタッフの提案力を強化

——製品マニュアルはどのように活用予定ですか?

弊社にはユーザー用の製品マニュアルや簡単なPR動画はすでにあるのですが、それは特徴や使い方を分かりやすく抜粋したもので、当然ですがセールス側にとっては不十分。もちろん現時点でもスタッフは自社製品について把握していますが、そこにはビジネスマナー同様スタッフ間におけるレベルの差、提案力の差が生じています。その問題を解決するために、Teachme Bizを通してセールス時に求められる情報・知識をマニュアルに落とし込むことが最初の作業だと考えています。

原材料や部品、搭載技術、開発から完成までの背景をはじめ、詳細な利用手順や現場での具体的な活用・応用方法など相手が必要とする情報をどんな場面でも正確に提供できるようになれば、提案力・サービス水準は自ずと向上しますし、それは製品の信憑性を高めることにも繋がります。弊社は頻繁に新製品を発売するわけではないので、大きな作業が必要なのは初期段階だけ。

——製品に対する問い合わせや改善点などの共有にも活用できますね

現場で日々発生するお客さまからの問い合わせも、業務効率化のチャンスです。一人でその内容を抱え込むのではなく、どういったケースでどんな返答を行い、解決したのかなど一つひとつをマニュアルに反映・共有することで、同様のケースが起きた時に迅速な対応へと繋がります。またマニュアルの閲覧回数が可視化されているので、スタッフが内容を確認したかどうかも一目瞭然。浸透度をすぐチェックできるのも利点だと感じます。

スタッフが入れ替わっても揺るがない会社のノウハウを、着実に積み重ねていきたいと思います。

まずは雛形を作り、新たな業務体制の構築・浸透を目指す

——今後の展望をお聞かせください

重複しますが、まず私自身が雛形を作り、それをもとに社内スタッフへTeachme Biz の役割・機能を理解してもらうことが喫緊の目標です。そこからマニュアル作成を各マネージャーへ、現場スタッフへと徐々に移行していきたいと考えています。また、現時点ではTeachme Biz の利用は社内セールス部門内のみになるのですが、そこで基盤を構築した後には経理・総務部門やパートナーであるHollywood社、ひいては社外・国外での活用へと発展させていけるようになるのが理想ですね。

新型コロナウイルスの影響により日本からの出張者がいなくなり、急激に浸透したリモートワーク体制にもTeachme Biz が大きな一端を担ってくれるはずです。業務体制の見直しと並行し、弊社が注力する「X線検査機」の周知を図りながら「NIKON=X線」のイメージも定着させていきたいと思います。

会社名 Nikon Sales (Thailand) Co.,Ltd.
URL http://www.nikon.co.th/th_TH/home
所在地 195 Empire Tower, River Wing East, South Sathorn Road, Yannawa Sub-district, Sathorn District, Bangkok 10120, Thailand
事業内容 タイにおける映像関連商品の輸入、販売およびアフターサービスに関する業務

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