マニュアルの整備によって、医院全体のレベルアップに貢献
―――貴院についてお聞かせください。
当院では、虫歯・審美・インプラント・歯周病・噛み合わせ・根管治療といった総合的な治療から予後のメンテナンスまで、患者様の満足を第一に考えた、トータルケアをご提案しています。院内には、歯科用CTなど最新鋭の機器・機材、器具、オペ室も完備。歯科医師・衛生士・助手が在籍する総勢12人体制を整え、現状に満足せず、学会や研修会に積極的に参加することで技術・知識の研鑚を積み、より高水準な医療の提供に努めています。
―――Teachme Biz導入の背景を教えてください。
NHK「おはよう日本」(2015年7月10日放送)やテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2016年2月12日放送)などで紹介されていたこともあり、Teachme Bizには以前から興味がありました。
医院全体のレベルアップには、スタッフの高水準化も不可欠。マニュアル環境が整備されれば、新しい人材を採用したときにも、一定水準以上の医療を提供することができます。参加した勉強会でマニュアルの重要性を再認識し、マニュアルの導入・運用を具体化しました。
ただ、Office系ソフトでのマニュアル作成には、多くのマンパワーとプロセスが必要となり、当院での実現性を見極めたときに困難と判断。導入当日からマニュアルが作れるという手軽さ・遊び感覚で楽しめる操作性・更新しやすく作成したあとも活用できる点を考慮して、今春(2016年)にTeachme Bizの導入を決定しました。
基本的な雑務から医療手順まで、多岐にわたるマニュアルを作成・運用
―――実際にどのようなマニュアルを作っていますか?
Teachme Bizを導入して、私自身が最初に作ったマニュアルは、「トイレの掃除方法」でした。そのほかにも備品の仕入先や注文方法といった、歯科医院で初めて働く人が必要とするような、ごく簡単な情報を中心にマニュアル化。撮影した画像で手順を示し、そうしなければいけない理由についても加筆しました。
入れ歯の型取り方法や親しらずの抜き方、診療準備、滅菌方法など、基本的にはその業務を担うスタッフたちでマニュアル作成を分担。新しい機器や機材、器具が導入される際にも、1台増えるごとに、使用方法だけでなくメンテナンス方法までマニュアル化しています。
最近では、マニュアルのコンテストを実施し、良質なマニュアルには賞品を進呈するなど、モチベーションを高める工夫も行っています。なかでも、患者様に歯科医師のパーソナリティを他己紹介するためのマニュアルは、“目からウロコ”でした。
また、歯科助手の範疇にないマニュアルでも、医療手順の把握により治療の質に差が生まれるということもあるので、勉強のためにも共有するようにしています。
新人教育の時間・労力を削減!スタッフ個人の理解度も深化
―――導入の効果はいかがでしたか?
いかにそれが便利なツールだとしても、導入にはスタッフから反発が生じるもの。しかし、Teachme Bizはマルチデバイス対応でパソコンに向かわなくても、業務の合間にモバイルで手早く操作でき、全体的にかわいらしいデザインも抵抗感を緩和したようです。また、一度教えたことを再度質問されること・直接教えることも減ったように感じます。
新人教育にかかる時間や労力も軽減できると同時に、既存のスタッフ同士でも分からないことはシェア。細部に至るまでノウハウを標準化することで理解を深めることができています。
さらに、産休取得後の非常勤スタッフにとっても、アカウントさえ発行すれば自宅でもマニュアルを確認できるので、スムーズに現場に復帰することが可能になりました。女性にとって働きやすい職場環境への改善にも役立てています。
かなもり歯科クリニック様のホームページでTeachme Bizを掲載いただいています。
―――今後の活用計画を教えてください。
マニュアルの浸透度を確認・再評価、必要に応じて改善し、業務自体の見直しにもつなげていければと考えています。Teachme Bizの活用方法については、日進月歩の歯科業界において、スタッフの技術・知識のたゆまぬ研鑚や、円滑な連携、機器・機材の充実、滅菌対策などが中心。今後は患者様と接遇する場面における成功例や反省点、アンケートにご協力いただいて積み重ねた「患者さまの声」なども、マニュアルとして共有していきたいと思っています。
画像とテキストだけで簡単に作成できるので、基本的に伝えたいことであれば、どんなことでも“マニュアル化”が可能。“マニュアル”という概念にとらわれない活用方法が広がるのも、Teachme Bizの興味深い点だと感じています。