業務プロセスが整っていなかった現場
Mr. Yamaguchi:弊社のタイ・チョンブリ工場では、プラスチックやタイヤの生成機械(カレンダーロール)、設備のメンテナンスサービスを主に提供しています。ここでは日本人とタイのナショナルスタッフ15人ほどが勤務していますが、以前より、業務の流れや手順が整っていないことや、情報の共有に課題を感じていました。解決策を模索している中、「Teachme Biz」を知り、業務プロセスの整備や知識の共有をするプラットフォームとして活用できるのではないかと考えました。
「Teachme Biz」で写真や動画を使った伝わるマニュアルに
Mr. Yamaguchi:Teachme Biz導入前はあまりマニュアルが整備されておらず、あったとしても日本から持ち込まれた日本語のものがメインで、一部が英語やタイ語に翻訳されている程度でした。そのためマニュアルは使われなくなり、トレーニングも口頭で行われることがほとんどで、結果として、工場内では業務の手順やプロセスに関する問題が日常的に発生していました。「Teachme Biz」を導入してからは、写真や動画の視覚的な要素を入れた手順を可視化することで作業内容をより詳細に伝えることができます。
定例会の実施で活用を推進
Mr. Yamaguchi:ナショナルスタッフは最初、新しいツールにおっくうになっている様子もありましたが、その使いやすさからすぐに慣れていきました。今では月に1回、「Teachme Biz」定例会というものをナショナルスタッフがメインとなって実施しており、作成したマニュアルが現場に浸透するためにどのような工夫をしたか、今後どのように活用していくかという話し合いをしています。このような議論ができるようになったことは「Teachme Biz」の利用そのものが、社内文化として醸成してきた証です。
マニュアル作成により個人の力量向上
Mr. Yamaguchi:導入1年目はマニュアル作成に注力しました。スタッフ個人の業績評価の目標にまで据えて、1人あたり最低でも10件以上作成していましたので、今は全社で300以上のマニュアルがあります。
私たちは主にこれまで可視化できていなかったテクニカルなメンテナンスの要領などを「Teachme Biz」に落とし込んでいますが、この作成のためには作業の内容やノウハウをあらかじめ理解していることが不可欠です。そのため、マニュアル作成自体が個人の業務の理解度や、力量の向上にもつながると考えています。
作業ミス削減のために、Teachme Bizのマニュアルを活用
K. Bird:トレーニングは、まずOJTからスタートします。その後、社員が一人で業務を行う際になにか作業手順について不明な点があれば、いつでもTeachme Bizのマニュアルを参照することができます。この仕組みにより、職位に関係なくすべてのスタッフが常に高い水準で業務を行えるようになり、手順忘れの問題を解消し、現場でのミスを最小限に抑えることができます。
K. Kong:以前は新入社員の教育の際、自分たちでも業務手順に戸惑ってしまうこともありましたが、Teachme Bizを使い始めてからは、それがとても楽になりました。現場で作業する時にも、オンラインで簡単にアクセスできるため、すぐにマニュアルを参照することができます。 また、マニュアルの作成もかなり効率的にできるようになったと感じています。以前はExcelを使ってマニュアルを作成していたのですが、Teachme Bizに切り替えたことで、マニュアル作成が簡単になり、大幅にスピードアップしました。今では以前の半分の時間で、マニュアルが作成できています。
「Teachme Biz」を通じて、タイに正しい作業要領を残したい
Mr. Yamaguchi:まだまだ整備しなければならない作業手順や、社内外のプロセスを回すうえで必要な作業要領、マニュアルもありますので、今後も継続して新規のマニュアル作成を進めていきます。その次のステップとして、作成したマニュアルの定期的なブラッシュアップ、改訂をかけて見直していき、最新の正しいマニュアルが整備されている状態を維持していきたいです。
また、日本から技術支援者がタイに来て、OJTトレーニングをすることもあります。今後はこの貴重な機会もその場限りのトレーニングで終わらせることなく、そこで得たノウハウや知識などをしっかり「Teachme Biz」に残し、会社の資産にしていきたいと考えています。