クラウド化により、マニュアルの作りやすさ・検索性を向上
―――Teachme Biz導入の背景を教えてください。
弊社は、複合型医薬品企業として、医薬品の販売・製造・研究開発という3つの柱で事業展開しています。なかでもドラッグストア事業本部は、美と健康の情報発信基地として全国に1,200店舗を構え、地域で一番の信頼を目指しています。
以前から当社には530種類という数のマニュアルが存在し、それがすべてA4用紙に印刷したものになっていました。そのためにマニュアル作成・改訂における不便さ、検索性の悪さから、現場では不満が噴出していました。年間190回にもおよぶ改訂作業を実施し、店舗に通達しても、紙ベースのマニュアルなので、改訂自体が認知されていない・在処を知られていないという状況でした。
マニュアルは、配布すれば完結するわけではなく、使われることで存在意義が生まれますし、実際に作業するかたが理解しやすいかたちでなくてはなりません。そこで昨年(2015年)12月、満を持してクラウド化に向け始動しました。他社との比較検討の末に辿り着いたのがTeachme Bizで、使い勝手の良さとコストパフォーマンスの高さが決め手となり、導入を決めました。
マニュアルのペーパーレス化で、年間2,000万円のコストカットに
―――導入の効果はいかがでしたか?
マニュアルのクラウド化に向けては5社くらいのものを試してみたのですが、Teachme Bizなら前述の問題も一気に解決しました。従来マニュアルの文字量は多く、A4用紙1枚につき約1000字ほどでした。それが、Teachme Bizによる画像を主体としたマニュアルになることで、約400字まで少なくなったわけですから、見る側の負担も大幅に軽減しました。もちろん、作る側の負担減にもなり、静止画も動画も使用できるので、視認性も向上しました。
導入・運用コストについても驚くほどリーズナブルでした。Teachme Bizの導入により、コスト削減として大きなメリットもありました。年間労務費・資材費を試算したうえで考えると、2,000万円のコスト削減になりました。導入コストもすぐに回収できるということで、導入しない理由が見当たりませんでした。
―――実際にどのようなマニュアルを作っていますか?
店舗での業務マニュアルがメインです。元から紙で530種類あったマニュアルを、約2ヵ月間でTeachme Bizに完全移行しました。このようにスピーディーに移行ができたのも、Teachme Bizがそれだけ感覚的に使いこなせるマニュアル作成ツールであるということです。
先々には教育ツールとしての使用計画もあります。マニュアルの本質は「今日入った人でも使えるもの」。今は静止画がメインですが、お客様への声掛けやトーク、クロージングなどを動画にして配信すれば、もっと伝わりやすくなります。マニュアル作成・共有環境としては素晴らしいものを手に入れたので、今後は中身をブラッシュアップしていきたいですね。
マニュアル作成・共有ツールにとどまらない、プラットフォームに活用
―――今後の活用計画を教えてください。
Teachme Bizはマニュアル作成・共有ツールとしてだけでなく、それ以外のプラットフォームとしても、当社が考えているシステム構想の中で絶対に必要なピースとなっています。
小売・流通業界の課題は、主観的・感覚的判断からの脱却だと考えています。弊社では、来年(2017年)2月から、社内の数値分析ソフトとTeachme Bizを連携させ、閾値により異なる特定のマニュアルへ紐付けするという、実証実験を予定しています。これにより、主観的な作業指示ではなく、客観的なデータに基づいた指示を実現できるはずです。こういった連携のように、あらゆる可能性を秘めて、日々進化しているTeachme Bizの今後にも、期待しています。