“独自の画像処理技術”で高度で精緻な外観検査を提供
——事業概要をお聞かせください
「DECSYS (THAILAND)」は、日本で①人型外観検査システム ②外観検査システム ③粉末・液中検査システム ④画像処理装置 ⑤カメラ技術といったカメラを使った外観検査システム事業を展開しています。
タイに進出するお客さまの増加に伴い、海外でのサポート体制を構築しようと2017年、海外初拠点としてタイ法人を設立しました。主な事業は日本と同様に外観検査システムの販売としており、お客様それぞれのご希望に添ったサービスに重きを置いています。
——タイ法人はどのような体制になっているのでしょう?
私とタイ人エンジニア3人と管理系が2人です。私が全体のマネジメントと日系企業や日本側との連携を行い、現場はタイ人エンジニアが担当しています。弊社の事業は特殊で、システムエンジニアではなく、正確かつ精緻な外観検査を行うための“画像処理エンジニア”という職種が存在しています。その検査を行うために、どういった写真が必要か、汚れ・傷などを考慮し、どこに焦点を当てるか、それを感知するためにどのような角度で光を当てるかなど特殊な知識・技術が求められるゆえ、タイではほとんどが未経験者からの技術者育成となっています。日本でのタイ人採用も行っており、日本でノウハウを学んだ人材が自社を牽引する存在として活躍してもらう準備もしています。
導入コストが期待する効果に対してリーズナブルだった
―— Teachme Biz を導入した背景とは?
導入以前に課題として感じていたのが、製品マニュアル作成と人材育成にかかる業務量や時間的な負荷でした。
製品マニュアル作成の場合、お客さまごとに提供する製品の機能や規格・仕様を変えているのでマニュアルも一社ごとに内容が異なり、ある程度フォーマットが出来上がっていたとしても、少しデータをいじるだけで全体の構成が崩れてしまう。そこを微調整して…という細々した作業も含めて、長い時間をとられていました。また、エンジニアの育成として3人一緒にトレーニング講習を行ってきたのですが、1人のスタッフが外出してしまった場合は足並みが揃わず先へ進めない、講習のたびに資料をパワーポイントにまとめる作業も時間がかかる、といった非効率な状況が続いていました。
そんな時に、取り引きのある銀行の担当者さんから紹介されたのが Teachme Biz でした。「これなら目の前にあるいくつかの課題を同時に解消できる!」と強く感じましたし、安価な料金という点も背中を押し、スピーディーな導入へと繋がりました。こういったシステムを導入する場合、最低でも数10万Bはかかるというイメージがあったのですが、Teachme Biz の場合は想定した価格の1/4程度で十分な機能が揃っていると知った時には驚きました。
数が求められるマニュアル作成もTeachme Biz があれば作業時間が半分以下に!
——現場での活用事例を教えてください
最初にお客さま向けの製品マニュアルと人材育成・社内教育のためのマニュアル作成を並行して取り組みました。
Teachme Biz の何よりの特徴と感じるのは、マニュアルの作りやすさです。パワーポイントやワード等を利用し、ひとつひとつデザイン・レイアウトから考えて作っていたマニュアルが、Teachme Biz なら決まったレイアウトに情報を入れ込むだけ。導入したことで、今まで3日ほどかかっていたマニュアル作成が1日以下に短縮されました。また各ステップで画像や動画を挿入できるため、ビジュアル的に情報を伝えることができる点も魅力的で、社内で生じる個人間の認識の違いも解消することができると考えています。
―—導入後に気づいた効果もあるのでしょうか?
お客さまからの問い合わせに対して、解決するまでの時間が圧倒的に早くなりました。これまでは電話、もしくは現場を訪ねてご説明していたところTeachme Biz で作った製品マニュアルのリンクを共有することでご理解いただくまでの時間が短縮され、お客さま満足度の向上にも繋がっています。Teachme Biz のマニュアルは社内向けかお客さま向けか、必要に応じて共有範囲を選べる点も実用的で、お客さまからも「見やすい」「分かりやすい」といった評価をいただくなど導入の効果を感じています。
―—エンジニアの方々の反応はいかがでしょう?
Teachme Biz は操作が非常に簡易なため、現場のエンジニアにも抵抗なく受け入れてもらえました。マニュアル作成はすでに各担当に任せているのですが、現場で操作に不安を感じた時でもLINEや電話などでStudist(Thailand) さんに問い合わせをすればお答えいただけますし、その場だけでなく次のステップに向けてのアドバイスもいただけるのも心強いです。
Teachme Biz で社内教育・エンジニア育成の進度が加速!
——社内教育・人材育成の面ではいかがでしょう?
各部門で人材育成が必要ですが、そのなかでも弊社で長い時間を求められるのが画像エンジニアです。特殊な検査機能・知識が求められる画像処理エンジニアをゼロから育てることが弊社には必須ですが、エンジニアとしての基本知識・操作・技術・作業の流れからその応用まで、すべての工程を習得するまでには3~5年ほどかかります。
これまで私が現場を見ながら実践的な技術を指導してきたのですが、複数人を同時に見なければならず、スピード感やマンパワーが足りない状況でした。
今まではそれを補完できる方法がなく、人材育成においてはOJTという選択肢しかありませんでしたが、基本的な知識・操作などは一度動画や画像を撮影し、Teachme Biz のマニュアルに落とし込むことで入社したばかりのエンジニアに基本的な話を繰り返す必要がなくなり、OFF-JTとOJTの双方を使い分けることができるようになった点は大きなメリットだと感じています。
将来的には、Teachme Biz を“国境を越えた営業ツール”に
——今後の展望をお伺いできますか?
私自身、全体のマネジメントに加えて現場業務に追われていましたが、Teachme Biz を導入したことで実務における負担が少しずつ軽減されていると感じます。そこで新たに生まれた時間を、企業全体の成長と画像処理エンジニアのスキルアップに繋げていきたいと考えています。
そして次の段階にはなりますが、Teachme Biz のマニュアルを製品だけに留めず、手元にない新規製品の紹介など営業ツールの一つとしても活用していきたいです。