「小売の現場と、スタッフの顔が浮かんだときにTeachme Bizがベストなのではないかと感じました」
有名ブランドとして知られているシチズン時計様では、パートナーである全国の販売店(量販店・時計店など)との連絡・取引を効率化するためSalesforce社のCommunity CloudをベースとしたB2B Commerceプラットフォームで独自のサイトを展開されています。
そして、ITツールに慣れているわけではない販売店の方にスムーズにSalesforce製品を活用してもらうため、サポートツールとしてTeachme Bizを導入されています。
今回はその二つのシステムの管理者を務める久保田様に、時計業界でのデジタルシフトの狙いと、Teachme Bizに求める役割について伺いました。
デジタルツールへの移行で、自社とパートナー両方の業務を効率化していく
──シチズン様が全国の販売店向けに展開されている「パートナープレイス」は、どんなものなのでしょう?
PCはもちろん、スマートフォンやタブレットからでも必要な情報を取り出せて、サイト上から発注などの依頼もできるサイトです。
先日開催した商談会で、お客様にパートナープレイスをご説明する際には大きな 価値を4つに分けて、パネルを用意してご案内しました。1つはChatterで、お電話のやり取りを減らせます。2つ目がカタログ・新製品ニュース・メディアプランといったお客様の商売で必要な情報が提供できます。3つ目が販促品の発注ができます。4つ目がダッシュボードで、販売情報のやり取りができます。
──ちなみに、Salesforce製品の「B2B Commerce」をベースにした理由はどういったところなのですか?
既存のシステムとの連動がしやすいことに加え、共有設定などの細かい設定ができるので、パートナー様に合わせたサービスの提案ができるところですね。
我々もシチズンというブランドの傘下に多くのサブブランドを抱えておりまして、パートナー様によって、取り扱いがあるものとないものがあります。
ですので、Salesforceをベースにすることで、顧客情報と連携させながらパートナー様ごとに必要な情報のみをお届けするようにできました。
──そもそもこのサイト、パートナープレイスを構築しようと思ったきっかけは何だったのですか?
弊社としては北海道から福岡まで営業所がありますし、業務の効率を上げるために業務改革を起こしたいという想いがありました。
これまでは販売動向やランキングなどの紙資料をお渡しするために、弊社の営業スタッフが各販売店を訪問するのが普通でした。しかしサイト上でお客様自身が見たいデータを見たいタイミングで閲覧できれば、訪問している時間も有意義に使えるようになりますし、お互いにとってメリットがあります。
また、たとえばパートナー様が店舗で商品を案内している最中に弊社の営業スタッフが電話・訪問をすると、商談に集中できずに業務の妨げになってしまいます。そもそも普段のお電話でも開店時間中にご連絡差し上げることが多く、その電話をチャットに変えるだけでも各店舗での業務を止めてしまう事態を減らせると思います。
──オンラインでやりとりすることで、お互いの業務を効率化できるのですね。
はい。パートナープレイスを一言で表すと、“持ち歩ける営業マン”という風になればいいなと思っています。
営業が訪問しないと届けられなかった価値を、PCやモバイルなどお客さまの環境下で体感いただけることを目指しています。
先日、試作段階のサイトを展示会で説明した際には、多くのパートナー様から「お互いにメリットがあるね」とポジティブなご意見をいただけました。
動画を活用したマニュアルを短時間で作れるのがTeachme Bizの便利さ
──そんなパートナープレイスの定着をサポートするツールとしてTeachme Bizをご利用いただいていますが、実際にどんなマニュアルを作られていますか?
まずは基本としてChatterの投稿の仕方と、販促品の発注手順ですね。
販促品はお客様にメリットが大きいですし、今回のサイトで初めてできるようになった手続きなので、重点的にマニュアルを作っています。
──パートナープレイスは正式運用前ではありますが、Teachme Bizに対する反応は何かありましたか?
意欲的な弊社のスタッフたちが個別に「こういうことに使えそうだね」「こういう風には使えるのかな」などとメールをくれています。
既に自分たちなりに活用法を前向きに考えられているのは、Teachme Bizの効果の一つだと思います。
──ちなみに、マニュアルのツールとしてTeachme Bizを選んだ理由は何だったのでしょう?
Teachme BizはPCの画面だけでなく、モバイル操作やアナログの現場のSOP(標準作業手順書)にも強いところが良かったです。
我々は小売企業であるパートナー様ありきの企業なので、小売の現場と、そこに派遣している弊社スタッフの顔が浮かんだときにTeachme Bizがベストなのではないかと感じました。
──時計業界だからこそTeachme Bizが良く見えたという面もあるのですね。
そうですね。我々本社に勤めている人間はPCを頻繁に利用しますが、販売店の仕事ではあまりPCを使う機会がないと思いますし、デジタルツールに慣れておられない方も多いんです。
また、利用者に分かりやすいマニュアルが作れることだけでなく、弊社のような運営側として、作業しやすいところもメリットだと思います。Teachme Bizではスマートフォンからでも1つのマニュアルがだいたい5~15分で完成しますし、要望があった内容のマニュアルをすぐ作って、すぐ見てもらえます。
特に動画の扱いが簡単なところが良いですね。簡単に動画をキャプチャして、必要な画面だけを画像として切り出したり、テキストをつけたりできますから。
──ありがとうございます。他の導入企業の方も「Teachme Bizは動画ありき」とおっしゃっています。
今までは弊社からパートナー様へのご支援は紙でご提示させていただくことが長年の慣習だったのですが、Teachme Bizの分かりやすいガイドで新しいツールに早く慣れていただくことで、デジタルツールの利便性をより理解いただければという想いもあります。
「パートナー企業と共に売上をつくる」CITIZENには欠かせないツール
──販売店の方々の中にはあまりITツールに慣れていない方もおられそうですが、今回の取り組みを伝えた際に「難しそう」などと不安に思われることはなかったのですか?
確かに、歴史のある販売店様ですと、経験豊富な60~70代の社長様に新しいデジタルツールを利用していただくことになります。
私も当初は「覚えられない」「営業が来なくなるの?」など厳しいご意見をいただくかもしれないと身構えていたのですが、いざご案内すると幸いにも「これがあれば今までほど訪問がいらなくなるね」とポジティブなお声をいただけました。
──ちなみに、今回の取り組みをどんな風にご紹介されているのですか?
パートナー様に限らず、社内へのレクチャーの際にも「簡単ですよ」という言い方をしています。
パートナープレイスにしてもTeachme Bizにしても、デジタルツールの名前だけを聞くと最初は「パソコンでの難しい操作が必要なんじゃないか」と感じる方も多いと思います。
ですが、実はどちらもスマートフォンからでも操作できて、意外に1~2クリックで完結する作業が多いので、まずはとっつきにくさを払拭することを意識しています。
──販売店にとっても業務効率が上がるというメリットは明確なら、あとは「使い方を覚えられるかどうか」ですよね。
そうですね。まずはChatterから使っていただきたいです。
お客様の手があいた際にChatterでメッセージを入れていただき、電話が上手くつながらないときでもやり取りを進められるようになればと思っています。
そこから少しずつ他の機能も覚えていただけると業務がもっと楽になると思いますし、パートナープレイスの便利さも実感できると思います。そのためにはTeachme Bizに活躍してもらいたいですね。
──今後、パートナープレイス×Teachme Bizではどんな活用をしていきたいですか?
シチズンの商売においては、売上のほとんどをパートナー企業の皆様と一緒に作っていくというスタンスでやっています。ですので、業務を改革できるツールを提供することで両社の営業力を高めていきたいです。
たとえば、販売店の皆様からも「シチズンさんとはこんなKPIを持って取り組んでいきたい」というご要望を弊社に対していただけるようになると、1つの成功の形なのかなと思います。
──すごくいい関係性ですね!
そのためにも、販促品の発注など目新しい手続き業務フローが複雑なものはTeachme Bizでマニュアルをしっかり整備して、いずれは「どんなKPIを設けているのか」「達成のためにどういう情報が必要なのか」「どの販促品が欲しいのか」というやり取りもChatterで積極的に行っていきたいです。
また、やり取りをデジタルでもできるようにシフトできれば、弊社としてはまだ密な関係性を築ききれていないお客様もフォローできると思っています。これまでは距離的な理由などであまり訪問できなかったパートナー様にもしっかりと価値を届けられるようにして、お客様と共に成長していきたいです。