月65時間カットした他部門での実績が導入のきっかけに
1956年に創業した株式会社アプラス様は、全国へネットワークを広げるとともに事業領域を拡大し、現在は総合信販会社としてショッピングクレジット事業、カード事業、ペイメント事業などを中心に展開しています。2004年からは新生銀行グループの消費者向けファイナンスを担い、さらに2021年よりSBIグループの一員として新たな一歩を踏み出しました。
全社的な事務手続を担当するオペレーション企画部では、このような環境の変化に応じてデジタルテクノロジーを活用したオペレーションを推進させていく役割も担っており、その取り組みの1つとしてTeachme Bizを導入されました。
そこで、導入に至った経緯や社内に浸透させるための工夫、どういった効果を感じていらっしゃるのかについて、株式会社アプラス オペレーション本部 オペレーション企画部 次長 井上 陽子 様、米田 麻衣 様、オペレーション統括部 山縣 萌恵 様、辰巳 友菜 様にお話をうかがいました。
―――導入の背景を教えてください。
井上様(以下、敬称略) Teachme Bizを当社で初めて導入したのは、ペイメント事業を推進する営業本部・決済サービス部が法人のお客様向けに、当社サービスに係るマニュアルを提供する目的からでした。決済サービス部においては、TeachmeBizでのマニュアル内容の更新作業が簡単で使い勝手が良いと評判で、さらに、提供するマニュアルがクラウド上に常時最新の状態で公開されているため、結果的に問い合わせ件数が減ったという報告もありました。また、対応可能な人材が限られる外国籍の個人のお客様向けのサービス用に、Teachme Bizがリンク先となる二次元コードを入れたチラシを配布したことで、1ヶ月で約65時間分の問い合わせが削減した事例もあります。こうした外部のお客様向けのマニュアル提供による成功を受け、社内向けにも活用を広げられるのではないかと、決済サービス部より、オペレーション企画部に推薦がありました。
―――導入の決め手はどんなところでしたか?
井上 以前から、フォーマットが決まっていないために作り手によって統一感がない、一元管理できていないために探すのに時間がかかる、問い合わせ対応をなかなか自分だけで完結できないなどといった課題があり、マニュアルの充実が急務だと感じていました。紙媒体では伝わりにくい部分もありますが、 Teachme Biz のような動画を主体としたマニュアルであれば、属人的な手順ではなく、統一した手順を浸透させることができます。特に「お客様や、社内からの問い合わせ対応を専門とするセクションを擁するオペレーションセンターでの新人研修ツールとして活用したい。問題解決にあたり、生産性の高いオペレーションをめざしたい。」と考え、導入を決めました。
レベルや情報量に応じて反復学習できる研修ツール
―――具体的な活用方法について教えてください。
米田様(以下、敬称略) 現在はオペレーションセンターに複数導入されている業務システムごとのログイン方法やパスワード設定の操作方法など、業務を覚えるための初期研修用のマニュアルを作成しており、ステップごとに分けた静止画や、細かい操作などの一連の流れを映した動画で構成したつくりになっています。
業務システムを操作しながら、内容の情報量や自分の能力に応じて、再生速度を調整したり、一時停止することができますし、内容に応じて関連する別のマニュアルのリンクを参照することができたり、また、WEB上でいつでも見ることができるので、同じ説明を何度も聞いたりするのではなく、自分のペースに応じて学習できるのも使いやすいです。
―――社内浸透について、なにか工夫した取り組みはありますか?
米田 当初は、既存のマニュアルのほうが扱いやすいという声がありましたが、動画を見る手軽さが受け入れられ、徐々に利用機会も増えてきています。利用者となる従業員向けに、作成・閲覧・更新などの方法をデモンストレーションすることで、Teachme Bizがどういったものなのかを周知し、使ってもらいやすい環境づくりに努めています。また、社内SNSを通じて、活用事例や機能も、随時紹介しています。
紙媒体のマニュアルと比べて研修時間が半減
―――導入の効果はどのようにお感じでしょうか?
辰巳様 年に3、4回大きな研修を実施していますが、紙媒体のマニュアルを使用していたときと比べると、所要時間は半分に減少しました。Teachme Bizを導入したことにより、自分のペースに合わせて学習ができる、分からないことがあっても自己解決ができる環境づくりにつながったおかげだと感じています。また、全国で6箇所あるオペレーションセンターのどこで研修を受けたとしても、Teachme Bizを使えば、研修担当者によらず同じ手順で処理できるようになります。
山縣様 これまでは集合研修のために出席者全員がスケジュールを確保しなければならなかったのですが、Teachme Bizで完結できるものはそれぞれの場所で好きな時間に学習できるようになりました。また、本部のある東京と、大阪、岡山、福岡など、移動にかかる時間や費用も削減できました。社内で導入している業務システムは複雑で難しい部分もあるので、動画で画面操作を確認できるのは従業員からも好評です。実際の画面を見てもらいたい場面で、全員が同じ席に集まって実演する必要がなくなったという点では、研修担当者にとっても便利になりました。
―――今後はどのような活用の計画をお考えですか?
井上 2022年度から取り組みをスタートし、当期中にまずは100マニュアル作成を目指してきました。2023年1月末時点では、約120マニュアルが作成できましたので、今後もさらに利用を拡大していこうと考えています。また、アンケート機能で従業員の意見を吸い上げながらブラッシュアップしていければと思います。新入社員はもちろん既存社員も対象にした研修でも、トレーニング機能などを活用しながら、従業員の成長支援に役立てていきたいです。