製造 / 物流 #0 : 入山教授の「ルーティン x 経営」 / Conference 案内3
さて、この記事では早稲田大学大学院の入山章栄教授をお招きしたセッションの紹介をさせていただきます。
2019年に発売され、2年で11万部以上のベストセラーになった入山教授の「世界標準の経営理論」。
分厚くてすぐに読み切れるような書籍ではないのですが、私は興味や必要に合わせて度々参考にしてきました。同書で「ルーティン」について語っている部分は、社内でも共有したことがあります。
様々なメディアでお見かけする入山教授の発信では、DX、リーダーシップなど、トレンドや多くの人の関心を集めるテーマが目立ちますが、実は直近の動画連載でも「ルーティン」について取り上げられており、数年間一貫してルーティンの重要性に触れられていると感じていました。
認知心理学ベースの進化理論 【解説動画】『世界標準の経営理論』#14 | 入山章栄の世界標準の経営理論(1/2)|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
目次
マニュアルとルーティンは関連するし、似た者同士
実は、私がルーティンについての入山先生の発信に初めて触れたのは、2016年のハーバード・ビジネス・レビューの連載記事です。
その文章の中では、ルーティンとマニュアルの関連や、「ネガティブに思われがち」という共通点があると書かれており、これも印象に強く残っていたフレーズでした。
“一般に使われるルーティンワークという言葉には、「上から押しつけられた業務ルールに従って、同じ作業を繰り返すこと」という印象がある。そのせいか、「ルーティンワークは変化・進化を阻む阻害要因」と見なしてきた方も多いかもしれない。
(中略)
日本では、マニュアルという言葉にネガティブなイメージがあります。マニュアルを使うと、決められたこと以外のしごとができなくなる、受け身の人間を生み出す、とよく指摘されています。無味乾燥なロボットを動かすような画一的なイメージがあるようです。”
入山章栄.現場のDNA進化は「ルーティン」で決まる世界標準の経営理論(Kindle版)
そんなルーティンについて何度も影響を受けていたというのもあり、生産性・マニュアルに関わるカンファレンスを企画したとき、「入山教授にルーティンについて話してもらいたい!」と真っ先に登壇のお願いをして、セッション登壇に快諾いただきました。
ルーティンや関連する理論の解説は、ぜひ今回のセッションをご覧いただきたいのですが、ルーティンの解説で語られることと、弊社が自前でお客様調査をする中で見出した「ABC業務(分類)」の考え方とで、リンクする部分が多かったのが印象的でした。
「社内の86%の業務はマニュアル化できる! ~30社の業務を見てわかったこと~」より
ルーティンに関する本邦初公開のお話も...!
なんと、今回は入山さんがはじめて紹介する研究についてもお話いただきました!
もったいぶった感じの切り抜き動画で、背景のスライドも気になると思いますが(笑)、沢山の方に見ていただきたいという担当者の気持ちの表れだと理解いただき、是非セッションにお越しください。
セッション概要
「ルーティン x 経営」を再考する -世界標準の経営学でもルーティンが重要視されている理由とは?-
ビジネスの現場で使われる「ルーティン」あるいは「マニュアル」は比較的ネガティブな意味で捉えられたり、価値の薄いものとして捉えられがちです。
しかし、実は経営学の研究において、組織の暗黙知の表出であるルーティンの価値やルーティンの進化、そして経営を進化させるようなルーティンの使い方についての議論が進んでいます。
本セッションでは、「世界標準の経営理論」を出版し、最先端の経営学の研究・知見の普及に取り組まれている入山章栄教授に、ルーティンの経営価値や可能性について伺います。
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