動画はクラウド共有がおすすめ!サービス例や使用メリット、注意点を解説

公開日: 2025.03.04

研修用の動画や商品・サービス紹介動画など、動画はビジネスシーンの幅広い分野で活用されています。業務で使用する動画を共有するときは、オンラインストレージを利用してクラウド保存するのがおすすめです。この記事では、動画の共有にクラウドをおすすめする理由や動画を共有できるクラウドサービスの例、サービスを選ぶ際のポイントを解説します。

なぜ動画の共有にクラウドがおすすめ?5つの使用メリット

動画を業務で共有・管理する際、クラウドの活用はコスト削減や利便性、安全性の向上など多くのメリットをもたらします。主なメリットは以下の5つです。

ストレージの初期コストを抑えられる

自社で専用のストレージを用意する場合、専用ハードウェアの購入・設置、ネットワークの整備などの準備が必要で、高額の初期費用がかかります。データが増えて保存容量が足りなくなれば、サーバーの増設に追加で費用が必要です。また、ITに詳しい人材を確保するのは難しく、社内でIT人材を育成するのにも時間とコストがかかります。

一方、クラウドサービスを利用すれば、自社でわざわざストレージを準備する必要はありません。固定の月額料金はかかりますが、自社で専用ストレージを導入する場合と比較して、費用負担を大幅に軽減できます。クラウドサービスによっては初期費用無料で利用できるものもあり、初期コストを大幅に抑えられます。

安全性が高い環境で動画を管理できる

クラウドサービスは多くの場合、情報保護機能が備わっており、セキュリティに配慮された環境で運用されています。そのため、自社で管理するよりも高いセキュリティを確保しやすいです。社内で構築したサーバーにセキュリティ対策を実施すると高額になるケースもありますが、クラウドサービスには一般的にセキュリティ機能が標準で提供されていることが多いため、手間やコストを抑えつつセキュリティ対策を実現しやすいと言えます。

また、多くのクラウドサービスではアクセス権限範囲を設定でき、ファイルやユーザーごとに詳細な設定が可能です。特に社外の人に動画を共有するときは、社外秘データにアクセスされることがないように権限を制限することが必要です。細かなアクセスコントロールにより、データ紛失や情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。

容量の上限を気にせず使用できる

社内ストレージを利用する場合、データ共有が活発化すると容量が不足し、サーバーの増設またはHDDの追加が必要になる可能性があります。

クラウドサービスも使用できる容量は決まっていますが、容量が足りない場合はプランをアップグレードしたり必要なストレージを追加で購入したりすれば、すぐに空き容量を確保できます。

提供しているストレージの容量は、クラウドサービスによってさまざまです。法人向けに容量無制限のプランを提供しているサービスもあるので、大容量の動画を頻繁にやり取りするならぜひ検討してみましょう。

どこからでもアクセスできる

クラウドサービスはインターネットによってデータを共有するため、インターネットを使用できる環境であればどこからでもアクセス可能です。社外からでもクラウド上の動画にアクセスできるため、移動中や出先でも会社に戻ることなく必要なファイルを確認できます。自宅でオンライン学習をしたり、必要なマニュアルを確認したりすることも可能です。リモートワークや直行直帰など、多様な働き方にも対応しやすくなるでしょう。

使用するデバイスも、社内パソコンに限らずタブレットやスマートフォンなどでも共有が可能です。オフィスのサーバー環境やネットワーク構成にも依存することなく、柔軟に動画を共有できます。

BCP対策にもつながる

BCP(事業継続計画:Business Continuity Plan)とは、企業が自然災害などの緊急事態に遭った場合に、早期の事業復帰や事業継続ができるように定めた計画のことです。不測の事態に備えるBCPは、自然災害が多い日本の企業にとって必須です。

自社でサーバーを用意する場合、オフィスが被災すると貴重なデータが失われてしまう可能性があります。一方、クラウドサービスは物理的なサーバーやストレージに依存しないため、災害時のリスク分散が可能です。研修用動画やコンテンツ動画なども、被害を受けることなく管理できます。

動画を共有できるクラウドサービスの例

動画を共有できるクラウドサービスの例は、以下の通りです。

  • OneDrive
  • Googleドライブ
  • iCloud
  • Dropbox

それぞれのサービスについて、特徴や月額料金を見てみましょう。

OneDrive

「OneDrive」は、Microsoft社提供のクラウドストレージです。一般法人向けのOfficeのサブスクリプションMicrosoft 365 Businessには、どのプランにもOneDrive for Businessのクラウドサービスが含まれています。

OneDriveにアップロードしたデータは、Microsoft管理下のデータセンターに安全に保管されています。Microsoft 365の契約をしていれば、OneDrive上のファイルはサイバー攻撃などの被害に遭ったとしても30日までであれば復元が可能です。人的ミスで編集や削除をしてしまった場合も、30日以内なら元通りに復元できるので安心です。

Microsoft 365利用時に使用できるOneDriveの容量は1TBで、ビデオで約 166 時間分のデータに相当します。

Googleドライブ

Googleが提供するオンラインストレージサービスで、ビジネス向けは、Googleのツールを統合したグループウェアサービス「Google Workspace」を導入することで利用できます。ビジネス向けのドライブは保存容量が多く、組織のチーム向けの共有ドライブが追加されているのが特徴です。

Googleドライブは、Googleユーザーとのファイル共有が容易で、スムーズなコラボレーション作業やワークフローの効率化に役立ちます。ほかのGoogleツールとの互換性があるので、GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメント、Googleスライドなどをよく使う企業におすすめです。

ドライブ内の検索機能や分類にはAIが活用されているので、今見たいファイルをすぐに見つけられます。

iCloud

Appleが提供するオンラインストレージ「iCloud」では、データをシームレスに同期して安全に保存できます。無料で使えるのは5GBまでで、容量を増やす場合は「iCloud+」サブスクリプションへのアップグレードが必要です。

iCloudは、MacやiOSを搭載したデバイスからはもちろん、Windows搭載のパソコンからもアクセスできます。ブラウザでiCloud.comにアクセスするか、iCloud for Windowsアプリを使うことでアクセス可能です。

保存されたデータは暗号化されていて、2ファクタ認証も採用されているので、信頼できる人のみデータにアクセスできます。誰かが編集したりファイルを追加したりしたときには、リアルタイムで変更をチェック可能です。

Dropbox

Dropbox社が提供するファイルストレージサービス「Dropbox」は、世界中の多くの人に利用されています。共有機能が優れていて、Dropboxアカウントをもっていない相手にも、リンクを送るだけで簡単にファイルを共有できます。

企業向けに開発された「Dropbox Business」は、セキュリティや管理機能がグレードアップされているのが特徴です。たとえばBusiness Plusプランでは、ファイルの大量削除や移動、頻繁なログインなどの不審な行動があるとアラートで通知されます。180日以内であれば、削除されたファイルの復元も可能です。

共有フォルダでは、フォルダの説明の追加やタスクの割り当てなど豊富な機能を利用できます。フォルダ構造やコンテンツの整理方法なども設定できるので、必要なものを簡単に見つけられます。

  • 月額費用:チーム向けBusinessプランは1ユーザーあたり1,500円(チーム全体で9TB)~
  • 公式サイト:https://www.dropbox.com/

クラウド共有サービスを選ぶ際のポイント

企業が利用できるクラウド共有サービスは多くあります。どのサービスを利用するか検討する際は、以下のポイントを考慮して、自社の環境や利用目的に合ったサービスを選びましょう。

アクセス端末との相性

まず、クラウドサービスにアクセスする端末との相性を確認します。事業所内でのアクセスに限定する場合は、パソコンとの接続をメインに。社外やリモートワークでの利用も想定する場合は、タブレットやスマートフォンとの相性も考慮に入れるのがおすすめです。

サービスによっては、マルチデバイス対応でも、モバイル端末からの操作は使いづらく感じる場合があります。無料トライアル期間があれば実際にサービスを利用し、それぞれの端末からアクセスした場合の使い勝手を確認しておきましょう。

ストレージ容量と月額料金

利用可能なストレージ容量と月額費用も確認が必要です。企業規模や保存する動画のスペックなどによって、必要なストレージ容量は異なります。ストレージ容量が十分でないと、スムーズに共有ができず業務に支障が出てしまう可能性があります。動画を多数保存するなら、容量無制限のサービスも候補です。

ストレージ容量と同時に、月額料金もチェックしましょう。ストレージ容量が大きいほど月額費用が増えるため、使用方法によっては高額になるおそれがあります。利用状況を想定して、事前にコストを試算しておくのがおすすめです。

伝送速度やダウンロード速度

大容量の動画ファイルをクラウドに格納する際は、伝送速度やダウンロード速度に注意が必要です。クラウドへのアップロードに時間がかかると、タイムラグが業務の進捗に影響を与えるおそれがあります。社内だけでなく、動画をシェアするクライアント側でも同じようなことが起きると、ストレスを与えかねません。

速度が速いクラウドサービスは使い心地がよいだけでなく、スムーズな業務遂行にも寄与します。こちらも無料トライアル期間があれば利用して、アップロードやダウンロード速度も確認しておくのがおすすめです。特に、コンテンツを頻繁に更新したり入れ替えたりする場合は、事前に確認しておきましょう。

クラウド上で動画を共有する際の注意点と対策

クラウドサービスは、随時サービス内容の変更や価格改定などが行われることがあります。利用規約や通知をチェックして、サービスの利用に支障が出るようなルール変更がないか確認しましょう。

また、クラウドサービス利用時には、セキュリティリスクやデータ消失リスクにも注意が必要です。それらのリスクに企業としてどのような対策を講じればよいのか、以下で解説します。

セキュリティ対策を講じる

クラウド上で動画を共有する際には、情報漏洩や不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策が不可欠です。まず、共有範囲を限定するためにアクセス権限を適切に設定し、必要最低限の範囲に制限しましょう。また、動画ファイルを暗号化し、保存や転送時にコンテンツを保護することも重要です。

さらにクラウドストレージを導入する際は、二段階認証や不正アクセス検知機能などの強固なセキュリティ対策が施された、信頼性の高いサービスを選ぶ必要があります。

データ消失に備える

クラウドサービスの終了や障害発生によるデータ消失のリスクに備えることも重要です。特に無料のサービスは、突然サービス提供が終了することがあるので注意しましょう。データにアクセスできない事態を防ぐために、ビジネス用途では有料プランを選ぶことをおすすめします。

また、複数のクラウドサービスを併用することで、ひとつのサービスに依存するリスクを軽減できます。重要な動画データについては、ローカル環境や別のクラウドに定期的にバックアップを取ることも効果的です。

共有時のルールやマニュアルを整備する

適切に動画を共有するためには、ファイル共有方法に関するマニュアルを作成し、社内で周知徹底する必要があります。従業員間での運用ミスや認識のずれを防ぎ、統一された方法での安全な共有を実現できます。

また、社外へのファイルの持ち出しや社外の人とのデータ共有では、アクセス権限の設定などのルール整備が必要です。無料のクラウドサービスの利用についても、一定のセキュリティ性能があることを確認するなどルールを明確に定めましょう。不適切な運用によるセキュリティリスクを回避できます。

まとめ

動画の共有にクラウドを利用すれば、ストレージの初期コストを軽減できる、BCP対策につながるなど、さまざまなメリットがあります。どのような機能や容量が自社に適しているかを検討し、用途に合ったクラウドサービスを導入しましょう。

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