生産性向上に役立つツールの選び方とは?

最終更新日: 2022.01.27 公開日: 2019.06.27

生産性向上は企業にとって大きな課題です。長引く不況や少子高齢化社会による労働人口の減少や、社会における生活様式の変容などの影響で、生産性に懸念と改善の必要性を抱く企業は少なくありません。

生産性の向上を考え、ツールの導入を進める企業も数多く見られるようになりました。ツールの活用により業務効率化、それに伴う生産性向上が期待できる時代です。たとえばデバイスの著しい進化を見逃さずに素早く導入し、クラウドを通じたスピーディーな情報共有や意志決定に大いに役立てている企業もあります。

生産性の向上に際し、具体的にどのようなツールを導入するべきかは企業の選択によるところです。しかし、効率化・生産性向上につながるツールは多々リリースされており、自社にマッチするツールの選択に迷うかもしれません。

本記事では、効率化や生産性向上に役立つツールの選びかたについて詳しくご紹介します。

「生産性向上」という言葉が持つ意味

まず生産性の意味とは、企業が投入した経営資源に対し、どれだけの成果を生み出せたかという効率の程度をいいます。計算式は「生み出された成果÷投入資源」です。

投入資源に対し、生み出された成果の割合が大きいほど生産性が高いといい、小さいほど低いといいます。

つまり生産性向上とは、何らかの施策を実行し、生み出す成果の割合を増やすか、投入する資源の量を減らすかして相対的に組織の生産性を高める取り組みのことをいいます。

生産性向上に役立つツール

生産性と企業のリソースは深く関係しています。リソースを投入した企業は当然それに対する効果を期待し、その効果の大きさを生産性として認識します。

生産性は企業利益に直結するため、経営活動を行う以上、最重要事項であることは間違いありません。その生産性の向上を図るため、企業では日々PDCAサイクルを回しています。

生産性向上に役立つスキームとして、ツールの導入が挙げられます。おもに業務の効率化を目的としたツールを導入し、生産性の向上に成功した企業は少なくありません。
業務効率化、そして生産性向上に役立つツールには、どのような種類があるのでしょうか。

タスク管理ツール

「現在、誰が何のタスクを何個抱えているか」を管理するツールです。タスクとは「割り当てられた業務・作業」であり、一人ひとりが違う内容であることも珍しくありません。

タスク管理ツールによって従業員のタスクの視覚化が実現します。視覚化は単純に「見える」だけではなく、以下のようなメリットを生み出します。

【メリット1】社員の業務量の把握が容易になる

タスクの視覚化は各社員の業務量の把握に役立ちます。過剰な量の業務を抱えている社員、作業が遅れている社員、手が空きそうな社員などが分かりやすくなるためです。

【メリット2】業務量の均等化や再振り分けによって生産性が向上する

社員一人ひとりの業務量をそれぞれ把握することにより、業務量の均等化や業務の再振り分けが容易になります。結果として業務の効率化へとつながり、生産性向上を実現します。

スキルアップツール

社員のスキルアップは生産性の向上へ直結します。従来以上の成果を上げられるようになれば、おのずと生産性が向上するでしょう。

たとえば同業他社の成功事例を参照できるツールを導入するとします。業務フローで見習うべきスキームがあれば、ぜひ参考にすべきです。それを実際の業務で活用すれば、生産性の向上が期待できます。

マニュアルや資料の作り方、顧客への効果的なプレゼン方法の情報があれば、クラウドで社内共有できるツールが役立ちます。クラウドに置いて常に参照できる状態になっていれば、社員は手が空いたときにいつでも情報に目を通せます。スピーディーな情報共有やスキルアップに役立つでしょう。

社内SNS

社内SNSも生産性向上に活用できます。SNS文化が浸透した現代、活用しない手はないでしょう。社員同士のコミュニケーションを取りながら情報共有ができるという大きなメリットがあります。

特に最近は、新型コロナの影響でリモートワークへの移行が進み、こういったコミュニケーションツールの導入が増えてきました。

リモートワーク環境で、社員同士のコミュニケーションが希薄になりがちですが、こういったツールがあるとコミュニケーションの活性化につながります。

生産性向上ツールをどう選ぶか

生産性向上につながるツールの利便性が自社にとって重要であるという結論が出れば、次は「どのツールを利用するか」という、いわば選択フェーズに移行します。

生産性向上ツールの導入は自社の業種や社風に合わせた選択が必要です。選択を誤ると生産性の向上どころではなく、混乱を招き業務効率の低下に繋がってしまったり、導入したツールがあまり使われないといった事態になりかねません。

ここでは、ツールを選ぶ際に注視したいポイントをご紹介します。

コストとの兼ね合いが取れるかどうかで選ぶ

要は予算内での導入か可能か否かの判断が必要です。予算以上に高額なツールは確かに高性能であり、驚くような業務効率化を目指せる可能性があります。

そのコストが生産性の向上結果とバランスが取れるでしょうか。「業務効率化が可能になった、生産性が確かに向上した、しかし相対的に見て導入コストをペイできるほどではない」という結果になってしまっては、せっかくのツールを金食い虫として認識せざるをえなくなります。

ローコストでも業務効率化を図れるツールは多々あります。昨今は業務効率化ツールの市場も拡大し、続々と優秀な製品がリリースされていることを考慮しましょう。

予算に応じたツールを見つけたら、まずはトライアルとしての導入をおすすめします。トライアル期間はコストがかからない状態(無料、あるいは低額)で機能の確認が可能です。実際に利用する社員をはじめとしたスタッフに使い心地を体験してもらい、業務効率化と生産性向上が実現できそうかどうか、意見を求めましょう。

業務の問題点を解決できるかどうかで選ぶ

業務フロー上の問題点は生産性のいちじるしい低下を招いている可能性があります。問題点を解決できるツールを導入すれば、生産性の飛躍的な向上が期待できます。

かといって、見つけたツールを片端から導入するのではコスト面に問題が生じるでしょう。業務フローにおけるピンポイントの問題点であれば対応ツールを選択でき、コストを抑えられます。

ただ、「問題点が確定しない」「問題点が複数あってひとつのツールでは対応しきれない」というときには、複数のツールの導入を検討する必要が生じるかもしれません。

社員が修得しやすいツールかどうかを見極めて選ぶ

性能面とコスト面での懸念がクリアできたのであれば、次は実際に利用することになる社員への配慮です。いくらクオリティの高いツールであっても、社員が使いかたを修得できなければ宝の持ち腐れになりかねません。

研修期間内に修得できそうな操作性や、業務に長く活用できる柔軟性があるかどうか、実際に使う社員に忌憚ない感想を求めましょう。特に「長く活用できるか」は重要です。

「修得が追いつかないほど難しい」「使い勝手が悪い」といった感想があれば、そのツールはその業務フローに適していないと考えましょう。限られた時間で勤務する社員がツールの操作に手間取ってしまっては、業務効率化どころか効率悪化を招きます。

効率が悪化すれば生産性が向上することはまず考えられず、むしろツールの導入によって生産性が低下する事態になるでしょう。社員は使いにくいツールの利用を拒否し、従来通りの業務を続けたいと感じることもありえます。これでは導入の意味がありません。

ユーザーに合わせたカスタマイズが可能かどうかで選ぶ

業務効率化に高い効果があるのは、ユーザー(社員)が使いやすい状態へのカスタマイズです。「背景の色を変える」「アイコンの位置を変える」「よく使う機能をショートカットに登録できる」など小さなことだけでも、個人のポテンシャルを最大限に発揮できる環境を整えられます。

「良い環境」と感じる条件は人それぞれです。デフォルトの状態が最も良いと感じる人がいれば、多少、あるいは大幅にカスタムしなければベストだと思えない人もいます。

生産性の向上を目指す企業が1人ひとりの環境を完全に整えるのは難しいものです。しかし、ポテンシャルは最大限に発揮して欲しいと思うのは確かでしょう。そこでツールを挟んだ環境整備が可能になるのであれば、導入を前向きに検討してみるべきです。

使用目的が同じツールを複数選ばない

原則として、「ひとつの問題解決に対し、ひとつのツールを導入する」と考えておきましょう。同じ目的のツールを導入しても、混乱を招いて生産性向上効果は見込めないので、必要のない余分なコストを支払うことになります。

導入したツールを活用し、いかに生産性を向上させるか

ツールの導入が終われば、業務効率化と生産性向上へ向けた期待が高まります。しかし、ツールを導入しただけでは変化は生まれません。積極的なツールの活用を促し、生産性の向上を意識した取り組みにトライすることで、初めて生産性の向上が実現します。

この取り組みは社内の一部で行うのではなく、会社全体で共有意識を持って取り組むことで生産性向上につながっていきます。

目的を決める

「生産性を上げるためには何をするか」「何をすべきか」の目的がないまま発進しても、社員はどうすれば良いのか分からず、導入したツールの利用や業務フローに対して漠然としたイメージしか持てなくなります。

「生産性向上のためにこれをやる!」「そのためにはこの作業にこのツールを使う!」などのように、目的と方法の共有を積極的に進めましょう。

業務フローの無駄を削減する

生産性の向上で大きな役割を果たすのは「無駄の削減」です。業務フロー上に無駄があると判断したら、削減できる方針を採用しましょう。

たとえば業務マニュアルの作成です。今まで独自のスキームで行われていた業務フローでは、個人の能力に頼りすぎている部分があったかもしれません。

作業の早い人が遅い人よりも多くの業務を抱えていたり、あるいは作業の遅さを埋めるために残業を繰り返している人がいたりするのではないでしょうか。このような事態はモチベーションの低下を招くことや、人件費の面でデメリットが発生していることになります。

モチベーションの低下と過剰な人件費は、企業において避けたいものでしょう。この場合、作業を平等に割り振りやすいツールの導入によって業務量の偏りを防いだり、残業をしなくても良い環境を作り上げることができます。

徹底的な時間管理をする

時間管理は業務効率化で最も注目されるスキームのひとつです。徹底した時間管理は効率の良い時間配分につながります。

時間管理のツールを用いれば、「一日の業務フローの把握」「最優先で集中して行うべき業務」が一目瞭然になり、計画的に効率良く業務に取り組める環境と意識が整います。

業務の問題点を洗い出す

業務に問題点があれば、徹底した洗い出しを行います。企業のリソースは限られており、問題点に割くリソースはこのうえなく無駄な存在です。リソースを確保するためにも、問題点の洗い出しと解決が必要です。

ナレッジマネジメントを心がける

企業の情報や社員個人が持つ情報・スキルの共有は、業務効率化と生産性の向上に役立ちます。優れたスキルを持つ社員がその情報を共有すれば、ほかの社員のスキルアップが見込めるでしょう。また、企業の情報を常にオープンにし、社員が「今、何をするべきか」が判断できる材料を提供します。

ナレッジマネジメントを推進するのであれば、共有目的に適したツールを導入します。クラウドの設置や手軽にアクセスできる環境を構築できるツールがおすすめです。

社員のモチベーションアップと適切な人員配置

社員のモチベーションは業務効率と生産性を左右します。人間は機械のように一定の働きができるわけではなく、モチベーションが低下すればパフォーマンスの低下が起きても仕方ないものです。

ワークライフバランスを意識した勤務環境を整え、成果を出した社員を正しく評価するなど、モチベーションアップにつながるスキームを意識的に取り入れるべきでしょう。ニューノーマル時代に適したテレワークやサテライトオフィス勤務の導入、成果が見えやすいツールの導入も役立ちます。

また、成果を出すためには適切な人員配置が必要です。明らかに苦手と思われる業務を漫然と続けさせるより、適性のある業務を割り振れば、驚くほど伸びる社員がいるかもしれません。

Teachme Bizで効率化に有効な手順書・マニュアル作成を

業務効率化からの生産性向上を目指すとき、ナレッジマネジメントは欠かせません。その中では手順書・マニュアルの作成を要するタイミングもあるでしょう。特に知識やスキルの共有においては、何度も見直せるように分かりやすいマニュアルが求められます。

そのマニュアル作成にかかる時間はどれほどでしょうか? 通常業務にプラスされることになり、業務の効率が落ちてしまう事実は見逃せません。一度きり、一時期だけではなく、マニュアル作成のたびに効率が落ちるはめになります。

そこでTeachme Bizを用いたマニュアル作成がおすすめです。Teachme Bizでは画像や動画を取り入れたマニュアルを効率良く、かつ過度の業務負担なく作成できます。

従来のマニュアルの多くはテキストが主軸になり、文字だけでは分かりにくいスキルや作業では情報が伝わりにくいというデメリットがありました。Teachme Bizはテキストに画像・動画を手軽に配置できるツールです。「見れば分かる」マニュアルができあがり、より多くの人とのナレッジマネジメントが容易になります。

マニュアルの内容に変更が生じたときにもTeachme Bizなら安心です。Teachme Bizではクラウドを使ったデータの同期が可能です。場所や時間にとらわれずに改訂作業ができるため、リアルタイムで変更を共有することができます。

Teachme Bizのリリース元であるスタディストのモットーは「伝えることを、もっと簡単に」です。この意識はTeachme Bizに強く反映されています。

「分かりやすく、人に読まれるマニュアル」の作成が必要であれば、Teachme Bizの導入をご検討ください。

無料体験デモを行うことができるので、Teachme Bizがあるとどのように業務を効率化することができるのかを実体験していただくこともできます。

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