ビジネスで大切なガイドラインとは? マニュアルとの違いや作成例も紹介

最終更新日: 2024.01.30 公開日: 2024.01.18

ガイドラインとは?

ビジネスにおける業務の品質確保や行動方針の共有などのために、ガイドラインの作成は非常に有効です。しかし、内容を検討しようにも「ガイドラインとマニュアルの違いとは?」「何をガイドラインに書くべきか?」と疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、ビジネスにおけるガイドラインの意味や役割、作成のポイントなどを解説します。


マニュアル作成の教科書

ビジネスで大切なガイドラインの意味とは?

ビジネスにおけるガイドラインとは、組織運営や業務遂行、または国が定めた法令などにおいて、守るべきルールや望ましい行動の指針を定めた文書を指します。

ガイドラインの内容は、厳密な定義が求められる社内規則や、具体的な手順を説明するマニュアルとは違い、抽象的な記述に留まるのが一般的です。そのため、ガイドラインで示された目標などを達成するための具体的な行動は、マニュアルなどで示されない限りは個々の判断に委ねられます。

ガイドラインとマニュアルの違いは何?

ガイドラインとマニュアルは、いずれも取るべき行動を指し示す文書であるという点から、混同されがちです。しかし、両者では記載する内容や得られる効果に大きな違いがあります。そこで以下では、ガイドラインとマニュアルの違いを解説します。

マニュアルの定義

マニュアルとは、特定の目標を達成するための具体的な手順や行動内容を詳細にまとめた文書です。ビジネス現場では業務マニュアル、接客マニュアル、ツールや機器の操作マニュアルなど多様なシーンで使われます。身近なところでは、家電製品の取扱説明書などもマニュアルの一種です。

基本的にマニュアルは、何をどうすればいいのか分からない人向けに作成されるものなので、初心者でも理解しやすいよう明快かつ簡単な内容に留められます。指針など、人によって解釈の余地がある事柄は記載されません。

ガイドラインとマニュアルの違い

ガイドラインとマニュアルの大きな違いは、内容の具体性です。ガイドラインで示されるのが基本的なルールや指針といった大まかな内容であるのに対し、マニュアルは具体的な行動手順や行動規範が詳細に記載されます。

そのため、基本的にマニュアルは具体的な行動に対する制約が強く、その記述に従えば誰もが同様の手段を使って同様の結果を得られるように設計されるのが特徴です。要するに、ガイドラインが「何を」目指すのか一般的な原則や方針を示すのに対し、マニュアルは「どのように」行うか具体的な手順や操作を指示します

ガイドラインまたはマニュアルを作成する際は、この違いを理解することによって、読者へ伝えたいことを明確化し、その内容を分かりやすく説明できます。またマニュアルとガイドラインは相互補完的に活用することも可能です。

ガイドラインがよく使われる業界

ガイドラインはさまざまな業界で用いられていますが、特に医療業界において活用が進んでいます。ここでは、各業界におけるガイドラインの特徴と役割について解説します。

医療業界

医療業界では、診療や治療法、医薬品といった分野ごとに数多くのガイドラインが策定されています。これらのガイドラインは、最新の臨床研究結果に基づいて作成されており、医師や医療従事者にとって、最新の効果的な治療方法を提供する重要なツールです。例えば、医薬品に関するガイドラインは品質、有効性、安全性の各領域に関する最先端の知見を提供し、医療現場での適切な医薬品の選択や使用を支援しています。

また、医薬品規制調和国際会議(ICH)などの団体では、医薬品規制当局と製薬業界の代表者が協働して、科学的かつ倫理的に適切なガイドラインを策定しています。これにより、標準的な治療法を確立し、患者の安全と治療の有効性を向上できます

これらのガイドラインは新たな治療法の開発や医薬品の安全な使用においても、指針としての役割を果たしています。医療業界におけるガイドラインの適用は、患者の健康と安全を守るための不可欠な要素であり、常に最新の医学的知見に基づいた治療を提供するための基盤となっています。

デザイン業界

デザイン業界においては、外注の仕事を請け負う際、クライアントが定めるデザインガイドラインに従って作業を進めるのが一般的です。デザインの仕事は、さまざまな業界にまたがって存在しますが、いずれの場合においても、ガイドラインが品質の担保やマーケティング戦略におけるブランディングの一貫性確保などのために作成されることは共通しています。

昨今では、UIやUX設計においても、デザインガイドラインが作成されることが増えており、サービス開発に大きく貢献しています。ガイドラインの導入により、デザインチームはクライアントの期待に応える高品質な成果物を提供できるだけでなく、コミュニケーションコストの削減や作業の効率化を実現可能です。

行政

行政においても、ガイドラインは重要な役割を果たしています。政府機関や地方自治体は、企業や市民に対してさまざまなガイドラインを定めており、法令や社会規範、専門家の知見などに基づいたルールやビジョンを明示することで、安全かつ効果的な取り組みを促進しています

例えば近年、感染症対策や働き方改革などの面から急速に注目度が高まったのがテレワークです。この新しい働き方を導入するにあたって、業界や企業によってはどう取り組むべきかが分からないといった点が課題になります。そこで厚生労働省は、企業向けにテレワークの基本知識や導入に役立つポイント、求められる取り組みなどをまとめたガイドラインを提供しています。このように、行政が作成するガイドラインは、企業や国民の活動を支援するために活用されることもあります。

ビジネスにおけるガイドライン作成例

上記のように、ガイドラインはさまざまな業界・分野で活用されています。以下では、多くの企業に関係するガイドラインの具体例として、個人情報保護および広告掲載に関するガイドラインを紹介します。

個人情報保護

個人情報の保護は現代社会の主要課題のひとつです。行政は各企業が個人情報の漏洩を防げるように、個人情報保護法に基づいたガイドラインを提供しています。こうしたガイドラインの中には、特定の業界に向けて作成されたものもあります。

例えば、金融庁が作成した「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」は、銀行や証券会社などの金融機関が個人情報を適切に取り扱うための指針です。また、中小企業向けには、独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)の提供する「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」があります。行政はこうした資料によって、対応する各企業に対し、個人情報に対する基本的な考え方や、情報管理の方法、判断基準などを伝えています

広告掲載

広告掲載に関するガイドラインは、メディアに広告を掲載する際に、企業が遵守すべきルールをまとめたものです。通常、メディア側が広告掲載の審査基準として提供しています。こうしたガイドラインは、景品表示法や医薬品医療機器等法などの法律をはじめ、各業界や企業固有のルールなどを遵守するよう広告出稿者に知らせることを目的とします。

具体的には、広告が誤解を招くような誇大広告になっていないか、差別表現などの公序良俗に反した内容ではないかなどです。ガイドラインで示した基準を満たさない場合、これを根拠に広告掲載を拒否したり、出稿を差し止めたりといった対応を取ります。

ガイドライン作成のポイント

ガイドライン作成時には、記載すべき内容の精査や効率的な作成・運用方法の確立など考慮すべきことが多々あります。そこで以下では、ガイドライン作成時のポイントを解説します。

ガイドラインの目的を明確にする

ガイドラインを作成する際には、まず何のための、誰に向けたガイドラインなのかを明確にします。また、ガイドラインの対象となるテーマや問題に対する一般的な対応方針や問題解決手法などに関して、大まかなルールや方向性を決めることも求められます。
これらを明示することで、ガイドラインの役割と範囲を確定させ、散漫な内容になることを防げます。

具体的にし過ぎない

ガイドラインの内容は、具体的にし過ぎず、あくまで方向性を示すレベルに留めましょう。ガイドラインは、読み手に「どう行動すべきか」を考えさせるためのものであり、ゴールに辿り着くための大まかな流れやアイデアを示すことが重要なポイントです。

テーマや課題に関する具体的な解決策や手段・手順などに対する最終的な判断は従業員個々の判断に任せることで、自主的に考える力や問題解決能力を養うことができます。また、業務の標準化などを目指して守るべき事柄や手順を細かく指定したい場合は、ガイドラインではなくマニュアルに記載するようにしましょう。

アップデートしながら運用する

ガイドラインは一度作成したら終わりではありません。ガイドラインによって得られた効果をもとにしたアップデートや、業務内容や扱うツール、関連法令の変化などに伴う情報の更新が必要です。

アップデートを行う際には、現状のガイドラインが意図通りに使われているかを確認しましょう。実際に利用した従業員やユーザーから意見を聞き取って反映することで、誰でも活用しやすいガイドラインになります。さらに、すでに古くなった内容があれば最新の情報をもとに更新し、正確さを維持します。

なお、定期的な見直しと更新はガイドラインだけでなく、マニュアルの作成においても重要です。

ツールの活用も検討する

ガイドラインは抽象的な方針などを定めるという性質上、業務の円滑化などといった目的を効果的に果たせるよう作成するにはある程度のノウハウが求められます。
そのため、作成、運用の際には専用のITツールを活用するのがおすすめです。ツールを活用すれば、ガイドラインの作成をはじめ、作成済みのガイドラインの管理や共有、更新を効率的に行えます。

例えば、マニュアル作成ツール「Teachme Biz」では、文字だけでなく画像や動画を使いながら、ガイドラインやマニュアルをテンプレートに従ってステップバイステップで作成可能です。20言語以上の自動翻訳機能や困ったときにすぐ見つけられる検索機能、タスク配信機能などもあります。

「Teachme Biz」を導入すれば、単に作成作業を効率化できるだけでなく、「せっかくガイドラインを作ったのに読まれない」という事態も防ぐことができます。

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Teachme Bizでは無料トライアルをお申し込みいただけます。「自分達でも簡単にマニュアルが作成できるのか試してみたい」「実際に使ってみて自社に合うか相談したい」という方はぜひ無料トライアルをご利用ください。

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まとめ

ビジネスにおいてガイドラインは、品質の確保コンプライアンスの遵守など、さまざまな面で重要な役割を担います。「Teachme Biz」をはじめとした専用ツールを活用し、ぜひガイドラインの作成・活用に取り組んでみてください。

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