初期教育を年間8,000時間削減!調理手順、教育研修、社内報など幅広く活用

  • 飲食サービス業
  • #500名以上1,000名未満
  • #マニュアル作成・更新の効率化
  • #業務浸透の徹底
  • #人材育成・研修
  • #外国人スタッフの教育
  • #季節性業務の周知
  • #デジタルシフト
導入目的 完全ペーパーレス化
課題 調理手順書の更新、管理
効果 紙の削減
教育研修における人的コストの削減

2020年11月現在、国内に直営444店舗、FC12店舗。海外FC5店舗。合計461店舗を展開するらーめん店「幸楽苑」。「らーめんと食を通じて世界中のお客様を幸せにする」をコンセプトに、お客様第一を徹底したサービスで事業を拡大しています。

毎月変わる豊富なメニューバリエーションは幸楽苑の大きな魅力の一つ。そのメニューをどの店舗でも変わらぬ味で提供するために、各店舗のスタッフは月ごとに新メニューの調理手順を覚え、手順を提供する本社側は都度新しい紙の手順書を用意して対応してきました。

幸楽苑ホールディングス様では、そうした業務における効率化はもちろん、近年叫ばれる脱紙文化やDX推進の流れも踏まえ、手順書を含めた社内の様々な文書のペーパーレス化に新井田昇社長の主導で着手。それを実現するツールとしてTeachme Bizをご導入いただいています。

その導入の背景や活用方法、効果について、株式会社幸楽苑ホールディングス 取締役 広報マーケティング部長 兼 郡山工場長兼物流部長 星野剛様、店舗改革推進部課長 阿部雅彦様にお話をうかがいました。

紙の手順書が抱えていた更新や伝達速度の限界、レシピ漏えいの危険性

株式会社幸楽苑ホールディングス 取締役 広報マーケティング部長 兼 郡山工場長兼物流部長 星野剛様、人事部 阿部大輔様

―――Teachme Bizを知ったきっかけを教えてください。

星野様(以下、星野) 2018年に手順書の動画化やデータ化、ペーパーレス化を検討する動きが社内であり、実はTeachme Bizを知る前に1社、導入に向けて話を進めていたサービスがありました。しかし、1社の情報だけでは我々の理解も進まないだろうということで他にもいろいろなツールを調べ、その過程でTeachme Bizの存在を知りました。

その後、様々な比較検討を重ねた結果、機能面はもちろんコストパフォーマンスも含めトータルでTeachme Bizが最もツールとして素晴らしいと社内の意見が一致し、契約させていただきました。

―――導入以前の紙ベースの手順書はどのようなものでしたか?

阿部様(以下、阿部) 文字と写真で構成された冊子を一年ごとに外注して制作していました。冊子は5冊ほどあり、ページ数は各100ページ程度のボリュームのものでした。しかし、手順というものは適宜更新されるべきものであるのに、冊子ではそれができません。また当社では毎月メニューが変更され新しい商品のレシピを配布しなければいけないため、その手順は冊子とは別に紙で配布するしかなく、また使い終わったメニューの廃棄も店舗に任せざるを得ないため漏えいのリスクもあるなど、あらゆる面で限界を感じていました。

―――紙から転換する上で課題や不安に感じていた点はありましたか?

阿部 作る側と使う側でそれぞれにありましたが、作る側である本社としては、わかりやすい動画の撮影や編集が社内でどれだけ実現できるか、できたとして、計画通りに確実に動画化し確実に完全ペーパーレス化を実現できるのか、という点に不安を感じていました。

使う側に対する不安は、店舗のスタッフに実際に使ってもらえるのかどうかというところです。店舗ではiPadを使って手順書を見てもらうことにしましたが、多くのスタッフはiPadを使うことが初めてのため不慣れな人も多く、良いものを入れてもそれを継続して使ってもらえるのかは未知数でした。

社長も参加する導入プロジェクトを立ち上げ作成計画を推進

―――導入はどのような体制で進められましたか?

阿部 最初は社長の新井田も参加し、各部署のマニュアル担当者を集めて12~13名からなるプロジェクトを立ち上げました。社長自らがプロジェクトオーナーとなり、ペーパーレスという大きな目標を共有しながら、各部の作成計画などを決めていきました。

―――実際の活用状況について教えてください。

阿部 各店舗における調理手順や接客手順、ユニフォームの着方などのハウスルールを配信することはもちろん、シフトリーダーさんや店舗責任者の研修にも活用しています。また、社長の新井田からの提案もあり、社内報も紙からデータ化しTeachme Biz上で見られるようにしています。さらに、社長からのメッセージも動画に撮って流していきたいとも考えています。

幸楽苑でTeachme Bizを活用して共有している手順書。順に閲覧することでひとりでも学ぶことができる。

―――紙の手順書の時と比べ、店舗への伝達や浸透のスピードはどのように変わりましたか?

阿部 紙の時代は伝達にタイムラグがありましたが、Teachme Bizなら瞬時に伝えることができるので、スピード感は大きく違うと思います。例えば新メニューの調理手順の共有について、紙の時代は約一週間前に紙でレシピを送り調理の習得を図っていました。しかし今は、Teachme Bizを活用することによって、より早い段階で予習をしてもらえるようになっています。また、使い終わったレシピのデータはすぐに削除できるため、漏えいの心配もありません。そうした管理面での安心も大きなメリットだと思っています。

浸透の面においては、紙の場合は手順書を本当に見てもらえているかどうかを把握することができませんでしたが、Teachme Bizなら「何人のスタッフが見たか」などの浸透度を数字で確認できるのでありがたいです。

店長による教育コストを大幅に削減

―――その他、実感している導入の効果はありますか?

阿部 当社にはアルバイトを含め毎年約8,000名の新人が入社し、その教育においてはハウスルールなどを教える座学を都度行っています。座学では店長が実際に横について1時間程度かけて教えていたのですが、動画化することによって店長が必ず横につく必要がなくなり、負担を大幅に削減できました。

また、店舗によっては外国籍のスタッフもいるので、言葉が多少わからなくても動画で動きを見て仕事を覚えてもらえるメリットは非常に大きいと思っています。

さらに、将来完全ペーパーレス化が実現すれば、紙代やインク代、印刷代といった部分での効果も見えてくるのではないかと思っています。

発注業務等も、Teachme Bizで手順書を確認して実行できる。

―――今後の活用計画や取り組んでいきたいことについて教えてください。

阿部 現在930本ほどの動画化を計画しており、その9割の840本ほどがすでに完成しています。出来上がった手順書は最終的に社長もすべてチェックし、OKが出たものを配信しています。今はまずその930本すべての完成を目指しつつ、次のステップではタスク配信機能などTeachme Bizの様々な機能をより深く理解して、活用の徹底を図りたいです。せっかくの優れたツールなので、その機能をすべて使いこなせるように学んでいきたいと思います。

―――実際にご活用されているお立場から、未来のユーザー様に向けて、導入や活用に向けたアドバイスをいただけますか?

阿部 導入時は全員がゼロからのスタートとなりますので、今回のようにプロジェクトを立ち上げて計画の周知や各部門間のコミュニケーションを図ることは、使ってもらえる環境を整える上で非常に重要だと思います。ただ作って投げるだけではみなさんに動いてもらえませんからね。社内一丸となって作り上げようという体制を作り、意識を統一していくことで、自然と活用の効果は上がっていくのだろうと思います。

会社名 株式会社 幸楽苑ホールディングス
URL https://hd.kourakuen.co.jp/
所在地 福島県郡山市田村町上行合字北川田2番地1
事業内容 らーめん店「幸楽苑」の国内及び海外におけるチェーン展開を行うグループ会社の経営管理

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