Teachme Bizの活用で、職場環境・人材・医療品質・患者層が好循環

  • 医療・福祉・介護
  • #50名未満
  • #マニュアル作成・更新の効率化
  • #人材育成・研修
  • #離職率の改善
導入目的 現場で使えるマニュアル管理・新人教育
課題 マニュアル作成の操作性・検索性
効果 働きやすい環境ができた/スタッフの定着率が向上した

医療法人社団伊藤歯科クリニック 理事長/歯科医師 伊藤 尚史 様

―――貴院についてお聞かせください。

医療法人社団伊藤歯科クリニックでは、一般歯科・矯正歯科・審美歯科・口腔外科など、幅広い治療に対応しますが、予防を基本としています。『お口の健康を通してあなたの人生を豊かにします』を理念とし、安全で質の高い治療を提供するために、安全性や性能の高い設備・器具導入のほか、優秀な人材の育成・確保に取り組んできました。歯科医師・歯科衛生士・技工士・助手・滅菌技師も日夜それぞれの専門分野においてスキルアップを目指しています。

当院は2005年甲子園で開業しました。患者様のお時間を大切に考えた方針を掲げることで、定期メンテナンスの患者様だけで予約が埋まるほどに成長し、昨年10周年を迎えることができました。ひとえに患者様だけでなく地域の方々、スタッフのおかげです。今後とも皆様に満足していただける医院づくりに努めていきたいと考えています。

マニュアルの未整備が職場環境悪化の原因をも招いた

―――Teachme Biz導入の背景を教えてください。

開業して1年半~2年が経って少し落ち着いたと感じた頃に、患者様が増えて忙しくなり、医院内の雰囲気が悪化したことがありました。経営に詳しい先生に相談したところ、目指す方向を示した「企業理念」がないこと、そして、行動のスタンダードになる“マニュアルがないこと”に一因があるのではということでした。そのアドバイスに従って理念を公開し、マニュアル作成を開始しました。半年間実務と並行して作り、分厚いマニュアルが何冊も出来上がる頃には、その重要性を痛感しました。院内の雰囲気が悪かったのは、スタッフが頑張ろうとしなかったのではなく、スタッフがどうすれば頑張ればいいのかわからなかったからでした。

過去に作成したマニュアル。整理されているものの、作成も閲覧も大変だった

マニュアルは業務のスタンダードとして有用なだけで無く、新人教育のツールとして有用でした。しかし、歯科医院の業務は種類が多く複雑で、6冊分になるほどのボリュームがあり、現場で活用しにくいものでした。2013年、クリニックの移転を機にIT化を推進。マニュアル作成は、Office系ソフトからGoogleサイトに移行しました。マニュアルはコンパクトになったものの、画像アップロード・編集がシームレスに操作できない、作成者しか画像閲覧の権限がない、複数サイトをまたがると検索しにくいなどの問題にふりまわされました。2016年に入り、以前から着目していたTeachme Bizの導入を決めました。

Teachme Biz導入により真に現場で活用できるマニュアルへ

―――実際にどのようにマニュアルを作っていますか?

私自身で紙のマニュアルを全部データベース化しようと考えていた時期もあったのですが、有効なクラウドサービスがあれば活用する方針に転換しました。はじめに一気にGoogleサイトからTeachme Bizに移行し、その後は、分野ごとの担当スタッフが新しい材料を入れたとき等に都度マニュアル化。改訂は、新人スタッフの仕事にしています。

新人スタッフは、既にあるマニュアルを一つ一つ現状と違うところがないか確認、現場で手伝いながら3ヶ月程かけてチェック、現状と相違のある部分はその都度修正するようにしています。全マニュアルのチェックが完了すれば正社員登用という制度もできました。マニュアル自体も検証を繰り返されることで、精度を高め、バージョンアップを重ねてきました。

現在Teachme Bizで作成しているマニュアル。検索も簡単、目当てのものをすぐに見つけられる

マニュアル・教育システムが雇用関係の相性を判断する材料に

―――導入の効果はいかがでしたか?

スタッフも、マニュアル作成・閲覧において抵抗なく使用しています。画像を撮影してコメントを挿入するだけと操作もシンプル。タブレット端末を携帯し、その場で検索して確認できるところも非常に便利です。

また、スタンダードが定まったことで職場環境が改善したことはもちろんですが、当院との相性をはかれる判断材料を明確に提示できるようになったことも大きな収穫でした。歯科業界は複雑な業務ゆえに離職率の高い業界でもあります。マニュアルが機能し始めてからというもの定着率も向上し、スタッフ定着に向けた努力は、雇用主にとって不可欠だと感じました。最終受付の患者様が帰られてから5分で終業できるように、業務を見直した上で医療器具専用の洗浄機を導入。生涯を通して働いてもらえるように、無理のない勤務体制を心がけています。その結果、“売り手市場”とされる衛生士も新たに5名の採用が決定しました。

クラウド化によってノウハウの流出を懸念する声もありますが、個人情報のようなリスクが高い情報は無く、紙のマニュアルでも変わりはないと考えています。それよりも効率性がグッと良くなる・データ破損のリスク軽減になる等、享受できるメリットの大きさを見逃すことはできませんでした。今後も積極的に活用していきたいと考えています。

会社名 医療法人社団伊藤歯科クリニック
URL http://www.itoshika.jp/
所在地 兵庫県西宮市甲子園町3-2-4
事業内容 歯科医業

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